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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第21章 教団編―追憶―
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第5話 僕と青年②

?「あなたは、どこから……何をしに来たの?」


 沈黙に耐えられなくなった僕が先に言葉を発した。


青年「俺は君と同じだよ」


 そう言って、青年がナイフを取り出した。

 そして、そのナイフを「グサッ」と、大人の死体に突き立てた。


青年「……悪い大人たちから、殺しの技術を教わって……人殺しになった『悪い人間』だ」


?「その人殺しが、どうして僕を助けたの? そのまま死なせてくれれば良かったのに!」


 思わず語気が強くなってしまった。


青年「君のため……だけじゃない。俺自身のためでもあったんだ」


?「自分のため? 指を失ったのに?」


青年「指を失ったのは誤算だったかな……」


 青年が困った顔をした。


青年「人の役に……人を助けるのが幼い頃の夢だったんだ。でも、親に捨てられた子供が一人で生きていくのは大変だ。……もう、真っ当な道を歩めなくなってた」


 ズボッ。


 青年が死体からナイフを抜いた。


青年「生き残るために人を殺した。そんな俺を別の奴が殺そうとして……そいつも返り討ちにして殺した。殺して、殺して……立派な人殺しになってしまった」


 返り討ち……


?「本当に、僕と一緒だ。僕も同じことをした……してしまった」


 僕は血に染まった自分の両手を見た。


青年「そうか……。でも、それも『ここまで』だ」


 青年が僕に微笑みかける。


青年「ここから先は、もう悪い大人の言いなりにも、人を殺さなくてもいい。……そのために、俺が来たんだ」


 青年が無事な方の手を僕の肩に置いた。


青年「俺は最低な人殺しだ。……でも、人殺しで磨いた技術ちからのおかげで、自由を得た。俺は、この力でかつての俺と同じ境遇の子供たちを救いたいと思っている」


 青年が願いを――自身のありたい姿を語る。


青年「俺に……君を救わせてくれ」

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