第2話 プロローグ
少女「へへ、どう? 似合ってる?」
子供用のシスター服に着替えた私がパパとママに聞いた。
ママ「ええ、よく似合っているわ」
ママが褒めてくれた。
パパ「将来は教会のシスターかな?」
パパが私の将来を聞く。
少女「ううん」
私は首を振った。
少女「私ね……ギルドの僧侶になるの! それでね、みんなを魔法で癒してあげるの」
私が将来の夢を語る。
ママ「まあ、素晴らしい夢ね」
パパ「お前は自慢の娘だ」
パパが私の頭を撫でた。
少女「えへへ」
私が嬉しそうに笑う。
私は、幸せだったんだ。
そして、この幸せが、これから先もずっと続くと信じてた……
*
少女「嫌だ! いい子にするから捨てないで!」
私は、パパとママに向かって泣きながら手を伸ばす。
奴隷商「……こう言っていますが?」
パパ「連れて行ってください」
パパは、容赦なく言った。
少女「ママーー!」
私が、ママに助けを求める。
ママ「ど……」
奴隷商「……!!」
奴隷商が、ママの言葉が届かないように、私の耳を両手で塞いだ。
奴隷商「……行きますよ。お嬢さん」
ママの言葉が終わると、奴隷商は私の手を掴んで歩き出した。
少女「はい……」
私は奴隷商の言葉に従い、歩き出す。
少女「…………」
私は魂が抜けた、抜け殻のように、ただただ歩く。
奴隷商の善意も虚しく、ママの言葉は私の耳に届いてしまっていた。
ママ『どうして、魔法使いの元に産まれてきたの?――劣等種』




