第9話 お腹が空いちゃって
ユナ「マイ! どこ?!」
お母さんが私の名前を呼びながら食堂にやってきた。
マイ「お母さ~ん。こっちだよ~」
私が立ち上がってお母さんを呼ぶ。
ユナ「……!」
走ってきたお母さんが私を抱きしめた。
ユナ「マイ……急にいなくなったら駄目でしょ? 心配したんだから……」
お母さんは泣いていた。
すごく心配をかけちゃったみたい。
マイ「ごめんなさい。お母さん」
私がお母さんを抱き返しながら謝る。
司祭「ユナ。お祈りをするのは素晴らしいですが、娘のマイをないがしろにするのは良くありません。彼女はとてもお腹を空かせていたのですよ」
ユナ「お腹を空かせ……?」
司祭様の言葉にお母さんがきょとんとする。
そして……
グ~。
お母さんのお腹が鳴った。
ユナ「あっ……、そっか私ご飯も食べずに……。ごめんね、マイ」
お母さんが私に謝った。
ユナ「でも、一人でいなくなるのは絶対ダメ。次は私に声をかけることいいわね?」
マイ「声を掛けたけど、お母さん……お祈りに夢中で全然反応してくれなくて……」
私が当時の状況を説明する。
ユナ「本当にごめんなさい! 今度は殴ってでも気づかせて!」
マイ「うん、分かった!」
私が元気よく返事をした。
団員「はいはい。説教と謝罪はそこまで。ユナさんお腹が空いているんでしょ? 料理ならいっぱいあるから食べちゃって!」
団員がテーブルの上に並んだ料理を見せつける。
ユナ「わ~、こんなにたくさん!」
お母さんがテーブルの料理に手を伸ばしながら喜ぶ。
司祭「注文した料理が役に立って良かったです」
もりもりご飯を食べるお母さんを見て、司祭様が嬉しそうに言った。




