第20話 浴室にて②
ロイド「そうか。マイロが風呂を沸かしてくれたのか」
マイロ「うん。お兄ちゃん、いつも頑張ってるから労ってあげようと思って」
ロイド「マイロ……」
嬉しくて俺の目から涙が「ポツリ」と零れる。
マイロ「ご、ごめん。ちから……強かった?」
俺の背中をタオルでゴシゴシ洗っていたマイロの手が止まった。
ロイド「いや、違うんだ。マイロの優しさが胸に沁みて……。本当にありがとな」
マイロ「お兄ちゃん……。ぼ、僕で良ければ毎日だって背中を流してあげるし……。他にして欲しいことがあったら何でも言って! 僕、お兄ちゃんの役に立ちたいんだ」
ロイド「ま、マイロ~~」
俺がマイロに抱きついた。
マイロ「お、お兄ちゃん?」
ロイド「お前のような弟を持ってお兄ちゃんは幸せ者だ~」
今まで体を支配していた倦怠感が全て吹っ飛んだ。
これで明日からの特訓も頑張れる!
ロイド「マイロ、大好きだ~」
マイロ「も、もう、大袈裟だよ」
マイロが困った顔をしながらも笑った。
ロイド「アハハッ」
マイロ「アハハッ」
俺とマイロが一緒に笑う。
そのとき……
『ヒラリ』
マイロが腰につけていたタオルが落ち……
マイロ「わあーー!!」
マイロがあわててタオルを拾い前を隠した。
マイロ「……見てないよね?」
ロイド「えっ、見てないけど」
マイロ「良かった……」
マイロがほっとしながら胸をなでおろす。
そんなに見られるのが嫌なのか?
まあ、無理に見るつもりはないが……
マイロ「そ、それじゃ、僕はこれで……」
マイロが浴室から出て行こうとする。
ロイド「待てよ」
俺がマイロの手を掴んで引き留める。
マイロ「ど、どうしたの?」
マイロが驚いた顔をする。
そんなマイロに対して俺は……
ロイド「マイロは風呂入らないのか?」
素朴な疑問を投げかけた。




