第14話 初めての稽古は……
レナ「ふふ、見ているだけじゃ稽古になりませんよ。……好きに打ち込んできなさい」
ロイド「それじゃあ、遠慮なく」
……とは言ったもののこれまで剣なんて握ったことがないので勝手が分からない。
『ブンッ』
俺はとりあえず母さん目掛けて剣を振り下ろしてみた。
多分、物凄いぺっぴりごしだったと思う。
『サッ』
母さんは余裕の表情で俺の攻撃をかわす。
『ブンッ、ブンッ』
その後も木刀を振るうが俺は母さんに一太刀も浴びせることはできなかった。
*
ロイド「はあ、はあ……」
木刀を振って体力を消耗した俺は息を切らしながらその場に座った。
レナ「今日はここまでにしましょう。明日は私からも打ち込みますので覚悟していてくださいね」
ロイド「りょ、了解」
明日からはもっとハードになるのか……。
子供たち「わ~、何してるの~」
弟たちが俺と母さんの周りに集まる。
マイロ「僕も二人と遊びたい~」
弟の一人――マイロが俺が落とした木刀を拾ってブンブン振り回す。
レナ「だ、ダメですよ。危険です」
母さんが慌てて止める。
ルル「こら! マイロ! お母さんを困らせない」
しっかりものの妹――ルルがマイロを叱った。
マイロ「ごめんなさい……」
マイロが手に持っていた木刀を地面に置いた。
レナ「ごめんね、マイロ。あなたはまだ幼いから大きくなってからにしましょう」
母さんがマイロの頭を優しく撫でながら言った。
マイロ「うん!」
マイロが嬉しそうに言った。
ルル「それにしても、ロイド。あなた……」
座り込んでいる俺をルルが見下ろす。
ルル「女の子相手に情けないわね」
ロイド「…………(ガクシッ)」
ルルの言葉に俺がへこたれる。
この頃のルルは俺にきつかった。




