第12話 悲しきモンスター
ミレイ「ギルドっていうのは人々からの困りごと……お願いを取りまとめてくれる場所でね。私たち冒険者はそのお願い叶えるのがお仕事なんだ」
ロイド「人々のお願いを叶える……まるで、ヒーローみたいだね」
俺が冒険者に対する感想を述べた。
ミレイ「う~ん。あくまでギルドにきたお願いだけで……。それにお金も依頼料としてしっかりもらうからヒーローと呼ばれるとちょっと違うかも?」
ロイド「お金をもらったらヒーローじゃないってこと?」
ミレイ「それは、まあ……。あっ、でも、それは私の考えだから気にしなくていいよ。ロイドくんが私をヒーローだと思いたければ好きなだけ思って!」
ロイド「やっぱ、冒険者はヒーローじゃないかも」
ミレイ「酷い! 私を見て決めたでしょ!」
『アハハ』と、俺とミレイさんが笑う。
この孤児院に来てから昔のように笑えるようなった。
ロイド「ごめん、冗談だよ。ミレイさんも、母さんも……、この孤児院のみんなが俺のヒーローだよ」
それが俺の本心だった。
ミレイ「ロイドくん……。ほんと、あなたっていい子ね!」
『わしゃわしゃ』とミレイさんが俺の頭を撫でる。
ロイド「いたたっ。もう少し手加減してよ」
ミレイ「あら、ごめんなさい」
ミレイさんが俺から手を離した。
ミレイ「昔から手加減が苦手なのよね……。全身から溢れるパワーを抑えきれなくて……」
ロイド「そ、そうなんだ……」
俺が後ずさる。
ミレイさんは悲しき筋肉モンスターだった。




