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魔法学校の悪役令嬢  作者: ああああいい
第16章 千年前の英雄編
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第20話 英雄が欲しかったもの②

ベル「カイト、ありがとうございます。助かりました……」


 私とルナのケンカを止めてくれたカイトにお礼を言います。


カイト「な~に、気にするな。女の子を守るのは男の役目だ」


ベル「いや、私も一応、ルナの体に入る前は男だったんですけどね……」


ルナ「違うもん! ベルちゃんは可愛い女の子だもん。新しい体だって私の体と完全に同じになるよう作ったもん!」


カイト「そ、そうだったのか。こ、これがルナの体……ゴクリッ」


 私の新しい体となる人形の少女(現在、裸)を見たカイトが喉を鳴らします。


ベル「あの~、人の体に欲情しないでくれますか」


カイト「ご、ごめん」


 カイトが慌てて人形から顔を逸らした。


カイト「でも、顔は違うんだな。何かモデルがあったりするのか?」


ルナ「うん。ミカちゃんからもらったベルク人形の顔をモデルにしてるんだ」


カイト「なるほど。……ってことはルナとミカがこの体の親ってことだな」


ルナ「親……。そっか。ベルちゃんは私とミカちゃんの間に生まれた子供だったんだね」


 ルナがあまりにも飛躍し過ぎたことを言いました。


ベル「その理屈ならミカは私のおばあちゃんになってしまうのでは?」


 ミカが作ったベルク人形(娘)。

 その人形の顔を元にしたルナの作った体の顔(孫)。

 ――というように。


ルナ「確かにそうだね。あはは」


 ルナが笑いました。


ベル「ふふ」


 ルナにつられて私も笑います。

 そうでした。私が欲しかったのは大切な人と一緒に笑い合える――そんな日常でした。


カイト「二人の日常は俺が守るよ」


ベル「カイト……?」


 カイトの突然の言葉に私が驚きます。

 そういえば、私はどうしてカイトに自分がベルクだと明かしたのでしょうか?

 ……自分でも分かりませんが、目の前にいる『カイト』になら泣きごとを言っても許される――。何故か、そう思えてしまったのです。

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