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リヨンの高校生たちの群像劇  作者: Red Baron
イザベルお姉さんのマナー講座(前編)
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校門に現れた絶世の美女

水曜日の午後、ルイ・ル=グラン高等学校リヨン分校。授業を終えた生徒たちが校門からあふれ出し、それぞれの午後の時間へと散っていく。


アンドレは今日から姉の家に泊まり、土曜日にセシル・サルヴェールの家で控えているテスト勉強のための「マナー講座」を受けることになっていた。学校が終わった校門の前で、彼は同級生たちに別れを告げる。


「じゃあね、みんな。俺は今日、ちょっと用事があるから先に行くよ」


セシルがフェンシングの道具を肩にかけながら、きっぱりと言った。

「そう。私はこれからクラブでフェンシングのレッスンだから、また明日ね、アンドレ! 週末はよろしくね!!」

アンドレは「ああ、週末はよろしく頼むよ!!」と言い、土曜日との勉強会を楽しみにしていた。


ルイはバスケットボールをドリブルしながら笑う。

「おう、気をつけてな! 俺はこれから友達とバスケしてくるわ! お前も誘おうと思ったけど、仕方ないな」

「また今度誘ってくれよ」

とアンドレは惜しむように言った。


マリアは本を抱きしめながら目を輝かせた。

「私は本屋さんへ行くの! 新しいカメレオン図鑑が入荷したって聞いたから、絶対手に入れなきゃ!」

アンドレは「新しい生態のページがあったら、今度学校で教えてくれよ」と話す。


仲間たちと別れたアンドレが校門の先にある駐車場に目を凝らすと、そこに見覚えのある赤い車が停まっていた。プジョー308GT――姉の車だ。アンドレが駆け寄ろうとしたその時、運転席のドアが開き、ひとりの女性が降りてきた。


それはアンドレのよく知る姉、イザベルだったが、今日の彼女はいつもと雰囲気がまったく違っていた。完璧に仕立てられたスーツに身を包み、背筋をピンと伸ばして真っ直ぐにこちらへ歩いてくる。


その圧倒的な存在感に、周囲の生徒たちはどよめいた。


男子生徒たちの間でざわめきが起こる。

「おい、あれ誰だ? まるでモデルかセレブの来訪みたいだぞ」

「いや、もしかしたらどこかのスパイ組織のエージェントなんじゃねえのか?」

「高校の校門にプジョー308GTで乗り付けるなんて、かっこよすぎるだろ……」


一方、女子生徒たちはイザベルの凛(りん)とした美しい姿にうっとりと見とれていた。

「わあ、あんなかっこいい大人の女性、初めて見た……憧れちゃうな」

「姿勢も歩き方も完璧だし、スーツの着こなしがステキすぎる!」

「あんな風に自信に満ち溢(あふ)れた女性になりたいものだわ」


イザベルはアンドレの目の前まで歩み寄ると、涼やかな笑みを浮かべて言った。

「お疲れ様、アンドレ。さあ、車に乗って」


土曜日に控えるセシル宅での訪問に向け、厳しくも愛のある姉のマナー指導がいよいよ始まるのだ。助手席に乗り込んだアンドレの横で、イザベルは運転席に座り、午後の眩しい太陽の光を遮るためにサングラスをかけると、美しくプジョー308GTを発進させた。


校門に残された生徒たちは、イザベルの抜群のスタイルや映画のワンシーンのような登場劇の余韻に浸りながら、憧れの視線を送り続けていた。

なお、イザベルの身長は177センチで弟のアンドレは174センチであります。イザベルの格好良さが現れたシーンだと思います。

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