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弐伍話 どんなに備えても予想外はあるものだ。

 千代とラネットが里へ行ってる間、俺は昼江が言ってた蛇人サーペンターの元まで会いに行った。


 蛇男の名はガルシャード。穏やかで真面目な性格になんか合わないと思ったが言わない。

 で、俺はガルシャードに火蛇族サラマンドラの軍の事についてや昼江の事について教えてもらおうと思ったが……


 先に結果を言おう。失敗した。


 あの蛇男……義理堅いと言うか忠義立てと言うか、とにかく自分が属した軍の内情について何も言わないのだ。

 自分を切り捨てるような上司がいるってのに悪口一つも言わない。

 まったく、なんて良心的な奴だ。おかげで困ったことになった。


 昼江の事に関してもそうだ。

 そこも話そうとするなら軍の事についても言わないといけないようだ。

 とにかく俺はそれでも何とか言ってもらおうと頑張ったが、わかったことはほんの少しだ。


 曰く、火蛇族サラマンドラの領内は火山地帯が多く、里に関しては温泉が名物であり、名産物は燃えるように熱い酒だそうだ。

 ってあんま関係ない情報だよな。別に観光目的じゃねえから。


 あーあ、俺の努力もむなしく、大した情報もないまま夜になっちまったし。

 明日から退院だから一日中診療所にはいられない。


 さて、どうする。

 せめて千代やラネットが戻ってくる前に何とかしないと……


 まあ、さすがに一日中張り付かれたら迷惑か。

 それじゃあ残りの時間をどうするか……


 …………………………


 …………そういえば俺の入院費って誰が払ってくれたんだ?

 ……ラネットか? まあ少なくとも千代じゃなさそうだし……

 考えてみれば俺達、無一文だよなあ。 


 昨日、千代と幻界にもう少し留まるって決めたんだ。さすがに頼りっぱなしはまずい。

 つまり…………

 …………働くとするか。

 ディオンさんに訊いてみれば一つか二つは見つかるだろう。


 ガルシャードの説得も大事だけど……

 またジャージ破れた時に修理費が必要だしな。



        2



 時刻は夜。風精族シルフィ領のある所にて。

 そこは領内でもかなり険しい所であり、崖や山に谷といった激しい地形が見られる所であった。

 そんな険しい地形のある谷底、何もない岩場だけの所で一台の大型キャンピングカーが周りに合わない様子で置かれていた。

 しかし、ほんの数時間前とは違い、車体には所々キズらしきものがあった。

 殺し屋から追われ続け、死に物狂いで走り続け、ようやく逃げ切れた結果を物語っていた。

 なかにはいったい何があったのかと言わせるほどの大きな凹みが車体の一部分にあった。

 外側はそうとう傷ついているが、内側……つまり中の人は無事なのか。


 その車内でのこと。

 キャンピングカーということなので三つ用意されている寝具の内の一つに、


「デヴィッドさん……大丈夫ッスか…………?」


 先ほどまでこの車を運転していた男が頭に包帯を巻いた状態で寝かされていた。

 様子からして怪我を負っているのだろう。

 

 意識のないデヴィッドを見てキッドは構わずに語りかける。


「なんでこんなことになったんスかね……」


 キッドはほんの数時間前、自分たちが逃げきったのはいいが、デヴィッドが怪我を負ってしまったことを思い出していた。



        3



「デヴィッドさん! もうかなり距離が縮んでいるッスよ!」

「ちっ! こうもしつこいとは……」


 ロビィがセーヴェを連れて車から脱出してしばらくのこと。

 未だ運び屋と殺し屋は追って追われて、逃げ続け、ただひたすら風精族シルフィ領内を走っているのだった。

 どちらもかなりの速度を出しており、人間界なら法廷速度を完全に振り切っているほどである。


「デヴィッドさん! 囮ってのも結構大変ッスね!」

「なにを言う。これしきのこと、何度も経験しているだろ」

「追っているのが殺し屋じゃなけりゃッスけどね!」

「そうだな!」


 殺し屋が狙っているのは正確にはあの少年のことであり、こいつらではない。

 しかし殺し屋は標的が車の中にはいないことに未だ気付いておらず、知らないまま標的のいない車を追っている。

 だから車も車で、時間稼ぎのため、これが囮であることが早く知らされないためにも逃げ続けていた。

 だが、車内にロビィがいたころはまだ多少の隆起はあれど、基本森と平原しかなかった所だったのだが、彼女たちが脱出してしばらく進むと、激しい地形がまちまちと見かける所になっていた。

 山や谷、崖はもちろん、大きな岩場までもが所々あった。


「アスレチィィィィィィィィィィック!!」

「ヒャッハー! ゴー!」


 この地形が彼ら運び屋にとって不利であった。

 自分たちは大型で重量も結構あるキャンピングカーに対し、殺し屋は他に比べて大型だが車よりは小回りが効くオートバイ。

 速度はほぼ同じだとして、障害物が多い地形ではどちらが有利か。

 それは言うまでもなく……


「逃げずに勝負しろやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ヒャッハー! 手痛くても停滞しないで撤退するの!?」


 殺し屋の方である。

 しかも、オートバイは人工知能(AI)が付いているため、自動で姿勢が制御されるのである。


「キッド! 妨害兵器の方は……」

「無理ッス! あとのことを考えればもう……」

「それはそうだが………………!?」

「デヴィッドさん。どうした……ッス……か…………!」


 彼らは気づいた。

 さきほどから彼らはただでさえここがどこなのかわからない上に無我夢中で逃げ続けたせいで……


「デヴィッドさん……」

「ああ、まずいことになったな」


 車が向かう先、途中から地割れみたいに地面が横に裂けており、その中は底が見えないのか虚空が広がっている。

 つまり……


「行き止まりか……」

「まさに崖っぷちッスね」


 つまりこのまま進めば崖から落ちてしまう。

 だからといって、ここで立ち止まることも退くこともできない。


「往生せいやぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!」

「ヒャッハー! 覚悟しろ!」


 後ろの殺し屋に捕まってしまうのだ。

 ならば彼等がとる行動は一つ。


「キッド!」

「……しかし」

「やるしかない。ここで逃げ切れれば……!」

「…………理解ッス!」


 キッドは助手席でなにかを操作している横で、デヴィッドは車の速度を緩めるどころかむしろさらに加速しだした。


「な、なにぃ!?」

「ヒャッハー!? 正気か!?」


 後ろで殺し屋が驚いているが構わない。

 たしかに崖の向こう、つまり裂け目の所を超えれば向こう岸にまで逃げ切ることができる。

 しかし、いくら加速しようと向こう岸までには明らかに距離が足りない。このまま飛んでも届く前に下へと落ちてしまう。

 それでも車は構わずに時速百キロを超える速さで目の前の崖に向かって走り出した。

 なぜそんなことをするのか。

 いよいよ崖が目前まで見えてきたところでデヴィッドはキッドに命令した。


「キッド!」

「滑空兵器、スカイグライダー君! 発動ッス!」


 キッドは助手席から前についたスイッチを押した。

 すると……


 ウィィィィィィィィィィン…………


「はい?」

「ヒャッハー?」


 車の側面から飛行機の翼のようなものが、後ろには噴射機のようなものが出てきた。

 殺し屋もオートバイもいきなり車体が変身したことにより、呆然としている。

 が、変形した車の様子を見て殺し屋はこれから何が起きるのか察した。


「……まさか!?」


 殺し屋は今すぐ車を止めようとするがもう遅い。


「キッド! 行くぞ!」

「よし。いっけぇぇぇぇぇえええええええええええええええええ!!」


 車は翼が生えた形状で走り出し、崖から先へ思いっきり車体を乗り出すと車は崖からまっさかさまに、


「…………!?」

「ヒャッハー……なんと……」


 落ちないのであった。

 なぜなら車は重力の力で下に落下することなく、側面についた翼と、噴射機から発した炎により……


「よし! 成功ッス!」


 空中を保ったまま前へと進んだのである。

 つまりは……


「ヒャッハー……滑空……」


 車は翼と噴射機で下へ落ちることなく、空中を横に、わずかに下って行くように滑っているのだった。

 実際は噴射機が左右のギリギリのバランスを保って落ちないようにしているため結構綱渡りな行動である。


「へ……へ……へ…………!」


 しかしそんなことは知らない殺し屋はわなわなと震えだすと……


「ヘェェェェェェェェエエエエルメエエエエエェェェェェェェスッッ!!」


 叫び声を挙げて相棒の名前を呼んだ。

 さすがのヘルメスも何が言いたいのかわかる。


「ヒャッハー! なにが言いたいかわかるぜぇ!!」

「いくらなんでも空飛ぶ車なんて反則すぎだろぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


 正確には飛んでいるのではなくて滑空だが殺し屋にとってそんなことはどうでもいい。

 下りつつでもこのままだと崖の向こう岸へとたどり着いてしまう。

 殺し屋は無反動砲を取り出し、目の前で浮かぶ車を落とそうとしたのだが、


「ヒャッハー! でもそれってさっき返されたぞ」

「は…………!?」


 オートバイの指摘に気が付き、すぐにそれをしまった。

 ではどうするのか、殺し屋はしばし考えていると……


「くっ! こうなったら……!」


 殺し屋はいったん崖から離れた。






 一方車内の方はどうなのか。

 キッドは窓から後ろを見て、殺し屋が崖から去っていたところを見ると……


「よし! 何とかうまくいったッスよ!」


 キッドは嬉しいのだろう、ついつい興奮して声を出してしまったのだった。

 だがデヴィッドの方はまだ気を引き締めたままだ。


「まだ気を抜くな! 何をするかわからないぞ!」

「……いやまあそれはそうッスけどね」

「それに、もう燃料は無駄に使えない。これが最後のチャンスだ!」


 しかしまだ緊張は抜けない。抜いてはいけないとデヴィッドはたしなめるように言った。

 けど疲労が結構あるのかキッドは疲れるように言う。


「けどッス、弾丸はもちろん通らないし、無反動砲だって返すことができたッスから……」

「…………」


 もうこれ以上なにかあって欲しくないのか弱気を含めて言うキッド。

 だが、そんなキッドの気持ちとは裏腹に、


「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

「大丈……えっ…………?」


 そう簡単に逃がしてやれるほど後ろの殺し屋は甘くない。

 キッドは自分が喋る途中で後ろから叫び声が聞こえた。

 キッドは窓から後ろへ振り向いてみると目を疑う光景に驚愕する。


「お前等……そんな奇跡みたいな方法で助かることができると本気で思ってるのなら……」

「ええええええええええええ!?」

「どうした、キッド!?」


 何時の間に戻ってきたのか殺し屋はおそらく近くの岩場から持ってきたのだろう、自分とは比較にならないほどの、乗用車なら軽くぺちゃんこにできるだろう巨大な岩石を両手で持ち上げていた。

 そして、持ち上げたという事は……


「まずはそのご都合的展開をぶち殺す!」

「ヒャッハー! お前等の命!」

「デリート! デリート!!」


 それを思いっきり滑空するこちらへ投げてきた。

 飛んできた岩石は空中を滑るこちらを捉え、向かっていく。

 デヴィッドはキッドの様子から察したのか、攻撃が来るという事はわかった。


「デヴィッドさん! 横へ! 横へ曲がることは……」

「無理だ! この兵器は意図的に進路を変えることはできない!」

「じゃあ……!」


 攻撃しようにも岩石は大きすぎて簡単には砕けない。

 つまりもう駄目である。


「なんとか……耐えてくれ!」

「ちくしょう……!」


 せめて無事とまではいかなくても、この車の頑丈さを信じていると、


 ゴッ!


「!!」


 岩石は、車に衝突してしまい車体は大きく揺れた。

 そして、ギリギリのバランスを崩された車体はまっさかさまになってしまい裂け目の所、谷底へと落ちてしまうのだった。


「うわぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!」


 全身に感じる浮遊感に叫び声を上げるキッドを横にデヴィッドは……


「ロビィ……セーヴェ……」


 離れた仲間や護衛対象のことを心配するのだった。



        4



「いくらなんでも予想外ッス……」


 そして、頭部を激しく打ち、ほんの少し額を切ったデヴィッドを横にキッドは反省する気持ちで呟いていた。

 キッドは油断しているつもりはなかった。

 たしかに空中は逃げることができないから恰好の的だし、かといってそれ以外の方法はなかったのだ。

 だが狙い撃ちにされようが防ぎきれる自信はあった。

 ただ弾丸なら車体に通じないし、ロケット砲なら昨夜と同じやり方で跳ね返すつもりだった。

 しかし、あの殺し屋は予想外な攻撃方法をとった。


「あんな明らかに巨大な岩石を持ち上げて、投げつけるなんて……」


 予想外ッス、とキッドは悔しそうにつぶやいた。

 あれはもはや力持ちというレベルではない。

 いったい何人……いや、何十人かが力を合わせてようやく持ち上がるほどの重量だ。

 本当にあの殺し屋は恐ろしい、とキッドは戦慄した。


「〈追走者キールランナー〉……侮れないッス」


 しかし、いつまで待ってもその殺し屋はここには来ない。

 この谷底へ落ちることに勇気がいるのか、それとも脱出方法もわからずにここまでは追ってこられないのか。

 とにかく、しばらくこちらに来ないためひとまずは大丈夫かと思いきや……


「そうは言ってられないッスね……」


 問題点は三つある。

 一つはこのままデヴィッドを放っておくわけにはいかず、一刻も早く診て、治療してもらわないといけない。

 二つはこの谷底からいったいどうやって脱出するかがわからない以上助けを求めて待つか、自分から見つけ出さないといけない。

 三つはそれでも殺し屋はここへやってくるかもしれないという事。


 そうなってしまったら……


「僕たち、確実に殺されるッスね」


 運び屋……それは一般的には密入国の手伝いとか密輸入など、とにかく危険なことを思い浮かべやすいがそうではない。

 デヴィッド、キッド、ロビィ、この三人は盗まれる可能性の高い貴重品や、狙われている要人などを目的地まで安全に運ぶことである。

 そう、安全(・・)であるのだ。


 そもそも今回は殺し屋に追われてしまったが、本来はそもそも運ばれていると気づかせることすらなく目的地へ運ぶことを得意としているのだ。

 ロビィが最短かつ最善のルートを探し、キッドが情報の隠ぺいや囮の情報で追手を攪乱し、デヴィッドが見つからぬよう怪しまれぬように運転して運ぶ。

 これがいつもの彼らの手であった。

 もちろん強盗や追っ手に見つかることもあるが、頑丈で堅牢なキャンピングカーや、攪乱と移動を目的とした兵器を使い、追手を撒いて目的のものを目的の場所まで安全に運んでいたのだ。

 なのに……


「いくらなんでも……予想外すぎッスよ……」


 殺し屋に追われたのは初めてだが追手自体は何度か経験がある。

 だから今回も撒けるのだと思ったがそうではなかった。


 返したロケット砲が通用しない。

 山で急斜面を転がったかと思いきやなぜか知らないところへ着いたこと。

 さっきの岩石投げもそうだったのだが……


「一番自信のあった光学迷彩兵器・ステルスカメリオ君を見破られたッスから……」


 昨夜、キッドは山の頂上にあるある街から離れるとその近くの森へと身をひそめたのだった。

 追手がいるのならもっと遠くへ逃げればいいと思うが知らないところを闇雲に逃げるほうがもっと危険だ。

 だけどただ普通に森の中を停まっていたわけではない。

 周りの風景に合わせ、自由に車体の色を変える『ステルスカメリオ君』という兵器により、目を凝らしても簡単にはわからないようにして隠れていたのだ。

 しかし結局……


「明らかにあれは感知って感じでしたッスね……」


 結局バレてしまったのだ。

 さすがは危険人物第四位の殺し屋ッスね、と体感した。


 もうこの車の持つ手札を出し切ってしまい、全て殺し屋には通用しなかった。

 残った手札は……


「ロビィに連絡したのが吉となるか凶となるか……」


 数時間前、護衛対象と共に車から脱出した仲間。

できれば早く来てくれ、とキッドは願う。

 しかし、セーヴェ君は護って、と付け足す。

 この車に保存食はあるが無限ではない。

 それにデヴィッドのこともあるからなおさら時間はかけられない。

 しかし徘徊する殺し屋には見つかってはいけない。

 はぁ、と嘆息するキッドの横でデヴィッドは静かに横たわっているのだった。



        5



 と、そんな問題の種となっている殺し屋は……


「…………」

「ヒャッハー、元気出せよ」


 数時間前までの威勢はどこへ行ったのか、崖のそばにいたまま頭を抱えているのだった。

 その訳は……


「しかし……こんな深くて暗いところ、正直入るには勇気がいるんじゃね?」

「ヒャッハー。脱出もできるかどうか……」


 奇しくも先ほどキッドが思っていた通り、素直に谷底へ落ちる気にはなれないのだった。

 殺し屋はオートバイにすがるように訊く。


「ヘールメース……。壁面走行できない?」

「ヒャッハー。可能だけどそれは真っ平らな壁であることが前提」

「そうか…………」


 常に叫ぶ男が全く叫ばないほどに困難な状況となっているのだった。

 しかし……


「ヒャッハー、キノサキ」

「んんん? どうしたのヘルメス?」

「ヒャッハー。名前を伸ばさないところ、かなりきてるね」

「はぐらかすな。なんだ」

「……殺し屋が死を恐れるなんて、ナンセンスなんですぜ。ヒャッハー」

「…………」


 オートバイがどこか諌めるように言うと殺し屋は急に黙り込んだ。

 すこしして、口を開くと……


「……冗談言うナイン。そんなことあったら、ざんねんざんねん」

「ヒャッハー、それを聞いて安心した」


 台詞はふざけているが真剣な口調で殺し屋は言うとオートバイは笑みを浮かべるように言った。


「『どうせあんなところにいたままじゃ野たれ死ぬだけ』とかぬるいこと考えていない? ヒャッハー」

「それこそありえないンね。死体を見ない限り、確定できない」

「ヒャッハー。わかった」


 未だ標的である少年の事を諦めない殺し屋。

 いったいなぜそこまでこの者は執着するのか。

 しばらくうなだれていた殺し屋は気を取り直すとオートバイに跨った。

 そして……


「ヒャッハー。そんじゃあ、まあ本機たちがまずすることは……」

「そうだな」


 暗闇の中、殺し屋たちはどこかへと向かって走り出したのだった。

 その時の殺し屋は珍しく声一つ上げない、静かな様子であった。

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