第4話 見えるの......?
……恥ずかしいに決まってるじゃない
なんで、強がってるって気づかないのよ……
ほんと…………鈍感なんだから……
どこに向かって話しているんだろう……
「一応確認なんですけど……壁の方に向いてますよね?」
「当たり前じゃない」
「す……すみません」
「あと、さっきから声が大きい。お姉さんにバレるでしょ」
「すみません……気を付けます……」
いや、こんな状況で声デカくするなってひどくない!?
いくら幽霊とはいえ、この状況明らかにおかしいやろ……
「あの、すべて着ました……」
「……そう、向いていいのね?」
「はい……」
「これで、体育の時みたいなことしたら許さないからね」
「そんなことしないですよ……」
◇ ◇ ◇ ◇
「じゃあ、おやすみ」
「おやすみなさい……」
……?幽霊に「おやすみ」って言われるってなに……?
……深く考えてもしゃあないし、寝よ。
◇ ◇ ◇ ◇
……もう朝か。
今何時や……え?まだ5時やん!?こんな早く起きたん久しぶりや。
授業中眠くならへんかな…………そうや、美少女地縛霊家庭教師がおるから寝られへんねやった……
……改めて考えてもおかしい話や。せめて、地縛霊の部分がなかったら…………いやまぁ、それでもまぁまぁおかしいんやけどさ……
これ以上寝られそうにないし、起きるか……
「……うわ!?」
「なによ、急に……」
「いつの間に枕元にいたんですか……?」
「いつの間にって……いつもここにいるじゃない」
「いつもって、見えるようになったの昨日ですけど……」
「…………珍しく早起きじゃない」
「目が覚めたので……」
「……そう、天変地異でも起こるのかしら」
「異常事態は現在進行形で起こっているんですけどね……」
「何か言った(怒)」
「いえ、何もありません……」
◇ ◇ ◇ ◇
周りには七志さんが見えてないことが分かっていても、どうしてもバレないか気が気でしょうがない……
「さっさと、次の授業の――」
「大丈夫かい?」
「……?あなたは?」
え……?誰?クラスの人っぽくないけど……というか、クラスの人もあんまり覚えてない……
「僕は、伊永恒平。自分は寺生まれで、すこーしばかり見えるんだけど……結構強力なものが付いてるよ。あまりにも強力すぎて二度見したからね」
「見えるって……何がですか?」
「そんなの、幽霊以外にないだろ?」
「……そんな感じしないですけど?」
「気づかないうちに憑りつかれてるんじゃないかな?」
「でも……大体、体が重いとかそんな感じのが出ると思うんですけど。強力ならなおさら……」
「そこらへんは僕にも分からない。何か心当たりはないかい?」
「…………」
「まぁ、お祓いに行くことをおすすめするよ」
……心当たりしかない。
一昨日に降霊術して、現在進行形で目の前にいるんだから……
でも……強力?七志さんの話的にはそんな強力っぽくなさそうだったけど……もしかして、どっちかに騙されてる?いやでも、こんだけお世話されてるしな……どっちが正しいんや?
「…………そんなに考えて、私のこと除霊するつもり?」
「(別に害があるわけじゃないのでしないですけど……)」
「……もし害があったら除霊してたの?」
「(……考えてはいたかもしれないです)」
「最低……あれ結構痛いのに……」
除霊って痛いの?そんなこと一切考えてなかった……
「(……なんで知ってるんですか?)」
「先輩から聞いたのよ」
「(幽霊にも先輩後輩関係ってあるんですね……)」
「…………私のこと、うっとしいって思ってるでしょ」
「(あっ……そんなことは――)」
「本当、最低……」




