第20話 再会
「うーん、やめて…………俺も人間やから…………」
――ピピッ、ピピッ
「うーん、は!?今何時や。…………6時か。良かった、間に合う間に合う」
「おはよう」
「うわ!?七志さんなんで、膝の上に乗ってるんですか!?」
びっくりした…………昨日まで枕元やったのに。
というか、動けないんですけど…………
「……あんたが、起きないからよ」
「もしかして、さっきの悪夢も……」
「そうよ、私の能力。早く支度しなさい」
「あの……どいてくれません?」
「……昨日、気を付けるって誓った内容言うまでどかない」
「…………七志さんのことを疎かにしないことですよね?」
「具体的には?」
「具体的には………………って、痛い!?」
「本当に何もわかってないみたいね(怒)」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
「…………これ以上しても、あんたが気付くこと無いでしょうし、この辺にしといてあげるわ」
「…………ありがとうございます」
◇ ◇ ◇ ◇
痛い…………まだ、跡残ってるんやが。
というか、具体的にはって…………そこまで言ってたっけ……?こんなこと、言えんけどさ…………
「あっ…………」
「(どうしたんですか?)」
「……あんた、あそこに居る女子に今から言うことやって――」
「(え!?出来ないですって……)」
「出来るでしょ」
「(いやいや……)」
「はぁ、しょうがないわね。体、借りるわね」
「(えっ、ちょっ……)」
…………これが、優の体。
細いけど、どこか安心する。今まで、こんなこと思ったこと無いのに…………
「あの……」
「なにか……?」
「ちょっとだけ、良いですか?」
「良いけど……」
◇ ◇ ◇ ◇
「……ちょっと失礼します」
「え……?うっ……」
「うーん…………って、何ですかこれ!?もしかしてさっき言ってた、首にチョップするのやったんですか、七志さん」
「そうよ。あんたの体でやった」
「誰にも見られてないですよね!?」
「当たり前じゃない」
「というか、反応無さそうですけどちゃんと起きますよね?」
「もうすぐ起きるんじゃないかしら?」
「うーん…………ここどこ?」
「あっ、大丈夫ですか……?」
「…………あなたは?」
「あっ、2年の礼阪優です。すみません…………さっきは」
「何のこと――え…………」
「どうかしました?」
――佑香。
「え……七志さん見えるんですか?」
「本当に佑香なの?」
「うん……花、私だよ……」
「佑香……ごめん、本当にごめん……」
「…………」
「え……何かあったんですか?」
この2人って、初めて会ったんじゃないの?
「佑香が倒れたあの時から、ずっと後悔してきた。とんでもないことしちゃったって…………私が、離れなかったら…………」
え?え?七志さんが倒れた?友達とかだったのかな……?
にしても、俺の声は聞こえて無いみたいですね…………
「ううん。花のせいじゃないよ。完璧主義で迷惑をかけてたのは私の方だったから…………」
「そんなことない。私は、佑香からずっとやる気を貰ってた。いつ何時も一生懸命な姿に。…………本当にごめんなさい。身勝手に離れて…………」
「…………お互い様ってことで」
「うん……」
「というか、さっきから痛い(笑)強く握りすぎ」
「だって、だって…………もう、離れない」
「もう…………」
「……!!佑香、こしょばい、やめて(笑)」
「離れるまでやめない(笑)」
何一つ状況が読み込めてないんですけど…………
七志さんが、完璧主義…………これは分かる。
この先輩?が、七志さんの死因と関係あるのか?
「あの…………」
「……どうしたのよ」
「状況が一切飲み込めないんですけど…………」
「「…………」」
「花、言っても良い?」
「うん、佑香が良いんだったら」
「……これまで言ってこなかったけど、私もこの学校の生徒だった」
「そうだったんですか!?」
「そう。で、横に居る北條花は私の親友だった」
「あっ、親友だったんですね」
「それで、とある日から喋ることもなくなって、それから私は突然倒れた」
「もしかして…………」
「それが、私の死因」
「佑香は、真面目で何事にも一生懸命だった。生徒会長にもなってたしね。確か、今の会長、副会長も……」
「私が生徒会長してた時のメンバーね」
「そうそう。で、生徒会の雰囲気を改善するのには成功したけど……」
「花、知ってたんだね。学校全体の雰囲気を改善することは無理だった。倒れたから」
「そんなことが……」
そんなことがあったんだ…………
ん……?じゃあ、俺の部屋の地縛霊になった理由はなんだ?元々、俺と七志さんには接点がないはず…………
「じゃあ、何で俺の部屋の地縛霊何ですか?それだけ聞いてたら、この学校の地縛霊になると思うんですけど…………」
「……っ!!」




