第19話 ふーん、疎かにするんだ
「教室戻るわよ」
◇ ◇ ◇ ◇
「…………お昼は食べなくて大丈夫なの?」
「もう時間も無いですしね…………」
「…………そう」
「ねぇねぇ、礼阪優くんだよね?」
「えっ……そうだけど……」
「さっき何があったの?」
女子から話しかけられた…………まともに話せんって。
というか、何から話そう…………七志さんのことなんか言えるはずないし、伊永さんのことを悪くも言えない…………
――ギュ
え……?
…………って、七志さん!?なんで、腕組んでくっついてんの!?
しかも、いじめの時よりかはマシやけど、顔怖いし…………
やばい、心拍数が上がってきた。…………女子に話しかけられてか、七志さんのせいか分からんけど。
「ねぇ、何があったの?」
「あっ……ごめん。俺にもよく分かんないんだよね…………詳しいことは伊永さんの方が知ってると思う…………」
……って、痛い痛い!?
さっきより、組む強さが強くなってるって…………
「(……泥棒猫)」
……?よく聞き取れんかったけど…………とにかく、力弱めてくれーーー
「ふーん。そうなんだ」
ふう。何とか、誤魔化せた…………
うん?いつの間にか、七志さんはいつも通りの右斜め後ろにおるし…………
若干、いつもより近い気もするけど…………
◇ ◇ ◇ ◇
「今日は、今日とて、濃い1日やった…………」
「……お疲れ様」
「ど、どうしたんですか……?」
こ、怖い。何その表情…………俺、本気で呪われる?
「えらい、モテたみたいね」
「え……?何の話ですか?」
「あんた、今日だけで女子に何回話しかけられた?」
「え、5人くらい…………でしたっけ」
「ふーん。じゃあ、昼休み終わってから私と話した回数は?」
「え……っと、喋って…………ないです……ね」
「あんたって、守護霊疎かにするんだ」
「もしかして…………喋らなかったから、怒ってます?」
「……別に?怒ってないけど」
怖い怖い。笑顔の中に絶対、怒り入ってるって…………
俺でも流石に分かる…………
「ごめんなさい。これからは気を付けます…………」
「…………そう。私は地縛霊ってことを忘れないことね」
あかん。次こそは呪われる…………




