第9話 悔しい
「……大丈夫ですか?」
「何がよ……」
「いや、なんだか悲しそうな感じだったんで……」
「……それよりも、自分の成績の心配したら?」
「自分は何しても意味ないですよ……」
◇ ◇ ◇ ◇
「……いつまで、落ち込んでるのよ」
「悔しいんですよ。高校に入って初めて、勉強頑張ったのに、あんな結果で……」
「……はぁ、あんな結果だからってそこで諦めるわけ?」
「え……?」
「すぐに結果が追い付かないことはあんたも分かってるでしょ?だから、今回は赤点取らなかっただけ、マシだと思いなさい。結果なんか徐々にしか付かないんだから……早く学校にいくわよ。悔しいなら今回よりも勉強しなさい」
「……はい」
確かに言う通りかもしれない…………徐々にしか付かないことを盾に逃げてたらだめだよな……
――教室
「こんな早くに来たの初めてです」
「これなら集中できるでしょ」
「ここまで考えてくれて、ありがとうございます」
「別に?あんたが、勉強しないから連れてきただけよ」
これだけ静かやと逆に落ち着かん……
廊下から足音一つすら聞こえてこない……
とりあえず、何からしよ…………予習かな。
「でさぁ――」
「やば(笑)」
……うるっさいな。せっかく始めたのに、これじゃ集中力続かへん…………でも、頑張ってやる。
――20分後
やっぱり集中できひん……分かってたことやけど、人が多くなるにつれて集中力が落ちていく。
「……どうしたのよ」
「(集中出来ないです……)」
「はぁ……本当にどうしようもないわね」
――昼休み
「勉強場所変えるわよ」
「(え……?)」
◇ ◇ ◇ ◇
「ここは……」
「この前の空き教室よ。ここなら、人も来ないし集中できるでしょ」
「確かにここなら……」
「ちゃっちゃとご飯食べて勉強するわよ」
……朝の静けさだ。前もそうだけど、こんな穴場通ったことあったけ?非常階段行くのにこんなところ通ってないし、なんなら入学以来一切通ったことないような……




