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貴様……本当にウサギか?

サヤの初テイムです。

鐘が鳴る。


夕焼け空。雲は空を5割ほど覆っている。


今日も学校から様々な生徒が出て行く。


ロケットエンジンと翼がついた自転車。

核融合炉っぽい何かが取り付けられた自動車。

徒歩の学生もいればスケボーに超小型エンジンを積んでいる人もいる。


ちなみに9割の学生は徒歩である。


ーーーーーーーーーーーー

〈沙耶side〉


核融合炉っぽい何かがついた車は教員の一人のものなので問題ないと思う。

物理と化学担当の先生が所有しているけどおそらくただのアクセサリーだと思う。


さて、今日も帰ってゲームしよう!


なんやかんやあって無事に編入できた私だけどおねぇちゃんと一緒のクラスじゃなかったのは不満だ。


でも


「お姉ちゃん!」

「ん?何 ?沙耶?」


お姉ちゃんと一緒に帰れる。

一緒にいられる。

それだけで十分だ。

それ以上は望みが高すぎというものだと思う。


あと、お小遣いが2000円ほど増えればなおよし。


「帰ろ!」

「えっ?!あっ…う……」

「ごめんね沙耶ちゃん。お姉さんをちょっと借りるね」


お姉ちゃんが返答に詰まっていると後ろからイケメンが話しかけてきた。


というかいつからそこにいた?!


イケメンなのに影薄すぎるでしょ!


まぁ面識はあります。

タローさんです。


だがなタロー。お姉ちゃんをこの妹がそうやすやすと譲ると思うなよ……ガルルルル……


「お姉ちゃん!一緒に帰ろうよ!」

「ご、ごめん!沙耶!今日は…デート…なんだ…。た、太郎!行こう!」

「うん、わかった。わかった」


え…嘘……いや、まだだ!

奥義!泣き落とし!


「おねぇちゃん…」

「そんな顔してもダメ。今日の私は太郎のものだからね」

「へぇ…嬉しいこと言ってくれるね……俺が襲うかもしれないよ?」


何を言ってるんだこのイケメンは。

そんなのお姉ちゃんが許すわけなかろう。

例えお姉ちゃんが許してもこの妹が許さない!


「大丈夫だ。問題ない」

「え?マジで…」


え?マジで……マジで?


「私は太郎を信頼してるからな!」

「あ、はい…(可愛い…襲いたい…って違う!俺の理性仕事しろ!)」

「というわけだ。じゃあね沙耶」

「え…お姉ちゃん!」


お姉ちゃんとタローはそのまま私を置いて何処かに行ってしまった。


ひとりの帰り道。


まさか…まさかお姉ちゃんを私から奪うとは…許すまじ許すまじ…


でもお姉ちゃん幸せそうだったなぁ…


私はできる妹なので我慢することにしましょう。


家に着いたのでカバンから鍵を取り出しドアを開ける。

靴を脱ぎちゃんと揃えてリビングに向かう。


少々…いえ、かなり散らかっているリビングを片付けて自動掃除機の電源を入れる。


キッチンは…うん。この前ユウさんが掃除をしていたところだから必要ないね。

なんか輝いてるし、使いづらい……。


テキトーに電子レンジで温めて食べるかな。


そう思い冷凍庫を開くと何やら冷凍された料理が5品ほどパックに収納されていた。


紙が貼ってあるな…


『凛に頼まれて作りました。電子レンジで5分ほど温めて解凍して食べてください。それでも冷たいなら10秒づつ再加熱してください。 by裕太』


凛さん…ありがとう。


そういえば『裕太の作った料理はこんなものじゃないんだから!』って凛さんが言ってたなぁ…


ユウさん、ご苦労様です。


そんなわけでレンジの中に投入して5分ほど待つ。


テレビをつけるとゲーム特集の番組が放送されている。どうやらVRゲームについてらしい。

藤堂グループが市場を独占してるのはおかしいから情報を出すべきとか何言ってるんだか。


チン♪


おっできたみたい。


うまっ!


もう無くなっている?!


皿をとりあえず食器洗浄器の中に入れて水を飲む。


テレビを消して自分の部屋へ行きピンク色のVRのヘッドギアを装着する。


そして起動するとスッと意識が遠のいていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


目を開けると木造建築の屋根が見える。

ちゃんとホームにログインしたみたいだ。


装備は…貧弱…だね……。


うん?メールが一件届いている?


『from:ユウ

件名:新しい装備を倉庫に入れておきました。


というわけで倉庫から取り出して装備してみて。気に入らなかったら作り直すから。

革細工は最近とったせいでちょっと品質悪いけどそこは目をつぶってね』


ユウさんありがとう!!


早速倉庫から取り出す。


・女騎士のドラゴンタワーシールド+8

・女騎士のドラゴンバックラー+7

・女騎士の黒いヘアバンド+2

・女騎士のドラゴンドレスアーマー上+8

・女騎士のドラゴンドレスアーマー下+9

・女騎士のドラゴングリーブ+6

・女騎士のドラゴンの指ぬきグローブ+1

・女騎士のタリスマン+4


お…おぉ!!

これですよ!早速装着!


防御力が上がった!


さて今日も街をぶらぶら…いや装備も整ったし今日は東の森に冒険に行きます!


街をぶらぶら歩く。


「お嬢ちゃん!お久しぶり!」

「お久しぶりです」

「一本どうだい?」

「じゃあいただきます」


おっちゃんから焼き鳥を買う。

一本ではなく10本買ってしまった。


これから冒険だ…と思ったら衛兵さんに止められた


「お嬢ちゃん。ここから先は東の森に出るんだ。装備は大丈夫かい?」

「はい。問題ありません」

「武器はどうしたんだい?」

「これが武器です!」


タワーシールドを見せつける


「そ、そうかい。頑張れよ。」

「はい!」

「危ないと思ったらすぐに帰ってくるんだよ!」

「はーい!」


どうやら武器を装備していない私の心配をしてくれたようだ。


森の中を歩いていく


すると突然少しひらけた場所に出た。

地面もかなり踏み固められている感じだ。


「キュイ!」

「う、うさぎさんだ!」


真っ白なうさぎさんが目の前に飛び出してきた。


「キュイ!キュキュ!」


うさぎさんがお辞儀をしたので私もお辞儀をする。


そしてお辞儀を終えると、うさぎさんが数歩下がって両腕を構えた。


ん?なにこれ?とりあえず私も両腕を構える。


するとうさぎさんは一瞬で消えたと思ったのだけど後ろから飛びついてきた。

なるほど…これが素早さの違いか!


首元にまふっという感触が伝わる。

うん、ちょっと痛いかも。

HPを見ると1減っていた。

ふふふ、でも私は決めました!

この子を従えると!


うさぎさんが飛びのいていくのを感じる。

次は……タワーシールド…の死角から来る!


私がしゃがむとうさぎさんがその上を飛んでいった。

よし、読みが当たった。


次は背中!

タワーシールドを背中の方に倒す。

多分うさぎさんは右側から来る!

バックラーを構え右側にバックラーを叩きつける。

うさぎさんがバックラーに当たった感触がする。と思ったのだけどバク転してうさぎさんは着地した。


「キュウ?!」

「ごめんね!うさぎさん!」

「キュ?キュイ!キュイッ!」

「え?情けなどいらない?」

「キュイ!」

「そうだね!」


なぜかうさぎさんとの繋がりを感じる。


またうさぎさんが消える。


足元か!

慌ててタワーシールドを構えるけど遅かった!

うさぎさんが膝の裏に攻撃を加える。


けど…ダメージゼロ?


あれ?これもしかして首と顔とかへのクリティカルダメージ以外はゼロになる感じ?


そうと分かれば!


タワーシールドを地面に置く


「さぁうさぎさん!かかって来なさい!そしてもふもふさせて!」

「キュイ!キュウキュイ」


やれるものならやってみなさいとのこと絶対やってやりますよ!


ダメージゼロ

ダメージゼロ

・

・

※称号:傷つかない体

・

※称号:武力放棄

・

※称号:武力放棄は称号:平和主義に……

・

・

※称号:傷つかない体 は称号:傷知らぬ体に

・

ダメージゼロ

ダメージゼロ



当たらない!私のハグが当たらないよ!

うさぎさんもしびれを切らしたのか両前脚を使ってパンチをしたり後脚を使ってキックをしたり空を蹴ったりして顔を狙って来たりしたけど全てバックラーと腕の防具で防ぐ。


なんだかうさぎさんと踊ってるみたいな状況だけど…


「キュイ!」

ダメージゼロ

「ていっ!」

空振り

「キュイキュウ!」

ダメージゼロ・ゼロ

「ほったぁってやぁっ!」

空振り三振


このような状況が続いております。

ちなみに私の攻撃は全てハグ狙いのもふもふ狙い。


「キュイィィイイ!」


うさぎさんが渾身の一撃とばかりに地面を思いっきり蹴って飛び蹴りをしてきた。


何やら赤いオーラを纏ってる気がしないでもない。ちょっとさっきよりも早い!


だけど私はそれを受け止める!


だって狙いがお腹だもの!


ハグの大チャンス!


ダメージゼロ!


よしっ捕まえた!

モフモフだあ!


※称号:平和主義 は称号:傷つけない力 に上書きされました。

※称号:傷知らぬ体 は称号:傷負わぬ体 に上書きされました。


ん?ログがうるさい…


※特定の条件を満たしました。

称号:傷つけない力 と称号:傷負わぬ体 は

称号:絶対防御 に上書きされました。

スキル:究極の盾 を取得しました。

スキル:盾 に上書きされます。

スキル:究極の鎧 を取得しました。

スキル:鎧 に上書きされます。

スキル:超合金の肉体を取得しました。

スキル:硬化 スキル:魔法耐性 に上書きされます。



ログがうるさい!

今はうさぎさんが重要なんだよ!


「キュウ…キュイ…」

「おっ?ここかな?」

耳をなでなでお腹もなでなで…おおおお鎧を脱いでもっとマフマフモフモフしたい!


「キュイっ!」


うさぎさんがなんかすごい抗議してる…


「わかったやめるよ」

「キュ?!」

「えっ?続けて欲しいの?」

「キュ……キュゥ」

「はいはいわかったよー」

「キュフゥゥ」


この子を従魔にしたいけど…

やり方わからん!


「ねえうさぎさん」

「キュゥ?」

「私と契約して魔法うさぎになってよ!」

「キュゥウ」


※ユニークモンスター

修羅の道歩む武士 (モノノフ)

ウサギLV50をテイムしました。


名前をつけてください



え?まじか…というかこのウサギさん強すぎない?!

名前ね、名前か…マフ…モフ…


「マフモ…あなたの名前はマフモだよ」

「キュイ!」


こうして私は初めての従魔を手に入れた。


そういえば召喚獣にもできるんだっけ


「マフモは私の召喚獣になってくれる?」

「キュイ!」

「ありがとう」


※個体名 マフモ が召喚に応じてくれるようになりました!


さて街に戻ろう!……ってもう夜になる!


「行こっマフモ!」


ギュルルル…


そうだねお腹減ったね


「鶏肉だけど食べる?」

「キュゥ……ぷいっ」


ダメか…ん?なんでラディッシュなんてアイテムがあるんだ?


「これ食べる?」

「キュフゥゥゥうう!」


マフモはラディッシュを両手?で持つとガリガリ食べ始めた。


私も焼き鳥を食べる。


うん、うまい!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「こらっ!もう夜じゃないか!全く心配かけさせて!」

「うっごめんなさい」


衛兵さんに怒られました…


「ん?そっちのうさぎは?」

「マフモです。私の友達です!」

「おっ…そうか…ちゃんと冒険者ギルドで従魔登録はしておけよ」

「はい、わかりました!」

「これからは気をつけろよー」

「はい!」

実はうさぎもダメなんです…

触ると手が荒れます……私だってもふりたい!

触って手が荒れなかったペットといえば友達が飼っていたイグアナくらいですね…


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