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マイナーゲーム世界で人生を切り拓く〜気がつけばそこは、誰も知らないドマイナーソシャゲの世界でした〜  作者: 潟湖
ラグーン学園三年生三学期

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1785/1791

第1785話 冒険者ギルド総本部出店でのお買い物

 一方ライト達と分かれて冒険者ギルド総本部の出店に入ったラーデとシャーリィ。

 そこには例年通り、パレンが売り子として精力的に働いていた。


 今日のパレンのコスプレテーマは『ロカビリー』。

 現代地球における1950年代アメリカのロックンロール文化、レトロかつエネルギッシュなスタイルである。

 黒を基調とした硬派なライダースジャケットの下には臙脂色のボーリングシャツ、下はダメージジーンズにエンジニアブーツ、手にはジャケットと同生地の革グローブを嵌めている。


 そして何と言ってもまず目を引くのがヘアスタイル。

 ロカビリーと言えば、その髪型はリーゼントが王道にして鉄板。

 本来のパレンは通年スキンヘッドなのだが、今回は何とリーゼントのウィッグを被っていた。ここはやはり、コスプレのコンセプトを守ることを最優先としたのだろう。

 ただし、リーゼントウィッグからまるで後光のような眩い光が四方八方に漏れまくっているが。


 ああッ、今日のマスターパレン様はロカビリーファッションを体現しておられるのね!はぁぁぁぁ、何て素敵なのかしら……

 あのパッツンパッツンのジャケット、そして開いた襟からチラ見えしている厚い胸板……マスターパレン様の匂い立つ色気が全開でたまらない、今にも私の鼻から血の滝が噴出しそうだわッ……!

 てゆか、マスターパレン様はスキンヘッドだけじゃなくて、リーゼントヘアもすっごく似合うのね♪

 スキンヘッドももちろん素敵だけど……あんなにもリーゼントが似合うのは、世界広しと言えどマスターパレン様だけね!

 あァン、私、来世はマスターパレン様の革グローブに生まれ変わりたいいいい!!!!!


 一年ぶりに目にしたパレンの男らしいロカビリーファッションに、シャーリィが両手を口元に当てて息を呑んでいる。

 その目はうるうるに潤んでいて、頭の中ではレオニスのポジティブファッションレビュー以上に大絶賛していた。


 愛するパレンに再び会えたことに感極まるシャーリィ。

 するとパレンの方もシャーリィの存在にすぐに気づき、破顔しつつ声をかけてきた。


「おお、シャーリィではないか!元気にしていたかね!?」

「え"ッ!? ぁ、はい!!……マスターパレン様は、私のことを覚えていてくださったのですか……?」

「もちろんだとも。君ほど美しく可憐なレディーのことを、忘れられるはずがなかろう?」

「ああッ、マスターパレン様にそのように仰っていただけるなんて……私、もういつ死んでも悔いはございませんわ……ッ!」


 両手を広げてシャーリィを温かく出迎えるパレン。

 愛する人の優しさに触れたシャーリィ、既に極限まで潤んでいた黄金色の瞳からポロポロと涙が溢れ続ける。

 シャーリィの最推しであるパレンが自分のことを覚えていてくれたのは、彼女にとってまさに天にも上る心地だった。


 ちなみにシャーリィがパレンとの再会に感激している間、ラーデはシャーリィの抱っこから解き放たれて出店の中を興味深そうに眺めて回っていた。

 もちろん周囲にいる人達は、【秘匿の指輪】のおかげで誰もラーデがいることに気づかない。

 しかしここで、パレンがウェルカムのハグを装いつつシャーリィに耳打ちした。


「……レオニス君から、今日は皇竜がここに来るであろうというのを聞いている。もし万が一、ここで何かあっても安心してくれ。必ずや、私とレオニス君が君達のことを守り抜くと誓おう」

「はゎゎゎゎ……マスターパレン様にお守りいただけるなんて……こここ光栄ですぅぅぅぅ」


 パレンの熱いハグを全身で受けとめたシャーリィ。顔を真っ赤にしてどもりまくっている。

 パレンとしては、皇竜のことを他の者に聞かれる訳にはいかなかったので、歓迎のハグを装ってヒソヒソ話をしただけだったのだが。耳元で熱く囁かれたシャーリィの方は、その甘い低音ボイスに心臓が瞬時にバクバクしてもはやそれどころではないらしい。


「……さぁ、シャーリィ、良かったらここでまた買い物を楽しんでくれ。今年も私が開発監修したプロテインの新作があるんだ」

「まぁ!マスターパレン様が直々に開発に携わったプロテインですか!? もちろん絶対に十個は買いますぅー!!」

「ハハハ、十個も買ってくれるのはありがたいが、先に試飲してみてはどうだ? 味の好みもあることだし」

「いいえッ!マスターパレン様のお作りになられたプロテインならば!このシャーリィ、どんな味であろうとも絶対に全部飲み干してみせますわ!……あ、でも、試飲もいただけるなら是非ともいただきたいですけども」


 パレン監修の新作プロテインがあると聞き、俄然張り切るシャーリィ。

 彼女は世界でもトップレベルの踊り子。その豊富な財力で、今ここにあるパレン関連のグッズ全てを買い占めそうな勢いだ。


 パレンが新作プロテインの試飲用のお猪口をシャーリィに差し出す。

 今年の新作は『マンゴー味』。

 南国フルーツ特有の芳しい果実の香りに加えて、適度な甘さと酸味の絶妙なバランスが素晴らしい逸品である。

 シャーリィは新作のマンゴー味を含めて、既存のラインナップ全てを五袋づつ購入した。

 各プロテインをザッカザッカと買い物カゴに放り込んでいくシャーリィ。鼻歌交じりでものすごい上機嫌だ。


 プロテインを一通り確保したら、その次はブロマイド類だ。

 ブロマイドも全種類五枚づつ買い込んでいく。

『大人買い』などという言葉では、もはや生ぬるい勢いである。

 しかし、買い物カゴ三つを満杯にして四個目のカゴを手に取った時、シャーリィがはたとした顔でラーデに向かってそっと声をかけた。


「……あ、ラーデ君、何か欲しいものとか気になるものはある? あるなら遠慮なく言ってね、お土産で買ってあげるから」

『む? いいのか?』

「もちろんよ!女に二言はないわ」

『……では、あれを所望してよいだろうか』


 頼もしいシャーリィの言葉に、ラーデがそっと手を上げて指差したのは『マスターパレンの等身大銅像』だった。

 これを見たシャーリィの目が、ますます輝いていった。


「あらまぁ!これを選ぶなんてさすがラーデ君、お目が高いわね!」

『あれは何に使うものなのかも、実はよく分かっていないのだがな……それでもあの勇姿は、見る者の心を揺さぶり大いに鼓舞するような、大いなる秘めた力を感じるのだ』

「えぇえぇ、そうね、そうでしょうとも。マスターパレン様を模した銅像をお傍に置いておくだけで、元気も勇気も無限に湧いてくること間違いなしね!」


 花咲くような笑顔でパレンの等身大銅像の前に行くシャーリィ。

 しかしそれには既に複数の『売約済』という紙が貼られているではないか。

 慌ててシャーリィが近くにいたギルド職員をとっ捕まえて聞いた話によると、この等身大銅像は十体限定の完全受注生産品なのだという。

 しかもこの銅像、10万Gというお値段にも拘わらず既に七体の予約が入っているという。


「え、うッそ、もう三体分しか残ってないの!? いいわ、その残り三つの予約枠、私が全部買うわ!」

「まいどありでーす♪」

「はぁーーー、ギリギリ間に合って良かったわぁーーー……」


 会計横のテーブルで三体分の予約を完了したシャーリィ、心の底から安堵しつつ呟く。

 銅像の完成及び品物の引き渡しは一ヶ月後。代金は全て先払いなので、シャーリィがここで30万Gをサクッと支払っていた。


 その後シャーリィは買い物カゴ七つ分の特典、パレンからの握手やハグなどを存分に堪能した。

 握手ではパレンの顔を真正面からうっとりとしながらじっと見つめ、ハグでは『思いっきり抱きしめる』『ふんわりと優しく包み込む』の二種類をしてもらい、パレンの厚い胸板の中で蕩ける。

 他にも『お姫様抱っこ』『頭を撫で撫で』『一分間おんぶ』を一籠精算毎に味わい尽くしていた。


「……さ、そしたら私はそろそろ大家さんのところに行って参りますわね」

「ン? 大家さんとは、もしかしてレオニス君のことかね?」

「ええ、そうです。私も公国生誕祭の度にお屋敷に泊めてもらってますし、ラウルもラーデ君も似たようなものですもの」

「フフフ、レオニス君は種族問わず誰からも懐かれるからな」

「全く!大家さんの種族たらしっぷりには、プーリアをよく知る私でさえも脱帽ですわ」


 場所を移動するというシャーリィに、パレンが優しい眼差しで話しかけている。

 レオニスのことを『大家さん』と呼ぶのは、今のところラーデとシャーリィのみ。

 しかし、耳慣れない呼び方でもそれをレオニスのことだと一発で看破するあたり、やはりパレンは観察眼が鋭く有能なギルドマスターである。


「あの、その……マスターパレン様……一つお聞きしたいことがあるのですが」

「ンフォ? 何だね?」

「その……明後日『暁紅の明星』に帰る前に、またこちらにお邪魔させていただいてもよろしいでしょうか?」

「もちろんだとも!」


 遠慮がちに『また会いたい』という願いを口にするシャーリィに、パレンが輝くような笑顔で承諾する。

 絶世の美女であるシャーリィが、ここまで恥じらいながら何かをねだるのは実はとても珍しいことだ。

 普段のシャーリィなら思い通りにならないことの方が圧倒的に少ない。

 しかし、彼女が心奪われたパレン・タインは人類の宝。

 彼女が独り占めしていいような存在ではないことを、シャーリィ自身よく承知していた。


「というか、誰に遠慮するようなことでもないぞ? 私はいつでも皆とともにある。会いたい時にはいつでも来てくれたまえ」

「ッ!! ありがとう、ございます……」

「先程購入してくれた等身大銅像も、一ヶ月後には完成して渡せるようになる。いつでも冒険者ギルド総本部を訪ねてきてくれたまえ」

「はい!その日を今から、首を長くしてお待ちしております!」


 パレンの言葉に、シャーリィの瞳はまたも潤み始める。

 今のシャーリィは冒険者ではないので、冒険者ギルド総本部に立ち寄る口実がない。

 しかし、パレンの等身大銅像の予約購入者となった今回は違う。

 シャーリィは購入品を受け取るという大義名分を得て、いつでもパレンに会いに行くことができる。

 この嬉しい出来事に、シャーリィが感極まるのも当然である。


「では、再びマスターパレン様にお会いできる日をお待ち申し上げております!」

「ああ、シャーリィも達者でな。明日のパレードも頑張ってくれ」

「ありがとうございます!」


 ラーデを抱っこし、晴れやかな笑顔で腕相撲特設会場に向かって駆け出すシャーリィ。

 彼女の艶やかな髪やアラビアンプリンセス衣装が揺れる美しい後ろ姿を、パレンもいつも以上に目を細めながら見つめていた。

 ライト達と分かれたラーデ&シャーリィ組のお買い物その他の様子です。

 今年も推し活に勤しむシャーリィさん。作中でも恋する乙女なシャーリィさんをたくさん書けて、作者は嬉しいです♪( ´ω` )


 てゆか、今日はすんげー投稿が遅くなってもた……

 師走も気忙しくてクッソ忙しいけど、新学期や新生活がスタートするこの時期も何気に多忙になりがち。

 今日もクタクタに草臥れてしまい、帰宅後晩御飯も食べずに布団直行で仮眠取ってしまいました_| ̄|●


 そして、この時期特有の問題、花粉症。

 作者自身は花粉症じゃないから大丈夫なんですが。今年は花粉の量が例年以上に多いそうですね?(゜ω゜)

 周りに鼻をスンスンさせてる人も結構いて、花粉症の人達は大変そうだなぁ……とここ最近ずーっと思ってます。

 読者の皆様方の中にも、きっと花粉症でお悩みの方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

 ホント、こういう時こそエリクシルのような万能薬が欲しい!ですよねー(;ω;)

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― 新着の感想 ―
当方重度のアレルギー体質でして先月から全身の痒みと微熱が続いております。花や植物の魔物が花粉撒き散らしてたら大災害になりそうだなーと思ってます。 それはそうと推しへの愛が溢れてるシャーリィがとっても可…
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