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マイナーゲーム世界で人生を切り拓く〜気がつけばそこは、誰も知らないドマイナーソシャゲの世界でした〜  作者: 潟湖
ラグーン学園三年生三学期

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1784/1791

第1784話 涙ぐましい努力

 ラーデ&シャーリィ組と分かれたライト達。

 三人で向かうは翼竜牧場。今年も翼竜牧場で開催される『翼竜わくわくふれあい広場』に参加するためである。


 翼竜牧場に近づくにつれて『ようこそ!翼竜わくわくふれあい広場』というポップなカラーのド派手な看板が見えてきた。

 ターミナルの入口の扉の左右にも、手描きの可愛らしいデフォルメ翼竜の立て看板が置かれている。

 ライトがこの祭りに参加するのも今年でもう三回目。

 手作り感溢れるアットホーム感は、ライトの心を温かく包むように和ませてくれる。


 建物入口では、獣人族受付嬢のナディアが受付担当をしている。

 三人は早速受付に向かった。


「よう、ナディア。今日もお仕事お疲れさん」

「ナディアさん、こんにちは!」

「あらまぁ、ラウルさんにライト君、こんにちは!今年もふれあい広場にお越しくださって、ありがとうございますぅー♪」


 ライト達の顔を見たナディアが嬉しそうに破顔する。

 ライト達はすっかりこの翼竜牧場の顔馴染みだが、翼竜を怖がる人は未だに結構な割合でいる。

 そのため、こうして開催イベントに参加してくれるのはナディアにとっても非常にありがたく嬉しいことなのだ。


「今年も皆さんで翼竜達の餌やり体験をしていきますか?」

「はい!是非ともやりたいです!」

「そしたら餌は、三人分でいいですか?」

「はい、それでお願いします!」


 テキパキと受付を進めていく有能なナディアに、ライトも元気よく答える。

 ラウルが三人分の餌代60Gを支払い、三個分の餌入りの樽をナディアから受け取る。

 樽を運ぶための台車を借り、ラウルが餌入りの樽を次々と台車に載せて押して運ぶ。この辺りの作業は、もはや手慣れたものだ。

 そうして三人はいそいそと牧場に出た。


「「「!?!?!?」」」


 ライト達が牧場に向かうと、まず牧場にいる全ての翼竜達がビビクン!と跳ね上がる。

 そして一斉にギュルン!とライト達のいる方向を見遣った。

 だが、ライトとラウルの顔を見てホッ……とする翼竜達。

 翼竜達は賢いので、ラウルだけでなくライトの顔もちゃんと覚えていた。


「翼竜の皆、こんにちは!久しぶりだねー」

「「「グルルァァァァ」」」

「今日も皆に美味しいおやつをたくさんあげるからね!」

「「「ガルルルゥゥゥゥ♪」」」


 美味しいおやつをたくさんあげる、というライトの言葉に翼竜達が嬉しそうに背中の羽をパタパタと動かしている。

 翼竜達がライトにも懐いているのは、実はちょっとした理由がある。

 その秘訣は『時折ラウルとともに、ライトもこの翼竜牧場をなるべく訪れるようにする!』であった。



 …………

 ………………

 ……………………



 きっかけは、昨年の公国生誕祭での『翼竜わくわくふれあい広場』。

 そこでライトは異常なまでに翼竜に怯えられてしまった。

 これがライトには非常にショックだった。


 しかもそれは邪竜の島の討滅戦前のことで、皇竜メシェ・イラーデと出会う前。

 しかもその後、ラーデはカタポレンの森で療養するためにライト達とともに過ごすことになった。

 それに至った経緯はライトもよく知っているし、当然の流れだとも思っている。

 だがそれはそれとして、ライトには一つの重大な悩みが発生していた。



 これはマズい、非ッ常ーーーにマズい……

 俺のBCO由来の特殊称号ですら、翼竜達にあんなに怯えられたってのに。皇竜メシェ・イラーデがずっと俺の近くにいるようになったら……翼竜達が絶対に今以上に怯えちゃうやろがえ!

 てゆか、怯えられるだけじゃない、下手したら今後一切翼竜籠に乗れなくなるかも……

 うわーーーん!そんなん絶対に嫌だーーー!!!!!

 これからもたまには翼竜籠に乗りたいーーー!!!!!



 そう考えたライトは、必死に考えた。

 どうすれば、翼竜達に怯えられるようになれるか。

 散々思考したライトが出した答えは『翼竜達に慣れてもらう!』であった。

 一見とんでもない脳筋ゴリ押し理論だが、ライトに取れる手段はこれしかないので致し方ない。


 その後ライトは、ラウルがビッグワームの顎を引き取りに行く際にはいっしょに連れていってもらうようにした。

 頻度で言えば月に二回程度。土日のちょっとした手隙の時間に行ったり、あるいはライトがラグーン学園から帰ってきてから出かけたりもした。

 そして翼竜牧場に行くたびに、ラウルといっしょに翼竜達にビッグワームを与えていた。

 というのも、ラウルの方もたまにビッグワーム狩りをこなしては直接翼竜牧場に届けるようにしていたからだ。


 これは、昨年春に皆でティファレト旅行に出かけた際にシグニスから聞いたビッグワーム不足の話がもととなっている。

 何故ビッグワーム不足になどなっているのか―――翼竜牧場側はさっぱり分からないが、それらは主に竜騎士団と鷲獅子騎士団のせいである。

 そしてその遠因はレオニスが作ったようなものなので、翼竜牧場のビッグワーム不足を伝え聞いたレオニスは、ラウルに『すまんが、時々でいいからお前もビッグワーム狩りをして翼竜牧場に届けてやってくれ……』と頼まれたのだ。

 その時のレオニスは、非常に申し訳なさそうな顔をしていたという。


 そうして誰にも言えない贖罪と、翼竜達にラーデのオーラに慣れてもらう!というゴリ押し作戦は密かに続けられていった。


 ライト達がラーデと同居し始めた直後の翼竜達は、最初のうちこそライトやラウルが近づくと皆ビビクン!と飛び跳ねていた。

 やはりラーデの匂いとか加護などの、いわゆる皇竜パワーが翼竜達にも本能的に分かるのだろうか?

 しかし、ライトの『翼竜達に嫌われたくない!』という一心での涙ぐましい努力により、翼竜達も次第にライトのことを徐々に怖がらなくなるようになっていったのである。



 ……………………

 ………………

 …………



 そうしてライトは今年も公国生誕祭のイベントの一つ『翼竜わくわくふれあい広場』に参加した。

 ただし、翼竜達がライトの顔を見る前に、反射的にビビクン!と飛び跳ねて驚くのだけは、未だにどうにもならないようだが。


 それでも、怯えられてすっ飛んで逃げられるよりは全然マシだ。

 翼竜達の厳つい顔も慣れれば可愛いものだし、表情もそれなりに豊かで見ていて飽きない。

 竜騎士や鷲獅子騎士もカッコイイけど、翼竜の御者にもなってみたいな!とライトは思う。


 ライトの横でビッグワームの餌を与えているラウルに、ライトが話しかけた。


「ねぇ、ラウル、これからも翼竜達に美味しいビッグワームを届けてあげてね!」

「おう、任せとけ。こいつらがご飯に困るようなことには絶対にならんようにしなくっちゃな」

「うん!よろしくね!」


 ラウルの頼もしい言葉に、ライトの顔がパァッ!と明るくなる。

 そうしてライト達は、今年も翼竜達とのわくわくした触れ合いを楽しんでいったのだった。

 公国生誕祭二日目の、ライト&ラウル&マキシの午前中のお出かけの様子です。

 ホントは前話でここまで書きたかったんですが。疲労度ピークのバッキバキの背中が発する警告屈した結果、このように分割となってしまいました_| ̄|●

 でもいいの、早めに寝たおかげで何とか寝込まずに回復できたから!(うω´) ←悔し泣き


 そしてこの翼竜牧場、サイサクス時間で言うところの前年の黄金週間にアイギス三姉妹とティファレト旅行にお出かけして以来の登場です。

 話数で言えば第1411話や1412話、1429話なんかですね(・∀・)

 ホントはなー、シグニスやナディアの出番も作りたいんだけどなー。

 普段拙作に出てこない子達を登場させるにはそれなりの事件や、あるいは事件まではいかずともそれなりの異変を用意しなきゃならんのが、ねぇ…(=ω=)…

 『便りがないのは元気な証拠』じゃないですが、『出番がないのは平和な証拠』でもあるんですよねぇ('∀`) ←ちと悲しい

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