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俺が生きる理由は、身の回りのものを全部きれいにして消毒することだけだ!  作者: ニシキ
第1章 この世界をきれいにする俺の仕事が始まる

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初めての依頼

その日、ナエから掃除が必要な家の住所をもらった。

町の外れにあった貴族の屋敷だった。

ナエは、掃除の依頼をした人が三日後にパーティーを開く人と同じだとは気づいていなかった。


掃除する人じゃなくて、なんで冒険者をさがしてるのか分からない。

お金をもらえて掃除もできるなら、大満足だ!


ここだな……。この屋敷、すごく大きいな。


突然、屋敷の正面のドアが開いた。

背が高くて、長い髪のかっこいい執事が出てきた。


「おはようございます。ダンといいます。ビリボート家の執事です」


「ど、どうも! ソエンだ。殺しに……じゃなくて、掃除しに来た!」


ダンは頭からつま先まで見て、納得したようにうなずいた。

歩きながら、状況を説明してくれる。

メイドたちは、皿を洗うだけでも割ってしまうくらいダメらしい。

三日後にパーティーがあるから、それまでにここをピカピカにしないといけないらしい。


「まずは部屋を掃除して、全部きれいにしてくれ。いいかい?」


「ああ」


「全部で二十部屋ある。手伝いと、掃除する場所を説明するために、メイドを二人つけよう」


「……ありがたい」


ダンは一礼して、廊下を歩いて行った。

少し離れたところに、緊張した様子の若いメイドが二人いる。

俺と同じくらいか、もっと若いな。


そのうちの一人が、おじぎをした。茶色い長い髪を高い位置で一つに結んだ少女だった。


「お、お手伝いできればと……!」


「ん。ソエンだ。よろしく」


「わ、私……コトです。よろしくお願いします……!」


黒髪のもう一人の少女は腕を組んでいて、機嫌がよさそうには見えない……。


「あ、あの、あの子は人付き合いが苦手なんです。許してあげてください……!」


コトの言葉を聞いて、黒髪の少女は少し顔を赤くした。


「気にしてないさ」


「私たち、何をすればいいですか?」


「まずは、この場所を消毒する」


「は?」


一号室に入った。広くて、一見すると綺麗に見える。

手を上げ、自分で作った魔法を放った。

俺の体からすごい風が吹き荒れ、女の子たちはスカートがめくれないように押さえた。


よし。ここはきれいになった。でも、まだ汚い。


「何の呪文だ?」


突然、黒髪の少女が真顔で聞いてきた。


「掃除の呪文と似てるけど、こいつは人間もきれいにするんだ」


「えぇ」


「コホン。それより、まずは家具を動かしてくれないか?」


「はいっ!」


コトは嬉しそうに返事をして、家具を動かし始めた。


部屋はほとんど綺麗になっているけど、あとは害虫を駆除するだけだ。

六歳の時、俺は細菌と呼ばれる目に見えない小さな生き物たちの存在を発見したんだ。


どんな姿なのかわからない。

でも、間違いなく奴らはそこにいて、俺たちの体の中に入る機会を狙っているんだ。

そして俺は、奴らを消す方法を見つけた。

どんな生き物でも殺せる魔法。


Sランクの魔法だけど、ちょっとした問題がある。少しどころか、本当にすごく小さな問題だ。

近くにいる生き物を、みんな殺してしまうんだ。


「ねえ、部屋から出てくれるか?」


「ああ」


二人の女の子は部屋の外に出ていった。

この部屋なら、一度に全部滅菌できる。

でも、事故が起きないように、ゆっくり進めたほうがいいな。


ここでは、自分で作ったスキル『変異害虫探知』を使おう。

これで、ばい菌がどこに多いか分かる……。

あ……ベッドに一番ばい菌が多い。






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