09…おいでませ、主人公さん。
朦朧とした意識の中、私は地面を見つめていた。誰かが私の名前を呼んでいる声がするが、耳が遠くて聞こえない。見えない。
ふわりと身体が浮き上がったような感覚を感じていれば、景色が揺れ動いてるように見えて気持ち悪かった。景色から逃げるように顔を見れば、太陽の影で顔が良く見えない。けどその人の手は優しかった。逃がせないようにぎゅっと抱き寄せる腕はとても心地よかった。
◆
目が覚めると青色のカーテンが四方に囲まれていて、薄地のせいか明るい光が差し込んでいく。
時計を見れば次の授業の時間帯に回っているのに気がついて二度寝でもしようかと思っていれば、カーテンが引かれた。
「お目覚めですか、お嬢ちゃん」
カーテンに手を掛けたままセリフを口にすると、男は様態を確かめる為に近づいてくる。
流石先生と言ったところか。私が今実行しようと思っているサボりを良いタイミングで遮るなんて…思考も読められたか。
本来ならサボってはいけなくても、今の私にとっては復習の授業にしかならない。それに、授業を受ける事などめんどくさいにも程がある。だからこそ、保健室は寝やすいし現実から逃げられる。私にとっては楽園にしか思えないのだ。
「気分は?」
「すみません、少しまだ頭が痛くて…」
「ふぅん?まぁ…二度寝してサボろう、とは考えないような。あんたなら」
にこやかに言うが、その言葉が今の計画で冷や汗が止まらない。――もしかして気づいちゃってます?
でもこれを聞いたところでどの道終わるんですよね。私の死亡フラグが立ちますから。
彼はそんな私の気持ちなんて知ってか知らないのか、椅子に座って腕を組んで私を観察。
え。羞恥心プレイですか?「ほら、言えよ…サボりたいんだろ?」とかの質問攻めとかはやめて下さいね。
にしても保健の先生とか萌えですよね。
川のような綺麗な線をした首筋、隠していても見えてしまう筋肉、優しげな瞳に少しだけ垂れ下がった目元、そして白く純粋の色を示した白衣。
あーもう。駄目だ…美味しい。その白衣に埋もれたい!!後ろからギュッと抱きしめたい。
妄想で頭がお花畑な私に、先生は何かに気付いたのか腕を捕まえられる。すると、電流のようなものが掛け走り眉を顰める。どうやら、倒れた時に擦ったのか擦り傷が出来ていた。線のような傷から血が出ていて滲んでいた。すると、手慣れたように処置を施していくと、ご丁寧にテープも貼ってもらった。
「そこまでしなくてもいいですよ?」
「だぁーめ。剥がれたら嫌だろ?それに…綺麗な肌に傷なんて似合わないさ」
そう言って傷口をガーゼで覆った所に唇を寄せ、軽く上がる眉と口角に心臓が高鳴った。
危ない、この色気は…。マセてるからって色気は卑怯ですよ!ここ学校ですから!
色気とセリフに頬を染まらせているとコンコンと小さく叩く音が聞こえた。音がする方に顔を向ければ可愛らしい女の声が室内に響いた。
「兼次さん…居ますか?」
「おっ、予定より早く来たな」
マセおっさんは思い出したように言うと中に入るように促す。するとガラッと扉を引くような音が聞こえて――目を疑った。
小柄な体系に栗色のウェーブが掛かった髪。その髪の右側には三つ編みが編まれていて赤色の紐のリボンで結ばれている。そこから映し出す白く透き通った肌に潤った桃色の唇。瞳は大きくて子供っぽく、嬉しそうに笑う少女はとても可愛らしい。
「どうしてもココの制服を見てほしくて…来ちゃった」
――主人公がログインしました。
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いつも観覧していただきありがとうございます!!活動報告にコメントもありがとうございますw
【コメント返し】
>>刀夕リベ様
応援ありがとうございます!嬉しいですw
そうですよね立派なジャンルですよね。良かったぁ…安心しましたw
これからも亀更新ではありますがどうぞ宜しくお願いします。




