表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未来へ奏でるピアノ  作者: キノぴょ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/10

第7楽章 演奏をしたくて

 音タノ市立オンプ高等学校。

 2年P組。

「オレのカナデちゃん…」

 前の座席を借りて、ずっとカナデを見ているマイクくん。ニコニコしている。

 何でか。お付き合いが決定したからである。

「オレのお嫁さんになってね」

「き、気が早くない?」

「早くないよ。遅いくらいだよ」

 マイクくんは上機嫌だがカナデはネガティブモード寸前。

 定期演奏会の練習と言って、カナデがピアノ部の部室に、立ち入り禁止になってしまったからである。

 レベルの低すぎるカナデは、邪魔なんだそうだ。

 何で、実力とか、上手とかあるのだろう。

 小学生のままのレベルでも、ピアノが大好き。

 それのどこが悪いの。

「カナデちゃん」

 ああ、マイクくん。いたんだっけ。

「部室以外のピアノ。音楽室にあるじゃん」

「ああ、あれね。使っていいの?」

「きっと使えるよ。頼んでみようよ」


 第7楽章 演奏したくて


 音楽室。

 使用許可をもらった。音楽室のグランドピアノ。

 座席に座る。楽譜を置く。

 ドの音を鳴らす。静かな音。でも、楽しい気分になる音。

 これが、一番大好き。

「綺麗な音…」

 カナデは、深く響き渡る音に魅了される。

「カナデちゃんのピアノ、聴きたいな」

「演奏していいかしら」

 許可は取っている。

 でも、自分の実力で、才能なくて、弾いていいのか。

「オレが、一緒に歌うよ」

「じゃあ…」


「…こっちだよ」

「ああ、高橋さん。いたの」

 ピアノ部の部員が三人やってきた。

 部室のピアノが足りない時、よくくるそうだ。

 カナデよりも、部員たちの方が、音楽室のグランドピアノを使っている。

 今まで使ってこなかったのは、カナデだけだと言う。

「どいてくれる?」

「…演奏会の練習したいんだけど」

 カナデとマイクくんは、部員たちにピアノを譲った。


 下校時。

「ピアノ部って、ヒドい娘いるね」

「実力ないから、しょうがないわよ」

 カナデは、目つきが暗い。

「何で、カナデちゃんを定期演奏会に選ばないんだろ」

「下手だからでしょ」

「下手じゃないよ」


 音タノ駅前。

 人混みができていた。

「“ピアノ置いてみた動画”の撮影してる〜」

「ストリートミュージシャンか」

 人混みの向こうには、1台の電子ピアノが置いてあった。


「ピアノの妖精ピアピアなんだピア」

 天使の着ぐるみをきたNew Tuber(ニュー チューバー)がいる。

「音タノ駅前で、ピアノに挑戦する人を募集中ピア」

 人混みに声をかける。


「すごいよ。ピアノ弾けるみたいだよ」

「でも、ちょっと…」

「はいはーい。カナデちゃんが弾きまーす」

 マイクくんが、大手を振ってアピールする。

「え」


「勇気ある挑戦イイねなんだピア」

 天使の着ぐるみが、イイねポーズをする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ