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鉄と海の帝国  作者: 007
第3章 混迷

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連動作戦4

大日本帝国陸軍ロシア派遣軍とオスマン派遣軍の戦車部隊は突撃を開始したが、それはまさに鋼鉄の濁流だった。何せ各派遣軍60個師団の内訳は、機械化歩兵師団42個、機甲師団15個、空挺師団3個の合計60個であり、その派遣軍の戦車保有数は6690輌となっていた。15個の機甲師団がそれぞれ約250輌を保有(3750輌)し、42個の歩兵師団にそれぞれ『独立戦車大隊(70輌)』が配備(2940輌)されていたのだ。更に常に数千輌の『予備(補充用)』が後方に確保されていたのである。その鋼鉄の濁流が、一斉に突撃したのだ。

突撃する大日本帝国陸軍の戦車はいつも通り、九二式軽戦車・九三式中戦車・九式重戦車であるが、とある独立戦車大隊に配備されている戦車は異彩を放っていた。

それは『九七式シリーズ』と呼ばれる、九七式軽戦車・九七式中戦車・九七式重戦車であった。1937年に開発が開始され九二式軽戦車・九三式中戦車・九式重戦車の改良型とされており、現状では試作量産型であり評価試験として独立戦車大隊に配備されていた。

第二神聖ローマ帝国陸軍は圧倒的な砲撃に続く、更なる衝撃だった。第二神聖ローマ帝国陸軍は開戦当初からIV号中戦車を投入し、更にロシア帝国侵攻開始時に中戦車スレイプニルを投入した。その戦車に第二神聖ローマ帝国陸軍は自信を持っており、大日本帝国の戦車を侮っていた。

だが大日本帝国陸軍が投入した九七式シリーズは、第二神聖ローマ帝国陸軍に衝撃を与えた。IV号中戦車や中戦車スレイプニルと同等か、上回る車体と口径・砲身を有していたのだ。大日本帝国は当然ながら皇軍戦略情報局によりIV号中戦車や中戦車スレイプニルの開発情報、つまりは設計図を入手していた。

そしてそれを元に大日本帝国陸軍は九七式シリーズを開発し、実用化目前の試作量産型を評価試験として実戦投入したのだ。その性能は従来型の九二式軽戦車・九三式中戦車・九式重戦車を圧倒的に上回っていた。

九七式軽戦車の主砲は九三式中戦車と同じ58ミリ砲となり最大装甲厚55ミリ、70キロの速度を誇った。九七式中戦車は80ミリ砲を装備し、60キロの速度を発揮し、車体上部前面・側面及び後面全面に渡って傾斜がつけられた避弾経始を追求したデザインの装甲を有しており、最大装甲厚は85ミリを誇った。九七式重戦車に至っては驚異的な性能であり大日本帝国海軍連合艦隊の10センチ両用砲を車載型に改良した100ミリ砲を搭載し、最大装甲厚は傾斜装甲で120ミリを誇りながらも速度は45キロが発揮可能だった。ロシア帝国のミハイルイリイチコーシュキン技術者との共同開発となる新型戦車だった。

その新型九七シリーズに第二神聖ローマ帝国陸軍のIV号中戦車と中戦車スレイプニルは、次々と撃破されていった。IV号中戦車は58ミリ砲を九七式中戦車に発射したが、最大装甲厚85ミリを誇る傾斜装甲はそれを弾き飛ばした。

それに対して九七式中戦車の80ミリ砲による砲撃はIV号中戦車の装甲を容易に貫徹した。九七式重戦車と戦った中戦車スレイプニルは更に悲惨であった。

中戦車スレイプニルの75ミリ砲は九七式重戦車の120ミリの傾斜装甲に弾き返され、反撃となる九七式重戦車の100ミリ砲は中戦車スレイプニルを容易に撃破した九七式重戦車の100ミリ砲は驚異的な威力を誇り、圧倒的な存在感を放った。それは大日本帝国陸軍将兵の当人達も同じであり、九二式軽戦車・九三式中戦車・九式重戦車の乗員達は、九七式シリーズの圧倒的な戦闘に呆然としていた。

当人達が呆然とするのだから第二神聖ローマ帝国陸軍の将兵達は、もはやパニック状態だった。何せ攻撃が一切通用しないのだ。そしてそうしている間に70キロの速度で回り込んでいた九七式軽戦車は、後方から砲撃を開始していた。

あまりの惨状とパニックに第二神聖ローマ帝国陸軍は、ロシア戦線オスマン戦線共に後退を決断した。それに対して大日本帝国陸軍ロシア派遣軍とオスマン派遣軍は闇雲な追撃を行わず、ロシア帝国陸軍とオスマン帝国陸軍のそれぞれと共同して慎重に前進し、確実な前線の押し上げを開始したのであった。

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