アメリカ合衆国の悪夢
大日本帝国で緊急対策会議が開催されているのと同じ頃。アメリカ合衆国首都ワシントンDCのホワイトハウスで対策会議が開催されていた。対策会議を主催したローズエメラルダ大統領は、大日本帝国海軍連合艦隊との第二次ミッドウェー海戦敗北について、海軍長官を厳しく叱責した。
何せアメリカ合衆国海軍が保有する超弩級戦艦58隻全てを投入しながら、超弩級戦艦の半数を撃沈される被害を出し撤退し、残る半数も良くて中破という被害であり、軍事用語上の全滅状態だったのだ。ハワイ諸島のパールハーバーに撤退を行っているがそこで応急修理をしてから、西海岸へ移動し初めて本格的修理が開始出来るのである。もはやアメリカ合衆国海軍は全滅状態であり、太平洋の制海権は大日本帝国の手中に帰する事になったのだ。
エメラルダ大統領は、何故ここまで完膚なきまでに一方的に敗北したのか尋ねた。大日本帝国海軍連合艦隊合計72隻、アメリカ合衆国海軍太平洋艦隊合計58隻の超弩級戦艦による壮絶なる砲撃戦だった。14隻の戦力差はあるが、絶望的に差が開いている訳では無かった。だが結末は大日本帝国海軍連合艦隊の超弩級戦艦群は1隻も撃沈する事が出来ず、半数も撃沈され這々の体で逃げ帰るだけだった。
海軍長官は報告によると、大日本帝国海軍連合艦隊の超弩級戦艦は機動力が尋常では無く、急加速や急旋回を行い砲撃が命中しなかったと語った。それはエメラルダ大統領や他の閣僚達にも驚くべき報告だった。何せ数十万トンに及ぶ超弩級戦艦が急加速や急旋回を行うのだ。通常では考えられないものだった。
海軍長官は、実用化を諦めたウォータージェット推進装置を大日本帝国海軍連合艦隊は実用化し、超弩級戦艦に搭載している可能性が高いと語った。それは驚くべき可能性だった。アメリカ合衆国が実用化出来なかったものを、大日本帝国が実用化して搭載しているのだ。エメラルダ大統領は早急に対策を練るように命令した。
そして海軍に対しては超弩級戦艦群の主力艦は修理に専念し、対潜哨戒部隊は第二神聖ローマ帝国海軍対潜哨戒部隊と共同で通商破壊戦への対処を行うように命令した。
エメラルダ大統領は海軍は戦時拡張計画により、艦艇の量産が出来るまでは通商破壊戦への対処に専念させると決断した。




