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マイの一日

私はいつも日が昇り始めるころに起きます。そして起きて行うことはたった1つです。


「…ハクヤ様は大丈夫そうですね。んっ…」


ハクヤ様の寝顔を見てから頬にキスをすることです。これだけは1日動くうえで絶対に欠かせませんから。

ハクヤ様はこの事には一切気づいていませんから大丈夫です。

それにしても、綺麗な銀髪で白い肌、目を開ければ碧眼、すごくかっこいいですからね。


「それでは着替えて、アリシャさんから頼まれた仕事に行きましょうか」


私はメイド服に着替えて、ハクヤ様のかけ布団を綺麗にかけ直してからギルドに向かった。











「おはようございます。アリシャさん」

「おう、来たか。それじゃあ場所を案内するからついて来てくれ」


私はアリシャさんの後を追うようについて行った。

アリシャさんはすごい人ですよね。ハクヤ様の自由奔放さに呆れながらも、ちゃんと付き合っていますし偉そうな態度を一切とらないですからね。


「アリシャさんはどうしてギルドマスターになられたのですか?」

「急にどうしたんだ?メイドのお嬢ちゃん」

「いえ…雰囲気からしてアリシャさんならかなり強いですし、それにまだ若いので冒険者をやっていてもおかしくはないと思いましたので」


私がそう言うと、アリシャさんは少しだけ寂しそうな顔をしていました。


「まだハクヤには言うなよ」

「わかりました」


アリシャさんは念を押してからマジメな顔で話し始めました。


「まぁ私は過去にレギオン『銀の王』にいたんだがな、気に食わないことがあって抜けたんだよ」

「…気に食わないことですか?」

「あぁ。いずれメイドのお嬢ちゃんたちは知るだろうから先に言うが、『十色同盟』ってやつだ」

「『十色同盟』?」

「簡単なことだよ。自分たちよりも強くなりそうなレギオンを十色の連中が同盟を組んで潰すっていうことだ。それに潰されたレギオンはかなり多いしな…」


そんなことが可能なのでしょうか?しかもレギオンがそんなことをしていたら世間からの評判が下がるだけのような気がしますが…


「メイドのお嬢ちゃんは気が付いているようだが、十色はそれを消せるだけの実力を持っているし、レギオンに来た依頼の達成率は100%だから誰も文句は言わないんだよ」

「…何ですかそれは。…腐っていますね」

「あぁ腐っているし、私の親友が作ったレギオンも潰されたんだよ…だから少しでも十色以外のレギオンを守れるようにギルドマスターにはなったんだがな…」


その時のアリシャさんの背中はかなり小さく見えてしまいました。普段はあんなに頼もしく大きく見えていましたけど…

だからこそ私は強く思ってしまいました。


「大丈夫ですよ。ハクヤ様が作るレギオンはそんな連中を蹴散らせるほど強くなりますから」

「…どうしてそんなことが言えるんだ?」


ものすごく怪しい感じで見られていますが大丈夫です。ちゃんと理由はありますから。


「私もホムラさんもハクヤ様に救われましたし、それに強いですから。だからきっとこの先に出会う仲間も一癖二癖あると思いますが、強い人たちですから」


私が答えると、アリシャさんは私の目を見てきたので、私も負けずに見つめ返した。


「ふははは!!面白い奴らだな!なら、私が出来なかった分ハクヤ達に賭けてみるぞ!!未来をな!!」


笑いながら急に走るのはやめてほしいですね。テンションが上がったとしても落ち着きを持ってほしいです。

ですが、アリシャさんの言うことが本当ならこれからは厳しいでしょうね。私たちは必ず名を上げレギオンを作る。そうすると十色の標的になりますから、そのことも考えて行動しないとだめですね。


今は止しましょうか。先のことを心配しても何も解決にならないですからね。








私がアリシャさんに案内されて着いたのはギルドの中にある会議室でした。


「じゃあ私は仕事があるからここで帰るが、やってほしいことはこの部屋の机に書類を置いているからそれを読んでやってくれ」

「わかりました」


アリシャさんはまた仕事に戻っていき、私は会議室に入るとこの前助けた人たちがあいさつをしてくれました。


「「「「「「おはようございます!!」」」」」」

「みなさん、おはようございます」


とりあえずアリシャさんの言っていた書類はすぐに見つけましたので、私は手に取り読みおよそ5分ぐらいで頭に入れました。


さて、まずは自己紹介でもしましょうか。


「私の名前はマイと申します。今はハクヤ・ログナー様の専属メイド兼護衛をしています。そしてこれから皆さんの宿を開業するための接客などの知識を指導しますのでよろしくお願いいたします」


私は一礼をしてから皆さんの顔を見ますとなぜか驚いた顔をされています。…なぜでしょうか?


「…?…私の顔に何かついていますか?」

「あの!その…この前マイさんは戦っているのを見ていないのですがお強いのですか?」


質問した子はハクヤ様と同い年ぐらいでしょうか。見た目からエルフっぽいですが…それで強いと聞かれても困りましたね…ハクヤ様よりかは遥かに弱いのですが…


「そうですね…冒険者のランクは今はAランクですね。これでもまだまだですよ」

「いえ!すごいですよ!」

「ふふ、ありがとうございます。それでは今日はあいさつや掛け声などの発声を中心にしていきますので頑張っていきましょう」

「「「「「「はい!!」」」」」」


ふふ、これはやりがいがありますね。それでは始めましょうか。











「それでは今日はここまでにしましょう。明日私がこの部屋に入って来た時にさっきのあいさつでおねがいします」

「「「「「「はい!!!」」」」」」

「それでは解散していいですよ」


私は笑顔で言い部屋を出てようとしたら、呼び止められました。


「すいませんが少し私達とお話ししませんか?」


少し考えましたがたまにはいろんな人と話すのは悪くありませんからね。


「いいですよ。どんなお話をしましょうか?」

「それじゃあ1つ言わせてください!」


たしか今話した子はナナミさんでしたような?この中のリーダー的存在な感じですね。


「なんでしょうか?」

「この前は助けてくれてありがとうございます。それに…この汚れてしまった体をすこしでも綺麗にしてくれましたから。本当にありがとうございます!」

「「「「「ありがとうがざいます!!」」」」」」


あらあら…私はたいしたことしていないのにお礼を言われるなんてちょっと驚きですね。でも…うれしいですね。


「ふふ、少しでも皆さんの気持ちを支えられたのなら光栄です。それで皆さんが元気になってくれれば私は満足ですよ」

「ありがとうございます。失礼かもしれませんが…どうしてマイさんは私たちをこんなに支えてくれるんですか?」


これはまた難しい質問ですね。ほとんど成り行きですからね…ただ、助ける理由は話しましょうか。


「私はメイドですから。メイドは誰かを支えるためにいますからね」

「…っ!この恩は必ず返しますから!」

「そこまで言ってくれるのなら嬉しいですよ」


泣くほど嬉しい事なのでしょうか?私は当たり前のことをしただけですので。


「ふふ、それでは私はハクヤ様のお世話がありますのでこれで失礼します」

「はい!明日もお願いします!!」


私は心が満たされるのを感じながらアリシャさんに報告をしにアリシャさんの仕事場に行き部屋に入った。


「失礼しますね」

「おう!終わったか。それでどんな感じだい?」

「ふふ、皆さんやる気に満ち溢れていて私も楽しいですよ」

「それならよかったよ。これからもよろしく頼む」

「ふふ、お任せを」


そのまま私が部屋を出ようとするとちょうどハナさんが部屋に入ってきました。


「こんにちは、ハナさん」

「マイさんこんにちは」


あいさつだけして出ようとするとハナさんに呼び止められました。


「マイさん…少しお話をしませんか?」


私もハナさんとは話してみたかったのでこれはいい機会ですね。


「いいですよ。私も話したいことがありましたので」

「アリシャさん少しマイさんと話したいのですがいいですか?」

「あぁ。それなら今日はもう仕事上がっていいぞ。あとは私がハンコを押す書類ばっかりだからな」

「今日はお言葉に甘えさせていただきます。それではお疲れ様です」

「あぁ。お疲れ」

「それでは近くに喫茶店があるのでそこでお話ししましょうか」


私はハナさんの後に着いていきホムラと話した喫茶店に入り、向かい合うように座りました。


「さっそくで悪いのですがホムラのことをどう思っているのか知りたかったんです。マイさんとホムラさんはかなり言い合いが多かったので少し心配で…」


確かに言い合いは多かったですね。ここは本音を話しますしょうか。


「私はホムラさんのことは嫌いじゃありませんし、実力や性格も認めていますよ」

「…ならなぜあんな言い合いに?」

「認めているからお互いに対等だからあんな風な言い合いが出来るのです。簡単に言えばライバルです」

「…ライバルですか?」

「そうですね…性格は反対ですけど大丈夫ですよ。ホムラさんの事はなにがあっても守りますから」


私は最大級の笑顔で答えて安心させたかったのかもしれないですね。ハナさんは母親として娘を心配するのは当たり前ですからね。


「ただ…一つだけは譲れません」

「…何ですかそれは?」


ハナさんがとても不安そうな顔で私を見ていますが大丈夫ですよ。


「私も女ですからハクヤ様をホムラさんには譲りませんよ」

「…よかったです。…本当に」


ハナさんが急に泣きはじめましたが大丈夫でしょうか?


「ハナさん、このハンカチ使ってください」

「…ありがとう」


私はハンカチを渡しハナさんが落ち着くのを待ちました。


「大丈夫でしょうか?」

「えぇ…ありがとうございます。迷惑かけましたね」

「大丈夫ですよ。急にどうしたのですか?」

「ちょっと嬉しくてね。ホムラにも喧嘩できる仲間や恋ができるような人たちに出会えてよかったと思いまして…」


嬉し涙ですか…いいことですね。


「私はホムラをみんなと同じように産めればよかったのですが、あの見た目のせいでかなり小さい頃から辛い思いをさせてしまったので申し訳ないです…」


それは親としてはかなりきついでしょう…それでもハナさんもすごいですよ。


「ハナさんも頑張っていましたよ。娘のためにそこまで自分を犠牲に出来る親もなかなかいないですから。愛した人に見捨てられ、自分の体は汚されても、それでも必死に生きて娘を愛しているのはすごいですよ。だから、今だけは頑張らなくてもいいですから」


私は立ち上がりハナさんの隣に行き、ハナさんの顔を胸で包み込むようにして抱きしめました。


「…私は…これで…良かったのでしょうか…今でも…わからっ…ないんですっ…」


ふふ、今だけはたくさん泣いてください。もうハナさんは一人じゃありませんから。


「大丈夫ですよ。今だけは私に甘えていいですから」

「うぁあああああん!!!」




私は優しい声で言うとハナさんは大泣きし始めましたが、優しくハナさんの頭を撫でて落ち着くのをのんびりと待ちました。


そして、呼吸が落ち着いたと思ったら規則正しい呼吸になり、ハナさんは寝ていました。


「ふふ、母娘は似るってことでしょうね。泣いた後は眠るということはそっくりですよ」


そっと抱きしめるのをやめて膝枕にして、ハナさんが起きるのをのんびりと紅茶を飲みながら待った。


今回はマイは可愛く書けたかな?自信はないが…


感想・評価くれると嬉しいですので待っています!!!

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