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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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ゼオライドの正体

ゼオライドの無茶に振り回される勇者。

当然お屋敷の人たちも。

勇者の寝室から飛び出したミランダをゼオライドが呼び止める。


防音されたゼオライド用の部屋で密談する二人。


「ミランダ、薬は飲ませたのだろうな」


「はい。確かに」


ミランダは空になった小瓶をゼオライドに渡す。


「勇者の様子はどうだ?」


「今朝はフィリーさまのことは一切お話になられませんでした」


「確実に記憶が消えていると確認出来次第フィリーに会わせよう」


ゼオライドはミランダを開放し、一人部屋に残る。


「念の為、勇者の従者にも薬を飲ませてある。ようやくフィリーが、フィリーの心が帰ってくる…。私のフィリー…」



---


そのころ勇者は朝の身支度をしていた。


ようやくもえと再会できた。


しばらくしがみついて離れないもえ。ソネッタさんの仲間が見張っていてようなので大丈夫だろうとは思っていたが、やはり心配なことには変わりない。


隣に控えるノーマンがもえが離れたところを見計らって口を開く。



「勇者様、この度の妖精国への表敬訪問、まことにありがとうございます。ゼオライドさまとの会談の後、ひとつお願いしたいことがございます」


「はい、どのようなことでしょう?」


「ゼオライドさまのご婚約相手、フィリーさまのお見舞いをお願いしたく」


僕はややオーバーに答える。


「ゼオライドさまにお聞きしておりますが、フィリーさまとお見舞いという形であれ、お会いできるのは光栄です。妖精の国を代表される方のご婚約者、さぞかしお美しいのでしょう」


しばし沈黙するノーマン。


「勇者様、フィリーさまをご存知では?」


「残念ながらお会いしたことはございません」


「そうでございますか…それでは、会談の準備が出来次第お迎えにまいります」


ノーマンはそのまま部屋の外へさがる。


「こんな感じかな…」


うっかり口に出そうになる。


---


ゼオライドは先ほどミランダを呼び止めたのと同じ場所でノーマンを捕まえ、同じように密談をする。


「ノーマン、勇者の様子は?」


「はい、フィリーさまの事はご存じないとお答えに」


「そうか、ノーマンの見立てであれば間違いはないだろう。予定通り、会談の後にフィリーの元へ」


「かしこまりました」


---


ゼオライドとの会談は特にこれといった内容もなく、朝食をとるだけとなった。


夕食と同様、フィリーの話を繰り返し聞かされたが、知らない振りをするというのは相当に神経を使う。


ゼオライドの話が終わり、ようやく開放される。


食事の後、客間に通され、もえと二人しばし待つことに。


ノーマンがやってきた。


「勇者様、フィリーさまのお見舞いをお願いいたします。申し訳ございませんが、勇者様お一人でお願いいたします」


もえを夕べ世話をしてくれたメイドに預け、フィリーの待つ部屋へと向かう。



---


フィリーが寝ていると思われるベッドの前には衝立が置かれ、その前にゼオライドが待ち構えていた。


「フィリーはまだ体調が優れませんが、勇者様のお見舞いできっと勇気づけらることでしょう」


メイドが衝立を移動し、フィリーの体が見えるようになる。まだ顔は見えない。


「お兄さん?お兄さんなの!」


フィリーはベッドから弱々しく起き上がり、僕が視界に入るとその瞳には涙がこぼれる。


最初は演技をしようと思ったが、こんな状態のフィリーを見てしまってはそれどころではない。


「ひさしぶりだね、フィリー」


「お兄さん!」


その様子を見たゼオライドの様子がおかしくなる。


「おかしい、薬の効き目は確認した。効かないはずがない。どうしてだ!なにが!」


「フィリー、もう昔のように私を慕ってはくれないのか!」


その場に崩れ落ちるゼオライド。


フィリーはゼオライドの元に歩み寄ると、包み込むように抱きしめる。


「フィリーは昔も今も変わらず好きですよ。ゼオライドお姉さま…。実の姉さまを嫌いになるなんてことは決してありません」


「お姉さん?実の?」


フィリーが答える。


「ゼオライドお姉さまは昔、ある呪いの武器に触れ、強力な呪いを受けててしまい、自分を男と、私を婚約者と思い込まされたのです。


呪いの武器とはその昔、自分の婚約者を守りきれず無念のうちに亡くなった王子が使っていたという剣だという。屋敷に出入りする商人がそれと知らず持ち込み、ゼオライドがうっかりその剣を抜いてしまい呪いにかかったという。


「その呪いを解くことは出来るの?」


「国中の御医者様に見ていただきましたが…」


「そういえばフィリー、体は大丈夫なの?」


「風邪を引いてすこし寝込んでいただけだから、もう大丈夫だよ、お兄さん」


「それで、寝ているときにお兄さんのことを呼んでいたみたいで・・・」


フィリーの顔が赤くなる。


「それを聞いたゼオライドお姉さまが急におかしくなって」


その呪いの剣の話には続きがあり、王子の婚約者には既に意中の男性がおり、駆け落ちを試みて不運にも命を落としたのだという。


ゼオライドの呪いが婚約者を守るために暴走したと…。


ゼオライドは憔悴しきっている。呪いを解く方法を見つけなければさらに危険なことをしでかしそうだ。


僕は、「すまほーちゃん」を取り出し、精霊女王の分身のアバターを呼び出す。


精霊女王の記憶の中に呪いを解く方法がないか聞くためだ。十六夜おもらしにも「めぇる」を送る。


「めぇる」を送った直後、ゼオライドの様子が急変した!


「ころす!愛しいあの人を死なせたすべての者に報いを!」


ゼオライドの手には先ほどまでは持っていなかった剣が握られていた。


「あれが呪いの剣です!」


フィリーが叫ぶ!


ゼオライドは僕に容赦なく斬りつけてきた!

勇者はゼオライドの呪いを解くことができるのだろうか!


※今日はお台場の痛Gフェスタ会場で更新作業をしています。


9/23 typo修正

再開→再会

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