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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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突然のタマヨさま訪問と勇者

問題の金庫をリモートで開錠し、バラの騎士が中身を改める。


一応罠が無い事だけは確認済みであり、金庫の中からは先程スキャン済みの帳簿や現金などが押収された。


僕が払った大金貨500枚は手つかずで残っている。


これが外に出ていれば他の業者も炙りだせたかもしれないが、何を思って保管していたのかは本人に聞く以外解明する手段は無い。


バラの騎士の活躍を見守っていると、サブロニア側に面した次元の窓が急に明るくなった。


何事かと思えばおなじみの全長30mはあろうかという黒塗り装甲リムジンが窓へ横付けするところだった。


リムジンのドアが開くと足場と透明な覆いが展開し、見慣れた巫女服姿の少女が姿を現した。


---


「タマヨさま、どうされました?」


次元の窓のインターホンで外に呼びかけるとご本人から直接返事が返ってきた。


『窓に明かりがともり、部屋に人がいると報告を受けて様子を見に…』


サブロニア側からは日の出荘のペントハウスの様子が良く見える状態となっている。


ブラインドを降ろせば外からは見えなくなるが、オパール王妃さまがせっかくの眺望が台無しになるからという理由でいつも開けっ放しとなっている。


この次元の窓。あちらでは要警備対象となっており24時間見張りがついている。


メディアへのけん制も兼ねているとか。


サブロニアでも一部メディアは国の揚げ足を取るために存在しているようで、取材させないよう規制線を張っているのだとか。


「ご心配おかけしたようで…ちょっと捕り物の様子を見ているところでして」


『捕り物?』


「非合法な人身売買組織の一斉摘発を」


『人身販売…サブロー様の世界ではそのような事が…』


「ええ、残念ながら」


サブロニアの治安はどうなんだろうか?


あちらには頻繁に顔を出していますが街の様子を見に行ったことは無いんですよね。


今度時間を作ってサブロニアシティを見学しようとは思っていますが。


発展の仕方がなんというか昔考えられていた地球の21世紀像とあまり変わらないというのが興味深いですけれど。


交通の要は浮遊する自動運転車両となっており、立体交差をする交通網は見ていて飽きない。


サブロニアと交流が始まる前からここの夜景を見るために姫さま達が何度も泊りにきましたし。


『そういえばシルフィール姫達の姿が見えぬが』


「彼女達にはお屋敷で待機をしてもらっています。取り締まりの現場を見せるのはすこし酷かなと思いまして」


今回は幸いというか暴れる方々は出ておらず、兵士が踏み込んだ時点であきらめムードが漂っていたようで。


おそらくはいつか踏み込まれるのを覚悟していたようにも見えたのですが。


仕入れ先と思われる商会には必ずと言っていいほど冒険者のような集団が待機しており、彼らもまた身元確認の上で王城へと連行されることになる。


今回のガサ入れ、冒険者ギルドからはギルド長が顔を出すだけとなっており、職員は随伴していない。


こんなにも冒険者が関与していると分かっていたらもっと違う方法でガサ入れをしたのですけれど。


万が一にでも応戦してくるようならアヒルちゃんが制圧に回ることになったと思われますが。


彼らは依頼主のいうことを聞いているようでどの現場でも誰かが暴れたという報告はされていない。


まぁ、暴れればそれだけ余罪もつくのでその辺も理解の上での行動だと思いますが。


タマヨさまにもガサ入れの様子を見ていただくためにモニタの角度を変え、次元の窓に張り付くようにしてご覧になられている。


いっそのことこちらに仮初の姿でお呼びすればとも思ったのですがあまり大っぴらにあれをやると何処で目が光っているか分かりませんので。


マスコミを排除していると言っても望遠レンズで撮影されたら大変ですし。


次元の窓にアクセスして電子機器への妨害が出来れば良さそうなのですが、今は調べている時間も無いので。


というかこの窓自体がほぼブラックボックスとなっており、設定箇所は殆ど無かったと思うのですが。


ペントハウスの設計時に眺望のいい窓みたいなものがあったので適当に組み込んだ結果がこれなので。


第二、第三日の出荘には眺望のいい窓は組み込んでいない。


これ以上別の異世界との接点が出来ても管理しきれないですし。


オパール王妃的には異なる世界とのつながりが好ましいものであれば増やしても構わないと。


ただ、必ずしも友好的な文明と結びつくとも限らないですし、そもそも文明が栄えた場所を2連続で引き当てるほうが珍しいのでは?


この亜空間システムを構築した存在もそもそも分かっておらず、どんな意図でこんな仕組みを組み込んだのかも不明。


タマヨさまと話をしながら様子を見ていたガサ入れはそろそろ撤収フェーズに入りそうだ。


---


今回のガサ入れで保護した違法借金奴隷は60人あまり。捕縛者は50人ほどとなっている。


捕縛者の方は城の地下牢にぎりぎり収まるかどうかという人数なので例によって無限監房をお出しすることにした。


保護した違法借金奴隷の皆さんもとりあえずの居場所が無いので第四日の出荘の出番となる。


まだリブートしてないですけれど。


タマヨさまとはひとまず別れ、彼女の端末からも捕り物の様子が見えるよう配信設定を変えることに。


王族チャンネルにタマヨさまも組み入れたのですが異世界の施政者をお招きしても大丈夫か確認してなかったですね。


一応オパール王妃の独断でOKが出たのですが。

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