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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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犯罪組織の監視体制を強化する勇者

「まだ戻られないのですか…」


こちらの村長さんも隣村へと出かけている最中でまだ顔も見ていない。


隣村へそのまま顔を出そうと思ったが大体の方向しかわからないという。


この世界、村から出る人が少なすぎるという問題が。


特に女性は用事が無い限り村の間を行き来する事もないらしく。


ミドリさんのように別の村から人員補填のような形で移動するのは非常に珍しい事のようで。


彼女も多分一人で来たわけでは無く、村の間を行き来する荷馬車に便乗したと思われますが。


とりあえず伝言だけを残して村を去ることにした。


今から王都に戻ればお昼ごはんに間に合うだろう。


---


お屋敷に戻るとオパール王妃の姿が。


違法借金奴隷を扱う犯罪組織の調査経過を確認したいというのでお昼をご一緒しながらドローンで集めた情報を精査することになった。


この辺の話は姫さま達に聞かせるのはちょっと危険なので大人組だけで食卓を囲むことになったのだが、姫さまからは調査のあらましだけでも聞かせてほしいというので後で時間を取ることに。


生々しい現地の映像などは見せられないので概略だけの説明となるかもしれない。


たった今はその生々しい映像を見ながら組織の規模であったり、さらに上にいるであろう大教会の痕跡が無いか確認をしている。


確認できただけで「仕入れ先」は10か所ほどあり、各拠点で常に数人の違法借金奴隷を抱えている様子。


僕が支払った大金貨は未だ動く様子が無く、おそらく魔導金庫と思われる箱の中に納められたままとなっている。


この大金貨でおそらくは仕入れを行う、あるいは上納金として上の組織に献上されるのだと思うが何か警戒されているのか、それとも集金のタイミングを逃したのか。


いずれにしてもお金が動かない事には次のターゲットを絞り込むことが出来ないので待ちの状態を維持することに。


話し合いの結果、数日たっても動きが無いようならとりあえず今の拠点だけでも抑えに行くという結論に達した。


関係者を尋問すれば何かしらの情報が得られるとは思うのですが。


「おのれ。もふもふさまをあのような場所に閉じ込めおって…」


会議に出席したユークレスさんが牢につながれたもふもふさまを見て憤慨されている。


ちなみに今まで確認できた違法借金奴隷は全員女性。それももふもふ率が極めて高い。


おそらくは村から人を買い上げる際、働き手となる男性では無く力の弱い女性が選ばれるのだと思うのですが。


その辺りも実際に村の借金のカタとしてパトラさんを売ったグラスという人物に詳しく尋ねるつもりだ。


ミドリさんを迷宮で拾ってからずいぶんと話が大きくなってしまったが無事解決できるか…。


しかし、大教会はどうして僕の前に立ちふさがるのか。


武闘派の代表をなんとしても見つけてそのあたりを詳しく尋ねたいのですけれど。


この世界の人間ではない勇者というだけでバッシングされているとしたらとんでもない話ですし。


「勇者さま、お話は終わりましたか?」


「はい、今日のところはとりあえず」


待ちきれなくなったのか姫さまが様子を見に現れた。


「私共にも何か出来ますでしょうか?ミドリさんやパトラさんのような方を一刻も早くお助けしたいと」


「今のところはドローンの監視とお金の動きを見てもらおうかと。僕一人だと見逃すかもしれないので」


「分かりました!早速監視体制を強化いたします!」


リビングに対策本部を設置するらしい。


時間があれば南の平原迷宮に行って宝箱の捜索も行いたいのですが、今日はドローンの監視にあてることに。


本当はあの生々しい映像は見てほしくないのですが。


一応バイオレンスな映像が流れないよう、AIでチェックを行って時差配信を行えるよう双子に依頼することにした。


まぁ、商品となるので手荒な真似はしないとは思うのですが念の為。


---


10秒ほどのタイムラグで配信されるドローン映像を班分けを行って監視している姫さま達。


全員で見つめているとどうしても気が緩む時間が出てくるので交代制にしたらしく、半分ほどがモニターに集まり、のこりの半分の子は学校から出された課題を黙々と解いている。


そういえば学校にもしばらく顔を出していないので一度様子見に行かないとならないのですが。


ルナール先生だけ学校に顔を出しているような状況ですし。


ちなみに学校への行きかえりは隠密メイドさんが数人つくことになっている。


本当なら僕が送り迎えをするつもりだったが、どうしても時間が合わないので無理を言って警備を強化してもらった。


女性の一人歩きはたとえ王城内であっても気をつけなければならない。


お屋敷から学校までの道のりは比較的治安が良い大通りがメインとなるが、用心しすぎくらいが丁度いい世界なので。


ミドリさんも白昼堂々、村から担ぎ出されたというのだから。


実際の所、ルナール先生が不在の場合でもルナール先生をベースにした魔機人形(マシンドール)が教師役をこなせるのですが、ご本人は校長という立場を貫きたいということで。


ちなみにユークレスさんから魔機人形を一体欲しいと言われましたが、ルナール先生に何をするつもりなのか分からないのでユークレスさん専用に外観をチューニングしたもふもふさまを提供する約束をしている。


これは優先度をかなり低くしており、ご本人からたまにせっつかれるのですがアバターの容姿を弄るとなると結構な時間が取られるのですよ。


いっそのことユークレスさんにアバターの作り方を伝授して好みのタイプのもふもふさまを創造してもらうのもありかもしれない。


「勇者さま!」


姫さまが呼ぶので何事かと思ったら例のマッチング業者に「売り手」が現れたようだ。

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