久しぶりにレプレと顔を合わせる勇者
「おはようございます勇者さま!」
普段と同じような朝を迎えた僕は馬乗りになっている姫さまに本日のざっくりした予定を伝える。
人身売買組織はもうすこし規模を探るためにお金の流れなどを監視するフェーズに入り、僕が支払った大金貨500枚の移動を待っているところだ。
後は入る注文の詳細を調べ、違法犯罪奴隷の仕入れ先を順次摘発できるようマーキングを行うという作業も同時進行中。
当然だが買いに来る業者にもドローンを貼り付け、買われた奴隷がどこへ流されるのかも把握することに。
サブロニアやファンタジー世界側の動きが無いようであればミドリの村、そしてパトラさんのいた炭の村にも様子を見に行こうと思う。
炭の村に関しては誰が貸し付けを行っているのかを特定し、ガサ入れを行えるだけの材料を仕入れなくてはならない。
具体的にはどの程度の利率で金をいくら貸しているのか。商業ギルドにきちんと話が通っているかなど。
一つでも欠けていれば踏み込んで調べるだけの理由となるのでそこははっきりさせたい。
炭の村に関しては何ら情報を得ていないので、朝食のあと、パトラさんに街道図を使って場所の特定から始めることに。
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「王都から徒歩3日といったところですか…」
パトラさんは荷馬車で連れてこられたらしいですが。
ちなみに朝早くに村から連れ出され、その日の日暮れくらいには王都に到着していたというのでかなり早い馬車が使われた可能性がある。
村の大体の場所が分かったが、まずはパトラさんの奴隷証文を商業ギルドに届けるのが先となる。
偽物というのはマッスルキングさんに確認して確定しているのでうちで違法奴隷を預かりますという通知をしなくてはならない。
いまさら商業ギルドで身柄を預かってもらうつもりは無く、パトラさんにもあまり負担はかけたくないと思うので。
ちなみにミドリや他の違法奴隷の皆さんも本来であれば商業ギルド預かるとなるのだが、そこまで大人数の対応は出来ないという話でしたので。
商業ギルドにも冒険者ギルドのように専用の宿泊所があるが、規模は小さいという。
そもそも商人になる人間はどこかに定住しているのが一般的で、冒険者のように住処をあまり変えることが無いと。
行商に出るにしてもホームタウンは決まっている。
これは納税も絡んでくることらしく、一か所にとどまって商売をする方が税金が安くなるという話らしい。
その為、管理貴族からは商人をどれだけ自分の領地に抱え込めるかも重要な課題の一つとなっているとか。
週1くらいで露天を出すような場合は商業ギルドに税を収めるようですけれど。
ちなみに僕も商業ギルドに加入しており、ギルド証も持っている。
何か商売をするためというより口座にお金を入れてお財布代わりに使っているような感じですが。
そんなことを考えているうちに商業ギルドへと到着した。
ちなみにパトラさん本人は連れてきていない。
シロさんとどりあーどさんが護衛に。
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ギルド長の立会の元、個室に案内をされて例の物を確認してもらうことに。
「こちらの奴隷証文、偽物と判定されました」
真贋判定機にかざすとNGの文字が浮かび上がる。
そもそも魔導陣が焼きこまれておらず、真贋判定はそこで止まった状態。
「見た目は奴隷証文に似せていますが、ギルド職員であれば一目で偽物と判断できます」
そもそも魔導陣を焼き込んだ透かしが入っていない。書かれている内容も嘘の内容となっている点。
ちなみにこの奴隷証文を発行した商会も架空の物でそこから追跡は出来ないとの事でやはり炭の村に行って現地調査をする必要が出てきた。
ミドリの時のようにトラウマトレーサーを使って犯人の人相や特徴が分かればよいのですが、パトラさんは納得した上で村を出されているのでおそらくトレーサーが作動しないと思われる。
肝心の商会の場所についても荷馬車で運ばれている途中から目隠しをされていたというので分かってはいない。
多分お金を借りているであろう村長に直接話を聞く必要があるだろう。
事情聴取には商業ギルドからも人を出すというので、しばし待機することに。
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「レプレさん、おひさしぶりです」
商業ギルドからはレプレさんが同行する事となった。
うさみみとうさしっぽがチャームポイントな彼女とは何かと接点があり、事情を知りすぎた為に一時期うちに引き抜くという話も出たのだが、商業ギルドとの接点として、そして優秀な人材を引き抜くのはマイナスになるだろうという話で立ち消えになった経緯がある。
ちなみに家族リストには仮で名前が上がっている。これはユークレスさんの思惑もあるのですが。
もふもふさまといえば節操なしに絡んでいくスタイルのユークレスさん。
レプレさんも何度もふられたことか…。
「よ、よろしくお願いします」とレプレさんが。お願いするのは僕の方なのですが。
本日の足はアヒルちゃんワンボックス。
炭の村への案内も兼ねているレプレさんが助手席に、護衛のシロさんとどりあーどさんが後部座席に納まった。
場所がいまひとつはっきりしないのでナビゲーションピクシーさんに案内をお願いしようと思っていたがレプレさんが偶然というか炭の村に訪れたことがあるというので。
ちなみにナビゲーションピクシーさん。やはりというかすこし褐色の肌となっていた。ちょっとカレーのかおりもしますし。
街道に沿って飛ぶので若干時間がかかったが30分ほどで目的地が見えてきた。




