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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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風呂上がりの仮装大会の相談を持ち掛けられる勇者

しばらくしてからユークレスさんが女子更衣室から戻ってきた。


「どうじゃサブロー!もふもふさまになったぞ!」


「とてもお似合いですよ」


「どうしてじゃ!さっきと同じ反応ではないか!」


ユークレスさんは僕が好きそうなおきつねさまのおみみさまとおしっぽさまを身に着けていらっしゃるのですが、何と言うか普段のユークレスさんが濃すぎてせっかく仮装していただいたのにあまり心に響かないのですよね。


「こうなったら絶対にサブローを納得させるまでがんばるのみじゃ!」


「ユークレスさん、あまり動き回ると危ないですよ。可愛いのは充分に伝わっていますので」


他の子も真似しかねないのでこの辺で塩対応を改めておかないと。


「どきっとしたか?」


「ええ、とても!」


ユークレスさんはどうしてここまで僕の反応にこだわるのだろうか?


もしかしてユークレスさんにも僕をつなぎ留めておくような理由があるのか?


とはいえ人妻ですので何かアクションを起こすようなことは無いですし、そもそもが世界の異変を収めるまではそういったことは一切ノータッチで行きたいので。


「勇者さま、わたくしもおみみをつけたほうがよろしいのでしょうか?」


「姫さま、のぼせると大変ですのでお風呂は静かに入ってください」


「お兄さん、お風呂を出たらどんな恰好をしたらいいか聞かせてほしいな」


珍しくフィリーさんが乗り気になっているんですが。


仮装大会はお風呂上りに行う事に。


「アリス、もっとあぴーるを」


佐々木社長はまたしてもアリスちゃんをけしかけようと必死である。


「社長。僕はクロツキテクノロジーをやめるつもりは無いです。地球に戻ったら適当な椅子を用意してもらえればそれで…」


「何を言っておる!VR開発室長の席を空けて待っておるのだぞ。いまさら一兵卒になぞさせぬからな!」


クロツキの稼ぎ頭になるであろうフルダイブシステムの統括をせよとのお話である。


僕にそんなマネジメントパワーは無いのですが。


「益田よ、現時点で40人あまりの社員を抱えた社長となんら変わらぬことをしておることに気付かぬのか?いや、もっと多いか…」


うちの子達全員の面倒を見つつ、出入りの派遣メイドさんの世話もしてますし。


他にも日の出荘にお住まいの方々の日常業務にも口を出す立場だよなぁ…。


口を出すと言えば神社の運営も僕がトップな訳でもしかして社員100人あまりの会社社長という感じなのか?


そんなつもりは全くないのですが。


「勇者さまはかいしゃいんというお仕事をされているのではなかったのですか?」


随分前、姫さまと初めて顔を合わせたときに僕は会社員だと説明したのだが、こちらの世界に対応する言葉は無く「かいしゃいん」という読み方だけが伝わっている。


姫さまには会社員が何なのか、今一つ理解してもらえずにいる。


一応冒険者ギルドを会社、その構成をしているギルド員が会社員のような物だとは伝えていますが。


「姫さま、社長というのはその会社員に指示を出すギルド長のようなものでして」


「なんとなくはわかりましたが、でも勇者さまはユースィアさんのようにあちこちで大声で指示を出すようなことはされませんよね?」


ギルド長は何かというと大声を張り上げて現場を動かしてますので。


この世界、舐められたらおしまい的なバイオレンスワールドなので上に立つ者はそれなりの威厳が無いと務まらないらしく。


彼女自身、以前はS級の冒険者で「戦場のはうはうどっぐ」と呼ばれて恐れられていたらしい。


上に立つからにはそれなりの実績も必要な感じで。


僕はそんな実績は無いですからね。ゆるくやっていこうとは思っていますが。


「まぁ、ギルド長の現場は命の危険と隣り合わせですし、自然と声も大きくなるかと」


ほんの一瞬の気のゆるみが大事故を起こしかねない迷宮での采配にはややバイオレンス風味が必要となるだろう。


あと、いうことを聞かない冒険者は容赦なく張り倒してましたし。


ちなみに鍛えている冒険者は張り倒されたところで特にダメージを追うことは無い。


体の痛みよりもメンタル的に来るものがあるらしいのですが。


ちなみにそのギルド長とはしばらく顔を合わせていない。


そろそろ大森林の洞窟で起きている宝箱フィーバーが収束すると思われるのですが、それが終わらないと王都には帰ってこないと思われるので。


僕達ももうすこし宝箱をゲットするようにと言われてますが、鑑定まちで積まれた箱があまりまくっているのでこれ以上増やしてどうするのかという。


本来ならば魔導結界の外に出ないと得られないような貴重な武具や魔導具が入手できる絶好の機会だというのでかなり協力したつもりなのですが。


その魔導結界の外に出る支度もしないとならないですが、優先度が低くなっているんですよね。


冒険者ギルドで一緒に魔導結界の外に出てもらえる人も探してくれるという話でしたが、高レベルの冒険者は対価で動くような人はほとんどおらず、何かしら心をゆさぶるようなきっかけが無いと難しいとか。


秘蔵の魔導具でも提供すればいいのかな?その辺は要ご相談という形になりそうですが。


「うひゃーたまらんのう」


お風呂上りにいつものようにココナのおしっぽ水を浴びているユークレスさん。


そういうところが萌えから遠ざかる要因の一つなのですが分かっていらっしゃるのでしょうか?

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