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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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マッチング業者を追う勇者

勇者が現場を去った後。


前金を受取った男はそのまま建物の上層部へと移動。


「親分、注文が入りました。若いみみありのメスを1つ、それも上玉を希望すると」


「分かった。確かヴァイスの所に何人かいたはずだ。適当に見繕って出荷するように伝えろ」


「ヴァイスですか?確かこの前も出したばかりで怪しまれはしませんか?」


「そうだな…ドメスにするか。あそこにも一つか二ついるはずだ」


「では、ドメスに使いを出します」


---


「思ったよりも早く動き出したけれどドメスって誰だ?」


怪しげな商人の姿から普段のアロハに着替え、お屋敷に戻って放ったドローンの様子を伺っていると餌に食いついた魚が泳ぎ始めた。


親分と呼ばれる男が多分第三者の本体だろう。名前は分からないがドローンの映像で人相と背格好は把握した。


ついでに不可視のマーカーも打ち込んであり、リアルタイムでの追跡も可能となっている。


問題はドメスと呼ばれる人物だ。


ここには別口で誰かが出向くようなので引き続きドローンで警戒をしている。


先程、僕と顔を合わせた男が別室へと赴くと目つきの悪いむさくるしい数人の男たちが昼間から酒を飲んでいる様子。


「誰か、ドメスの所に使いに行け。手間賃はいつも通り」


男たちは一斉に立ち上がり、我先にと使いに志願する。


そんな中、いち早くメモのようなものを奪い取った男が名乗りを上げた。


「今日は俺様の勝ちだ。お前らはおとなしく飲んでいろ!」


「帰ってきたら酒をおごれ」


「いやなこった。俺一人で今日の稼ぎ分を飲んでやる」


今にも取っ組み合いが発生しそうな状況だが、全員足元がおぼつかない様子で本当に大丈夫かといった感じに。


この世界、何度も言うが宵越しの金は不吉なものとされており、その日のうちに使ってしまうのが掟のようだ。


この男も使いを済ませた後で何処かへしけこむのだろうか。


そんなものは見たくも無いが、重要な証拠映像を記録しなければならず仕方なしに男たちの様子を確認することに。


使いに出された男はふらふらと部屋を出て階段を転げるようにして降りていく。


---


今の状況は王族ネットワークを通じてブロードキャストを行っており、ドローン配信にはいくつかのコメントが寄せられている。


姫さまたちにはちょっと刺激が強いので配信はカットさせてもらっているが、後から何かしらの説明を求められると思い、映像を見ながら重要なシーンだけを抜き出している最中だ。


国王様からは国内にこんな組織が大手を振って活動していることに関しての嘆きのようなコメントが寄せられており、おそらく1両日中には大規模なガサ入れが行われるのではという雰囲気が漂っている。


違法借金奴隷を抱える商会はまだ他にもあると思われ、先程の仲介役の男を調べればはっきりするかもしれないが今は実際に違法借金奴隷の元にたどり着けるかの確認中。


いかなる手段でもって手配が行われるのか、一部始終を記録する必要がある。


後から言い訳すらできないほどの完璧な証拠が揃えばおとなしく口を割るのではという予想をしている。


もしダメなら早期にゴースト尋問を執り行う予定ですが。


あまりにも簡単に白状するので乱用は禁物。


それに万が一ゴーストを恐れない容疑者が現れた際には他の方法も検討しなくてはなりませんし。


酔っ払いは途中の路地で何度かリバース…こんなものを見せられると姫さまが居なくて良かったと思うのですが…ようやく目的地にたどり着いたようだ。


勝手知ったるなんとやらという感じで王城の通りに面した店の裏口から何も声を掛けずに入っていく男。


「ドメス、注文だ」


男は店頭に立っていた従業員らしき男にメモを渡すとそのまま店を出た。


ドローンの画面を分割し、今帰って行った男は別ワイプで表示を。


メモを受け取ったドメスと呼ばれた男は内容を一瞥すると店のドアに施錠し、奥へと引っ込む。


---


店の奥には隠し扉があり、そこを開けると内部は鉄格子の嵌った小部屋がいくつか存在。


「だれにするかな…おまえ、顔を見せろ」


男が鉄格子を蹴り飛ばすと、中にうずくまっていた女性がびくん!と肩を震わせる。


「良かったな。外に出られるぞ。新しいご主人様にかわいがってもらえるといいな」


男はにやにやと笑いながら女性に声をかける。


女性と言っても背格好は少女にしか見えないのだが…。


本来ならば今すぐにでも現場を取り押さえに行きたいのだが、ここは我慢をするところ。


背後には大掛かりなマッチング業者がいると思われ、全容をつかむまでは迂闊に手出しは出来ない。


もしかして大教会が絡んでいるのでは?とも。


あいつらはけがれなき力、つまりは子供の魔力を欲しておりこれまでも多くの囚われた子供を救出してきた。


これもけがれなき力を集めるための仕組みかもしれないと思うと落ち着いて見ていられなくなる。


「サブロー、ちょっと力が漏れてるにゃ」


一旦落ち着こう…。


---


引き渡しは明日の昼。


見張るべき場所は数か所となり、それぞれ大型モニタにワイプを出してある。


ドメスは隠し扉に施錠をすると店の裏口から外に出て何処かに向かう様子だ。


張り付けたドローンから流れる映像を見ながら遅い昼食を取ることに。


せっかくセントラルキッチンで作ってもらった昼食だが、全く味がしない。


一体何人の違法借金奴隷が王都内に囚われているのか…。


ドメスが向かったのは僕が良く利用する場所だった。


「冒険者ギルド?」




業者名が違っていたので修正

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