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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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またしても始まった焼肉の宴と勇者

「勇者さま!焼肉にいたしましょう!ライスリッチフィールドではおにくの種類が少ないので是非地球のおにくを食べていただきたく!」


魔獣であるぶるーぶるを倒すと無菌パックされた謎のおにくがドロップする。その他まっどほっぐを倒すと何故かベーコンがドロップし、くろっくばーどはもも肉と思われる部位が。


この世界、全体的におにくのバリエーションが少ないのだ。


理由は分かっていないが、半魔獣を手で解体しても得られる結果はほぼ同じらしい。


姫さま達に地球の焼き肉食べ放題をお出ししたらそれはもうすごい勢いで食いつきましたし。


焼きに徹してくれた干物精霊達には後から魔力のご褒美をあげたくらいで。


ウエルスさんにも是非地球のおにくさまを味わっていただきたく。


ミドリやカルロスの店で保護した皆さんにも当然ながら参加をお願いした。


お風呂は後の方が良いですかね。また焼き肉のにおいがつきますし。


---


急遽宴会場にローテーブルが生やされ、その上にコンロが設置された。


冷凍ショーケースには様々なおにくさまが並び、申し訳程度に野菜や焼きそばといったものが並ぶ。


前回は焼きそばが無かったような気がするのですがこれだと焼肉というより屋内BBQのような雰囲気に。


焼き肉のたれも種類が増え、各席に10種類ほどのボトルが並んでいる。


そのまま野菜のドレッシングにも使えるハイブリッドタイプもあるようで。


「りーだー、これ全部ためしてもいい?」とルティリナが興奮気味に焼き肉のたれを指さす。


焼き肉のたれと言えばルティリナという感じで、苦手な野菜をおにくの味に変えるドレッシングに嵌ってしまい、何故か白米に掛けて食べるといった事まで。


たしかにたれごはんはおいしいですけれど、掛け過ぎは塩分過多になりそうで。


まぁ、境界の地であればそういった心配は皆無なのですが。


宴会場の壁に設置された換気扇がフル稼働しているが40人が焼く肉の煙は排出しきれない。


視界確保大丈夫かという感じで次々といろいろな部位のおにくさまが焼かれ、野菜に巻いてみなさんのお口へと突入。


「預言書の勇者様、これは…」


「ホルモンといって牛や豚の内臓になります。ぶるーぶるの内臓はたしか取れないんでしたよね?」


「ないぞう?そのような部位は聞いたことがありません。噛めば噛むほど甘味が…この丸いものは?」


「牛タンです。牛の舌で通じますか?筋肉の塊みたいなもので割と癖になると思いますが」


「ぶるーぶるの舌!」


セントラルキッチンの責任者であるウエルスさんにいろいろなお肉をまずは一口ずつ味わってもらっている。


味比べセットとでもいうのだろうか。おにくの部位ごとに名前を書いたプレートが置かれた大皿を用意してもらい、干物精霊に焼いてもらいつつ説明をしているところだ。


僕もあまりなじみのない部分がいろいろとあり、多分これだけでお腹いっぱいになってしまうのではという感じで山盛りにされている。


「こちらのすこし癖のあるものは…」


「ラム…羊と呼ばれる動物の肉なのですが、こちらの世界には存在しないですよね」


ジンギスカン弁当をバイオプラントに発注したけれど食べている暇が無く、手つかずで残っているんですよね。


先に境界の地でジンギスカンを味見することになるとは思わなかった。


ジンギスカンは専用の鉄板が用意されており、余分な脂はすべて下に落ちるようになっている。


ちなみにジンギスカンが出ているのは僕のところだけ。みなさんには多分この味は受け入れられないのではと思い試食程度に留めている。


「勇者さま。変わった香りのお肉ですね!」


「姫さま一口どうです?」


おにくさまの匂いにつられた姫さまに羊を味わってもらったが、「んー!」という顔になってしまった。


「苦手ではありませんが、あまりたくさんは食べられない気がします!脂がちょっと多いので」


たしかに脂が多いので食べなれない人には厳しいかもしれない。


「サブロー!一口欲しいにゃ。羊は食べたことないにゃ」


シロさんが向かいの席から出張してきた。


彼女とは焼肉に行ったような記憶もあるのですが、ラムは食べなかったですかね。


これ、もしかしてみなさん一口食べる流れですか?


「シロはちょっと苦手にゃ」


もちゅもちゅとラムを咀嚼するシロさん。まぁ好き嫌いが出そうなお肉ですし。


ウエルスさんも3枚くらい食べたところで他のおにくにスイッチした。


おにくが余っても電子データの塊に過ぎないので問題は無いのですけれど。


ジンギスカン弁当、サンプル程度にキューを入れただけでよかった。多分あれを食べるのは僕一人になりそうなので。


「ルティリナもたべたい!」とチャレンジャーの飛び入りは何人かありましたが全員が食べるには至らず。


皆さん口直しに生野菜をばりばりと。ルティリナはどこで見つけてきたのかフランクフルトを頬張っている。


ラムはライスリッチフィールドではリアルに入手できない食材なので人気が出たとしても実際に用意するのは無理だろう。


バイオプラントで作られるのはあくまで調理済み品ですし。


何故かたこ焼きの粉などは作れるのですが、その辺の違いが今一つ分からず。


のんべい組はいつの間にか一升瓶を抱えて酒盛りへと突入。


一升瓶はいつ持ち込んだのか?この前持ち込んだ分は空になっていたのに。

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