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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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オパール王妃の第三日の出荘視察と勇者

『『だいたいのところはできているなの』です』


転移魔導陣に関して双子に見学の許可を出したところ、自力で設計までは行っているとの話。


元となっているのはシフトドライブの概念。


次元を謎の理論でもって折り畳み、ジャンプ航行を行うというものでその動作原理は何一つ分かっていない。はずなのだが。


双子にはサブロニアで一度鹵獲したヘラクレスの設計図面を渡してあり、当然のようにシフトドライブの情報も含まれていたのでそれを読み解いたらしい。


転送魔導陣とシフトドライブの違いはよくわからないが、もし両者の技術が融合したら何かとんでもないものが出来上がるのでは?という不安もよぎるのですが。


第三日の出荘のロビーに自販機類を生やし、双子とチャットしながら適当にくつろいでいるとロビーの自動ドアが開いてオパール王妃が入ってくるのが見えた。


随分と早いご到着で驚いているのですが。


ひとまず会議室などからご案内をすることにした。


---


十数名から千人まで多種多様な会議室をとりあえず1部屋ずつ生やしてある。


千人収容可能な超大会議室は大学の教室のようにすり鉢状となった参加者席を興味深そうにご覧になるオパール王妃。


前方には大型スクリーンが吊るされ、発表者の手元にある資料を拡大投影する事が可能。


各参加者席にはさいせいくんRXが準備され、発表者への質問にも使っていただける仕組みをとりあえず組み込んだ。


仕組み的には生配信中のチャットのようなものを想像していただければと。


質問内容がそのまま議事録に残るので後からアーカイブを見ても内容が伝わるのではと適当に思いついただけですけれど。


「エイトさま。王城にもこのしくみを取り入れたいと思いますが…」とオパール王妃が。


聞けば上級貴族を集めて国の施策等を話す機会が多々あり、一方的な説明で終わってしまうことが多いので出来れば多数の意見を集めたいとも。


今ある議事堂にひと手間加えるだけなので、準備出来次第取り掛かることに。


リアルな建物への追加工事はちょっと大変なので準備に3日ほどかかってしまう。


何なら議事堂を一つ生やしてしまうほうが簡単なんですよね。


その辺は後でゆっくりお話しすることにして、他の施設も確認してもらうことにした。


---


「こちらが宿泊施設になっています」


よくあるビジホの間取りをそのままコピーさせてもらい、シングル、ダブル、ツイン、フェリーなどで見られる雑魚寝できる大部屋などをご案内。


これはハマトーメン村にあるおおえだちゃんのおうちの構造とほぼ変わらない。


どのような宿泊スタイルでも対応可能となっている。


ちなみにグランディオーラにある空港ロビースタイルは封印させていただくことに。


あれは彼らだからこそ必要なものであって、普通の人はあんな騒々しい環境では寝られるものではない。


雑魚寝部屋は宿泊というよりグループで集まってもらって雑談するための部屋として使ってもらおうと思っている。


眠くなるまで話をして疲れた人から横になる。修学旅行の雰囲気といいますか。


消灯時間も先生の見回りも無いので無法地帯になりそうですが、その辺は大人の方々の自制心に掛けるしかないのかもしれない。


オパール王妃には同じような宿泊環境に何度か泊まっていただいているので細かい説明は不要だろう。


おおえだちゃんのおうち1号と2号、日の出荘にもご宿泊されていますので。


後は必要になったら部屋を生やすかリビルドするか。


実際に人が来てからの作業となる。


最後に大食堂だけちらっと見てもらって第三日の出荘の見学会は終了となった。


オパール王妃はこれから各国を回る為の根回しをされるとの事でいつものように日の出荘にある特別執務室へと戻られることに。


王城の正式な執務室は完全にお酒提供の為だけに使われるというなんともな有様。


---


「違法奴隷の捜索は順調らしいけれど、僕は顔を出さなくても良いのかな?」


カルロスが隠していた偽の奴隷証文、記された奴隷の行先は王城内にある下級貴族の屋敷が殆どで買い上げた本人たちは本物の奴隷と信じて購入したと証言しているようだが真贋判定機の前で同じことが言えるのかちょっと疑問ですね。


こちらの世界にあるうそ発見器は魔力の揺らぎから真贋を判定するというしくみらしく、人の嘘を見破る機能のほか、公的書類が本物かどうかの確認も可能なマルチ機能がついている。


奴隷証文には王家が発行したという魔導の透かしが入っており、偽の奴隷証文に真贋測定器を向けると赤く光ることからすぐに分かるという。


人の嘘についてもよほどの事が無い限りは見抜けるというのだから驚きである。


現在の所10か所ほどを回って全ての場所に違法な借金奴隷がいたとの報告が上がっており、多分数日で証文にあった全ての場所を回り切れるのではとの話。


売り先が王城内だけなのが良かったのかもしれないが。


カルロスはおそらく手っ取り早く稼ぐために近場で偽奴隷を売りさばいていたのだろう。


ちなみにミドリの村へ借金取りに来ていたアコーギ商会の聴取も並行して進められている。


ペイントボムで紫に染まった商会の面々は一度牢の外に出され、高圧洗浄機のようなマシンで洗われることになり、とりあえず話が出来る程度には匂いが落ちたらしい。


こちらから道具一式をお渡しして洗ってもらったのですが。


防護服を着ての聴取はちょっと大変かなと思いまして。


後は顔が割れて地下牢へと収容され、逃亡の恐れも無いと判断したので。


出来ればあのまま激臭を放つ物体として一週間は苦しんでもらう予定だったのですが。


ミドリに対して行った非人道的な行為に関して僕はアコーギ商会の面々を許す気にはなれませんので。


カズラヤと同じくらいの厳罰を与えるようにお願いしてありますけれど。


ミドリの村の借金についてもこれから全容を明らかにするところですが、そもそもどういういきさつで貸し付けが行われたのかも分かっておらず。


一度村長のところに話を聞きに行ったほうが良いのではと思うのですが、そういえば未だにミドリの失踪届が出されたという連絡がこない。


もしかして村からミドリが消えたことが分かっていないとか?

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