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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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商業ギルドでの情報収集と勇者

迷宮内にミドリを入れた背嚢を置き去りにしたのはミドリのトラウマトレーサーに出てきた荒くれ者の一人。


その男の行動を追跡し、迷宮に入る時に提示した冒険者証を確認する。


ちなみにうちのシステムは冒険者ギルドのシステムと連動している。


これは双子がお屋敷にいながら依頼票を確認したいと作った物で、登録されたギルド員の照会も可能となっている。


なんというかセキュリティガバガバなんですよね。


もっともこんな手段でシステムにアクセスできるのはうちの双子くらいしかいないのですが。


「名はグリフ、所属するグループはアコーギ商会?商会が冒険者グループの元締めでもやっているのだろうか?」


商会の名が分かれば商業ギルドへ問い合わせれば代表の名前もすぐに割れるというもの。


さすがに商業ギルドのデータベースを見る権限はつけていないので現地へ。


いつものようにシロさんとどりあーどさんを伴ってのお出かけである。


---


「レプレさん。お久しぶりです。ちょっとお願いがありまして」


ユークレスさんを連れて来ればよかった。


うさみみのレプレさんが久しぶりに受付に顔を出していた。


いつもは裏方作業ばかりなのに。


「勇者様、お願いとは一体?」


「こちらの商会について代表者と所在地をお聞きしたく」


「少しお待ちください。アコーギ商会…あまりいい話を聞かない商会ですが何か買い付けられるのですか?場所は今写しを取りますね」


まぁ、商会に用があると言えば卸売りの相談とかになるだろうし。


「すこし調べたいことがありまして…ギルド長に話を通したほうが良いかな?」


「ギルド長!勇者様からご指名です!」


ここ指名制なんだ…。


レプレさんから台帳に記された写しをもらってギルド長室へと案内された。


代表者はそのままアコーギですか。名前からしてうさん臭さ爆発してますけれど。


---


いつもは開けっ放しのギルド長室の扉が閉じられ、防音結界が作動。


「アコーギ商会に探りを入れておるようじゃが何があった?」


「実は違法な人身売買に加担している恐れがありまして、その下調べを」


商業ギルド長にも以前僕の力について説明をしており、トラウマトレーサーの動画を見ていただくことにした。


「真昼間から人さらいとは…村の者からの届け出は無いのか?」


「その辺はこれから兵士詰所で確認するところですが、さらわれたのが多分昨日くらいで届け出るために誰かしらこちらへ向かっている最中かもしれません」


残念ながら小さな村には自警団くらいしか守り手が無く、すこし大きな街に行かないと国の兵士が常駐していない。


ミドリの村は王都まで徒歩一日の圏内にあり、最寄りの大きな街が王都となり、向かうとすればここになるのですが。


「冒険者ギルドへ問い合わせしたのか?」


「これから話を聞きに行くところです。容疑者の一人はほぼ確認できていて、所属している商会の名前までは割れたのでまずはその商会について調べようと」


「アコーギはいわゆる金の貸付を生業としている商会。税を納められない村を回っては金を貸し付け、利息を多くとることで利益を上げているのだが…今まで人身売買にかかわったなどという話は聞いたことが無かったが…」


この世界、「汝奪うなかれ」という女神の教えがあるのだが、奪うものの中に利息は入らないという独自解釈の商人が大勢いるらしく。


一応金銭の貸し付けに対しての利率は商業ギルドで最大1割と決まっているようだが、その他の手数料として逃げ道を作っている商会もあるらしく。


見つけ次第指導はしているというのだが、いたちごっこが続いていると。


「アコーギの店は王都内にあるが…まず商業ギルドが立ち入って調査を行うのでサブロー様はまだ顔を出さぬよう…」


本来ならば今すぐにでも乗り込んで叩けば出るであろう埃を確認したいところだが待ったがかかった。


そのまま乗り込んでもしらを切られ、証拠を隠滅する恐れがあるというのだ。


「この件は商業ギルドにお任せをします。僕は冒険者ギルドに行ってならず者たちの素性を確認することに」


商業ギルドを後にし、お隣の冒険者ギルドへと乗り込むことにした。


---


「冒険者の照会…理由をお聞かせいただけますか?」


窓口には見慣れない犬耳のおねえさんが立っていた。おそらくは地方の冒険者ギルドから応援に来ている方だと思われる。


今、冒険者ギルドは空前の宝箱ブームに湧いており、鑑定スキルを持った職員が連日動員をされていくつあるか分からない宝箱を鑑定しまくっている。


おまけに未だに大森林野営地に大勢の職員が派遣されたままとなっており、人手不足を解消するために近隣の冒険者ギルドから急ぎ人を集めることにしたとギルド長から聞いている。


「ここではちょっと話せないので副ギルド長を呼んでいただけますか?」


B級ライセンスを出すと犬耳のおねえさんが飛び上がって驚いている。


「し、しょうしょうお待ちください」と声を張り上げる犬耳のおねえさん。


無駄に注目を集めてしまった気がする。


というか僕はいつものようにアロハとジーンズ、シロさんは高級メイド服、どりあーどさんはメイドバニーというよくわからない属性の姿をしており、いやでも注目を集めてしまう。


初見の方などはどりあーどさんの山脈に気を取られ、ギルドの頑丈な石柱に新たな血の跡をつける結果に。いわゆるはなぢである。あの血の塊の正体が明らかに。


あれにも注意書きが貼られるのだろうか?


「お。おまたせいたしました。副ギルド長の部屋にご案内いたします」


体感で数分。アポなしで来てしまったがB級のギルドカードの力によって即座に面会を取り付けられた。


ユースィアさんにも一応一報は入れてあるが返信が無い。何かあったのだろうか?

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