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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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社長達の端末に出現したステータスボードと勇者

社長あてにいくつかの動画ファイルを送付、そして今回設置してきたドローンの閲覧権限などを与えているとゲストルームで動きがあったようだ。


「お兄さん!あの子が目を覚ましたよ!」


ゲストルームからあわてて走ってきたフィリーを抱き留めると嬉しそうに報告を。


今までの経験上、寝起きの女子に近づいてろくな目にあっていない僕は先に姫さま達を送り込むこととした。


パンチやキックが飛んできますし。


「とりあえず身元だけでも分かれば…」


彼女が冒険者でないことは間違いなさそう。


寝ている間にちょっとだけ存在力をはからせてもらったのだが一般人と大差ないレベル。


数値で言うとレベル2か3程度か。


普通の成人男性がレベル8から10程度、城を護る兵士が50から60前後。宮廷魔導士が80から90くらいか。


一般の冒険者はランクにもよるが大体20から70と割とばらけている。


B級は100近いレベルだろうと思われる。実際にB級の人をみすかすえっくすで見たわけでは無いので予想の数値であるが。


あくまでも強さの指針として表示される物で実際はその数値以上のパフォーマンスが出たり、あるいはその逆だったり。


ちなみに僕はそもそも存在力の測定が出来ないので立ち位置が不明なのですが。


姫さま達は迷宮に日参していたおかげで40から60ほどに上がっている。


ああ、そういえば社長達が体が軽いとか筋肉がついたとか言ってたような。今夜境界の地で詳しく調べることに。


「勇者さま、あの子ですが少しだけお水を飲まれてまた眠ってしまわれました」


身元は依然不明のまま。冒険者ギルドには行方不明者の捜索願とかは無かったよな。


---


「そんなわけでフォースムーンと月の三姉妹を見てきました」


「小僧はいったいどこを目指しておるのだ?」


夕食とお風呂を済ませてやってきた境界の地。


いつものように十六夜さんのおぱんてぃらさまと話をしていると、何やら外が騒々しい。


ちなみに本日のおぱんてぃらさまは某メーカーのロゴ。月の横顔とでも言えば通じるだろうか。


騒いでいるのは社長のようですが。


ひとまず十六夜さんのスカート下からもぞもぞと這い出すと社長が仁王立ちとなっていた。


「益田、このあぷりはいついんすとーるした?」


「アプリですか?僕は特になにもいじってないですけれど」


「あちらの世界で登録した証明書のようなものと、何かの数値が表示されている」


見れば冒険者ギルド証に似たカードがすまほーちゃんに表示され、その下には数値がいくつか並んでいた。


LV.5、HP 300、MP 200、後はINTやSTR、VIT、DEXといった非常になじみ深い略語が。


「ありがちなRPGのステータス画面ですね。いつからですか?」


「今日、戻ってきて益田からのデータを受信しようと端末の画面を開いたら」


「「すてーたすちゃんなの」です」


インストールした張本人が現れた。シースとレーネだ。


「「どのくらいつよくなったかわかるようにしたなの」です」


強くなる?


「シース、レーネ。もしかして仮初の体で迷宮に潜っても存在力が増す?」


「「ましましなの」です」


聞き方が悪かった。


「もしかしてリアルの体にも影響が?」


「「そのあたりはなぞなの」です」


仮説にすぎないが地球からライスリッチフィールドへ仮初の体で顕現した状態で魔獣と戦うと本体側にもその恩恵が反映されるらしい。


VRで温泉に入ってリアルの体に影響があるくらいなのでありそうといえばありそうなのだが。


そうなるとDSOVRでの戦闘はリアルの体には影響しないのだろうか?


リポップしつづけるイタチウサギを延々と狩り、ゴブリンの集落を幾度となく焼いているが参加者の体には何ら影響は出ていない。


ゲームの世界だから何かしらの縛りがあるのだろうか?


今回参加していない大学生コンビを調査する必要がありそうな。


あの二人、ノドカさんとチヅルさんが迷宮での戦闘を望んでいるかどうかが謎ですけれど。


あとは継続して迷宮に挑んでもらい、存在力が増すかどうかの確認もしないと。


多分地球で体が軽く感じたというのはこれが原因だろう。


そんなわけで検証する内容がまた一つ増えたのですが。


---


「益田よ、我々も宇宙に連れて行ってほしいのだが」


「僕は大丈夫ですがヤマさんが許可してくれますかね?」


『社長、これ以上危険な真似はおやめください。本当に戻れなくなる恐れが』


「益田がかりそめの体で試して問題が無かったのであれば我々も大丈夫だろう」


そもそも僕の場合、仮初の体を構成する起点がライスリッチフィールドにあって条件は違うのですが。


社長達は地球にあるダイブカプセルから精神を飛ばし、ライスリッチフィールドへと顕現する。


ルーターの代わりに遠見(ピーピング)の水晶珠(ストーン)を利用し、1ホップ多い状態だ。


これが仮初の体にどんな影響があるのかは未知数。ちなみに社長達がサブロニアやファンタジー世界に行こうとすれば2ホップ増えることになりレイテンシが増加しないか気になるところ。


「社長、もうすこし管理迷宮でレベル上げをして様子を見てから…」


多分存在力を増せば耐性がつくはずだという謎の理論でもって説得することに。


「自分自身ではないにしても宇宙へ行けるのだぞ。一刻も早くこの目で宇宙を見たいのだ!」


VRではないリアルですからね。仮初の体が体験することは。


「でしたら何かあったらすぐに接続を遮断して戻ってください。ヤマさん、接続レベルの警告値を変更して様子を見るのはどうでしょう」


接続深度(シアー)が著しく低下するような異常事態が発生したら強制シャットダウンを実行してもらうという話でなんとかまとまった。


もしかして明日も星海行きになるんですかね。どうせならスタージャンパー級を探すのもよさそうですが。

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