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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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久しぶりに健康診断を受ける勇者

「星美、これからメディカルセクションの見学をするつもりだけどこの人数で入ってもいいのかな?」


『メディカルセクションですね。大人数での利用を前提としておりますので問題ありません』


やはりというか健康診断目的の施設のようで、乗組員が定期的にメディカルセクションに訪れ、健康チェックを行っていた。らしい。


らしいというのは当時の記録が何一つ残っておらず、あくまでも諸元が分かる程度の情報しか残されていない。


ちなみにただいまの移動手段は宇宙船内部に生えていたカーゴシステム。


内部探索中に移動手段が見つかり、そのテストも兼ねて大草原からメディカルセクションへ。


中身はまるっきり地下鉄ですね。窓は無いのですが。


月夜の中にあったトラムは内部を自働循環する定期便のような物でしたが、星美の地下鉄はちょっと異なる。


車両の先頭に行先を選択するパネルがあり、そこを押すことで船内を自由に行き来できるらしい。


なんというか水平移動する巨大なエレベーターのような感じも。


水平移動エレベーターといえば南の平原迷宮の中を走っているエレベーターがそうでしたね。


あそこは無人倉庫の中をぐるぐる移動させられているような感じもするのですが。


『まもなくメディカルセクション到着。右ドア開きます』


車内アナウンスも星美担当なんだろうか?ちょっと機械的な音声が天井から聞こえてきた。


---


「大病院の待合室そのものだな…」と社長が。


メディカルセクションの入り口を入ると白い壁が目立つ巨大なロビーが広がっており、百人ほどが座れる場所が設けられていた。


天井はSF映画でよく見る全面点灯するアレである。


大海原を渡る民の関連施設はだいたいこれで統一され、スポットライトが落ちるような施設はあまりない。


壁には受付用のコンソールと思われるものが数十基生えており、銀行のATMかあるいは駅の券売機といった感じがする。


『サブローさま。現在受付機能は稼働しておりませんのでそのまま診療エリアへお進みください』


ランプも何もついていないと思ったらそもそも動いていないらしい。


床に青い矢印が表示され、進行方向が分かる仕組みになっている。


おそらくはこの矢印に受付番号などが表示されて個人を誘導するのだろうと思うのですが。


星美の道案内でメディカルセクションの奥へ移動するみなさん。


姫さまはこだわりのアングルで受付付近の撮影を。


これも宇宙船の調査記録に掲載され、後で王族グループ全体に共有が掛けられる。


---


診療エリアは以前報告を受けた通り、人一人がすっぽりおさまる高さ3メートルほどの白っぽいカプセルが大量に並ぶ部屋となっていた。


斜め45度くらいの角度で立てかけられており、見える範囲で100基以上。


医療ポッドとでもいうのだろうか。水色に近い半透明のドームで外側が覆われ、中には人型のくぼみが見える。


たぶんあそこにすっぽりと収まって検診や治療を受けるのだと思われますが。


『簡易モードでの検診コースを設定しております。カプセルの準備は出来ておりますのでご利用ください』


ぱしゅ!と空気の抜ける音がしてカバーが上方向へとずれていく。


とりあえず人数分のカプセルが使えるよう星美が手配してくれたらしい。


「社長、入ってみますか?」


「もちろんだ。ただ、この体はどう判定されるのだ?」


「仮初の体は魔素で作られている以外は人体となんら変わらないと思います。というかこの検診で明らかにしたいと思いますけれど」


「おにいちゃん!わたしもやる!」


妹さまも乗り気である。


とりあえず近くにあるカプセルへと入ることに。靴は脱ぐようにと注意書きがされているのでそれに従う。


まずは妹さまをカプセルにセットし、あと補助のいりそうなお子様達はおねえさん方にお任せを。


『メディカルチェック、簡易検査モードで起動します』


ドームが閉じられ、内側にプログレスバーと所用時間が表示された。


0.1クロック、大体10分くらいだろうか。


---


『メディカルチェック終了。検査データは0.2クロック以内にお手元の端末に転送されます』


ただカプセルに入っていただけで血液を採られるとか、触診されるとかそういった物理的な接触は全くなかった。


「勇者さま、これで終わりですか?ひめゆぶで見たけんこうしんだんというものはもっと荒々しく動くものらしいのですが」


荒々しく動くと言えば多分胃のレントゲン検査ですかね。


ロリ教師が検診でひどい目にあったシーンが書かれていると前に聞いたような記憶がある。


「どうなんでしょう?星美、検査中に何か物理的な接触や動作は不要?」


『はい。検査はすべて非接触となっており、体の動きを伴うものもございません』


なにをどうやって見ているのかは不明だが、とりあえず検査が終わったというので待合室へと戻り、検査結果が送られてくるのを待つことにした。


---


「これは各自で見る内容かな…」


身長や体重、体組成などの項目もある。後はどう調べたのかは謎だが血液検査の結果も。


僕はいたって健康体らしく、全ての項目で緑のマークが付いている。


何をもって健康というのかが謎ですけれど。


「星美、再検査が必要な人が居たら僕に送って」


『注意すべき結果は出ておりませんが念の為に集計結果をお送りします』


思いっきり個人情報だよな…。


「星美、体重やスリーサイズなどのプライバシーに関わる内容はカットして」


『了解いたしました。フィルタされたデータのみ送信します』


特に体重に関しては極秘事項とされていますので。


双子もその辺は分かっているのであちこちに置いてある体重計に関しては増減のパーセントしか僕のところに伝わってこない。


主に発育の悪い預かり所や孤児院の子達の経過観察の目的で使っているんですが。


僕らが関与することで彼女達の栄養状態が改善され、健康的にはなってきているようですけれど。


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