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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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情報漏洩について考える勇者

「薫先生はこちらへ!」


「まって!まだ益田君とお話を!」


姫さまが現れ、まだ話したりなさそうな薫さんが露天風呂の洗い場へと連行されていく。


薫さんのお父様、異世界に興味が?


大学では何を教えていらっしゃるのだろう。その辺は一切聞かなかったのですが。


今は退職されて非常勤講師となられたようですけれど。


そういえば薫さんの御兄弟の話も一切聞いてないんですよね。


おそらくお兄様かお姉さまがいらっしゃるのではと思っているのですけれど。


その辺は姫さま達が勝手にリサーチしてくれるのではと。


家族情報欄を充実させるためにいろいろと聞いて回っているようですし。


あ、僕には家族アプリの閲覧権限が無いからやっぱり直接聞くしかないのか。


今度地球側のインスタンスに入った際にそれとなく聞いてみるのもありかもしれない。


お子様達がちょっとのぼせてきたのでそろそろ上がろうと思う。


「ココナ、悪いけれどまたアレお願いしても良いかな?」


ココナは魔力を使っておしっぽさまを乾燥させるという特技を持っている。


カズラヤで下働きをさせられていた際、必要に駆られて身に付けたという乾燥の魔導だが、ユークレスさんがおしっぽさまから飛び散る水滴を浴びたいと何とも変態な事を言い出しまして。


ココナの日課の一つとなってしまった。


他の子に水滴がかからないよう少し離れた場所で「ぼふっ!」としっぽを膨らませるココナ。


「もふもふさまじゃー」と喜ぶユークレスさん。


ちなみにこの技はもふもふさま達に伝授され、皆さん更衣室に入る前に各自水滴を飛ばしていく。


僕も大黒屋さんのおしっぽさまから水滴を浴びたいなとは思いますがちょっと人としてどうかなと思って言い出せずにいるのですが。


また謎の思考が脳裏をよぎる。誰の思考が混線しているんだろうか。もしかして存在N?


「マスター、お風呂上がりのふるーつ牛乳を所望する」


黒竜にお尻を押され、男子更衣室へと移動を。


しかし黒竜は何を思ってこちらで着替えるのだろう。


何度か彼女を置いてDSOVRのボスを倒しに行ったのを警戒され、常に傍にいるようになったのですが。さすがにお風呂上りにボス戦に行こうとは思いませんし。


黒竜の中身はメカ竜なのにイカしたイカ腹ボディなんですよね。あまりまじまじと見つめるのも失礼と思いますが。


スク水からいつもの黒レオタードに瞬時にチェンジし、その上から特注のメイド服を被れば着替え完成。


「マスターもはやく着替える」


黒竜におしりを見られながら浴衣へと着替えを。


---


先程宴会をやったのとは別の大広間に通され、各自寛ぐことに。


ちなみに後片付けは管理コンソールから児童的(・・・)に行える。


和室には不釣り合いな天井埋め込みエアコンから出てくる冷風を浴びていると薫さんがやってきて隣に座った。


「益田君、父のことだけど…」


薫さんは何かの拍子におとうさまがこの世界の事を外に漏らすのではという心配があると。


「まぁ、いずれ何処からかもれるんじゃないかなとは思ってますが…」


こちらの事情を知る人間は20人に届くかどうか。それもクロツキテクノロジーの人間が半分くらい。後はアカネさんのおねえさんやうちの従妹、ヤマさんのご家族と言った感じか。


妹さまも含まれるが彼女は既にこの世界について両親に語っている。


だが、うちの両親は妹さまが僕を失ったことで心に深い傷を負っていると勘違いし、妹さまのいうことを聞こうともしない。


何度目かの説明になるが接続深度(シアー)が低いとこちらの世界の写真や動画は黒塗りとしか認識されず、妹さまの言葉が伝わらない原因となっている。


僕としては両親に無事を知らせたい気持ちと、国へ話が波及した場合の影響を天秤にかけており、今は問題が起こる方を心配しているところだ。


国道に出来た大穴に落ちた人間が二人、どうやって異世界へ飛ばされたのかその説明が全くできないので。もう一人は言わずと知れたアカネさんだ。


十六夜さんもその辺りの話になると解像度が極端に低くなる。


彼女自身、僕を呼んだと言っているがこの世界に現れるであろうと預言をした立場にしかなく、実際に転移を行った存在が居ると見ているのだが、その正体については不明だ。


おそらくは存在Nによる干渉が原因と思われるが確信は持てない。


もしかすると第三者の可能性も捨てきれず。


「サブロー、何難しい顔してるにゃ」


「おわっ!シロさんどうしたんですか?」


なんかよっぱらいがいきなり抱き着いてきた。


浴衣姿のシロさんの山脈が僕に押し付けられて大変なことになっていますが、いまさら感があってあまりどきどきしなくなってきた。


「さっきは食べるのに必死でお酒あんまり飲んでないにゃ。今から飲みなおしたいにゃ」


わざわざ僕に聞いてくるということは何か裏があるんだろうか?


ちなみにななや旅館での飲酒はなし崩し的に解禁されてしまっている。


ここは禁酒を守ってもらいたかったが酒のみの要求に屈してしまったのだ。


「この前十六夜さんのところから持ち込んだ大量の一升瓶はどうしたんですか?」


「もうからっぽにゃ。また取りに行きたいにゃ」


一人五本分くらいはあったと思うのですが…。


ななや旅館に一升瓶の冷蔵ケースを生やすのはどうかなと思い、十六夜さんのエリアへ戻ることにした。

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