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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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またしても光の女神化する勇者

多目的ホールには舞台が用意されており、姫さま達は既に演目の披露を行うために舞台裏へ集まっている。


「それではここで余興をお見せしようと思います」


カメラは舞台側へスイッチされ、いつものアロハとジーンズ姿の僕が映る。


タングラート側の出席者は何事かと舞台を注視。


ちなみに配膳をしてくれた侍女さん達にもお魚を味わってもらっている。


「とりあえず前座は僕が」


双子が用意してくれたマイクの調子を確かめようと手元を見ると、何故か自分の手が光っている。


「一体何が?」


慌てて会場のモニタを見ると、僕の全身が金色の光に包まれており、軽快なBGMと共にその姿が変わっていく。


「勇者さま!」


姫さまが慌てて飛び出してきたが近づけてよいものかわからないので「姫さま止まって!」と声を出したのだが妙にトーンが高い。


---


「もしかしてまたTSを…」


タングラートで大黒屋さんを助けた際、僕の体は一時的にみっちゃんさんの姿となった。


その現象が再発したようで、モニタに映るのは白いドレス姿の長い黒髪女性。


みっちゃんさんと違ってご立派が備わっており、いかにも光の女神という感じが。


「それでは一曲披露させていただきます」


自分の体が女性化したところでいまさら驚くことは無い。多分存在Nが何かしらのメッセージとして介入しているのだろう。


いつもはボイチェンで歌う十八番の一曲を生声で。


ボイチェンを使うと音程が狂わないように歌うのが難しいのですが、今の姿なら何の問題もない。


会場があっけに取られる中、有名なアニソンを一曲歌い切った。


---


「勇者さま、そのお姿は…」


そういえば姫さまがこの姿を見るのは初めてでしたね。


「姫さま、実は条件が整うとみっちゃんさんの元の姿になれるようでして。時間が経つと元に戻りますのでご安心を」


地球側からは『TSキター!』と誰かが叫ぶ声が聞こえる。


あんな大声を出して大丈夫か?温泉旅館から締め出されなければよいが。


みっちゃんさんの姿になるとちょっと背が低くなるんですよね。


その辺どうなっているんだという感じで。


とりあえずは宴会芸を披露したので、自席へ戻ることにしたのだがオパール王妃の様子がおかしい。


「エイトさま、なんとお美しい…」


みっちゃんさんの姿になると何故かオーラ的なものがにじみ出るんですよね。


「エイトくん!おねえさんの体を勝手に再現しないで!」とみっちゃんさんがぷりぷりしていらっしゃる。


以前カラオケを歌っている時に見たことのあるみっちゃんさんはご立派があまりご立派ではなかったような気もするのですが。


『益田、後で動画をこちらへ送ってくれ』と社長からご注文が。


「分かりました!アーカイブを送ります!」


声が高いのでちょっと話しづらい気が。というかいつ解除されるんだ?


姫さま達の演目の番になったがどうやらそれどころではないらしい。


アルマが「おかあさんがおかあさんに!」と何やら興奮していますけれど。


---


姫さま達の舞台はそれなりに盛り上がったが、僕のインパクトが強すぎたのか会場の盛り上がりは90%くらいだった気がする。


干物精霊達も地元ということで応援を呼んでいつもの300%マシくらいに頑張っていたのですが。


僕はといえば席に戻ってから女性陣に取り囲まれ、あれやこれやと世話を焼かれている最中。


そういえばお風呂どうしましょうかね。もしかして女性用水着着用で入ることになるんですか?


そこまで頭が回っていなかった。


「婿殿、まるで光の女神様のようなそのお姿。いつでもなれるのですか?」とマッスルキングさんから質問が。


「分かりません。宴会のネタ芸に何か面白い事をしようかなと考えていたらこの姿に」


多分なろうと思えばいつでもこの姿で出現できると思われるが、メリットが無いので何とも。


おそらくは光の女神が持ち合わせているであろう強大な魔力はそのままですし、ザ・シードを振るうなら深緑の慈悲を着ないと最大限の力は発揮できないですし。


最近はザ・シードも活躍の場が無いんですよね。


広範囲の浄化能力は以前の僕の魔力を極限まで吸い上げて発動するものでしたが、今の魔力保有量からすれば多分1/3も注げばよいだろうという予測を。


冒険者ギルド長からザ・シードの使用を固く禁じられているので試したことは無いですが。


それにうっかり発動すると迷宮を吹き飛ばしてしまう恐れがあるので。


この世界に来て間もないころに使っていたメテオイグナイターも今の魔力で放出したら何が起こるか分かりませんし。


あれは水平発射可能な隕石落下兵器とでも言えばよいだろうか。


地下通路に設置されていた魔導強化された頑丈な隔壁を段ボール板をぶち抜くように吹き飛ばしていましたし。


「えいと、たしか子供のころにもそのような姿になったことがあったな」


よっぱらいが絡んできたが何か変な事を口走っている。


「マイアさん、子供のころって…」


僕は思い出せない。彼女達が地球にいた頃、僕は小学生だったがその当時の記憶がかなり抜け落ちているので。


『益田よ、そろそろ部屋に引き上げるぞ』


あちらは宴会のリミットが来たようだ。


うちの方は特にリミットを設けていないがいつまでも居座るのもどうかと思い、撤収の準備に入った。


ちなみにまだ女体化は解けていない。

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