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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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「おりょうりさつえいちゃん」と勇者

「本日はタングラートを尋ねていただきありがとうございます」


「私用で迎賓館を使ってしまい申し訳ございません」


「いえ、こちらはサブロー様が所有されているものゆえ、どのように使っていただいても」


おおえだちゃんのおうち2号はタングラートの迎賓館として使われることになった。


今のところ、僕達しか使っていないという話でしたが。


国にとって重要なお客様をおもてなしする大切な施設ですが、プラスチック製にしか見えない巨木で良いんだろうかという気も。


近代風のビルにも、趣のある和風建築にも出来たのですが、城主夫妻の強い要望によっておおえだちゃんのおうちが選ばれた。


ハマトーメン村に建つ1号館の異質な見た目がお二人の興味を引いたらしい。


ちなみに元々は亜空間ホテルを建てるにあたり双子が遊ぶためのおもちゃの外装をとりあえずで使っただけという何とも行き当たりばったりないきさつがあったりする。


実際のところ、扉さえあれば上物は特に必要ないレベルにまで進化しているが、ランドマーク的なものがやはり欲しいという話で。


なんとなくタングラートの沖合にそびえる灯台樹をほうふつとさせる作りにはなっていますが。


あちらは自発光するという存在感たっぷりの木なのとスケールが数倍違ったりしますけれど。


灯台樹の根元にはサブリアクターが埋まっており、僕がうっかり手を出したばかりにサブリアクターが復活して灯台樹がゲーミング灯台樹へと変貌するという事件を起こしたり。


今は出力調整とエネルギーの消費先を作ることで以前の明るさには戻っている。いや、戻り切っていないか…。


バイオプラントにかなりのエネルギーを流し込んで何かあった時の保存食を大量に備蓄したのですがそれでも有り余るエネルギーの使い道を考える必要が。


「この次は各国の代表にお集まりいただこうと思っていますが…」


まぁやるとしたら3か月くらい先かな。日程の調整が難しいでしょうし。


集まるだけならアヒルちゃんビジネスジェットを飛ばせば半日で全ての国を回ってこられますが、城を丸一日以上開けるとなると相当な下準備が必要でしょうし。


マッスルキングさんも今日はたまたま仕事が薄かったというのでお連れできたのですが。


当のご本人はかなりのペースで生ビールを飲んでいらっしゃる。


ここにも例のトルネードビアサーバーと利き酒セットを生やしましたので。


ちなみにノンアルも行けるよう設定変更してあるので僕も飲もうと思えば飲めるのですが、ひなちゃんがノンアルで酔った経緯があってちょっとどうかなという感じに。


「本日は大黒屋さんから特別に集めた魚を提供していただいております。是非味わっていただきたく」


『益田、ちと魚を見せてくれ。そっちでは何が食べられるのだ?』


「社長少しお待ちを」


「「おりょうりのさつえいならこれなの」です」


双子が差し出してきたのはリングライトが付いた大き目のカメラ。


マクロレンズ付きで接写専用となっているらしい。


「「おりょうりさつえいちゃんなの」です」


会場を映していたカメラをスイッチし、テーブルに並んだ料理を映すと地球側が急に騒々しくなる。


『本マグロにしか見えん。味の方はどうなんだ!』


「味は近海マグロですかね。脂が乗ってぷりぷりしてます。寿司ネタにしても良さそうな感じです」


『そっちのほうがうまそうに見えるのは何故だ!』


地球側のテーブルには船盛がいくつか並んでおり、綺麗なおさしみが盛り付けられている。


こちらの魚と遜色ないと思うのですが。


「カメラのせいじゃないですかね?シースとレーネが食べ物専用に作ったカメラを使ってますので」


食レポ用に何台かデュプリケイトしておくことにしますか。


しかしこのカメラいつ作ったんだろう。ついさっきですか?思い付きで?


動画配信サイトで宴会の料理だけを流すチャンネルを見つけたとかで…そんなニッチなところを良く見つけたよなぁ。


僕が知らないだけでもしかしたら多方面で需要があるのかもしれないですけれど。


ちなみにカメラはドローンのように浮遊し、撮れ高の高そうな所へ勝手に飛んで行って自動撮影も可能だとか。


そんなところまでAIを使っているとは…。


「おにいちゃん。早く食べないとぬるくなっちゃうよ!」


刺身の下にはソルベが出した溶けない氷が敷き詰められているが、早く食べたほうがよいだろう。


妹さまが僕の為に盛り合わせを用意してくれたので早速味わうことに。


本日も祝い真鯛の刺身がたくさん並んでいますけれどどこから集めてきたんでしょうか。


貴重過ぎて祝いの席にしか並べられない高級魚だと聞いたような記憶があるのですが。


---


「えいと、のんでいるか?」


早速出来上がった人に絡まれる僕。


「僕は食べる専門なので…」


精霊女王が20歳モードでうざがらみしてくる。ご立派をそんなに押し付けてくると姫さまから「なりませぬ!」が飛んできますので…。


ひな鳥のように口を開けている精霊女王に祝い真鯛の刺身をひときれ食べさせると「うまっ!」とつぶやいてジョッキ片手に離れていった。


『益田よ、何か面白い事をやらんのか?』


「少しお待ちください。今準備していますので」


佐々木社長から宴会芸の催促が飛んできたので適当な芸を披露してお茶を濁すことに。


主役はあくまでも姫さま達ですので。

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