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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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オパール王妃からデュエットのリクエストをされる勇者

「それでは明日というか、今日ですね。よろしくお願いします」


既に地球では日付が変わっており、夜中の1時過ぎとなっている。


本日もななや旅館の露天風呂を満喫し、集会場に移動してほてった体を冷たいコーヒー牛乳で冷やしつつ明日の宴会の詳細を詰めていたところだ。


まぁ、僕らがリモートで乗っかるだけなので特にこれと言って何かするわけでも。


「宴会芸は強要しないが何かネタがあれば披露しても良いぞ」


なんという無茶ぶりを。


クロツキテクノロジーはその辺の線引きはしっかりできているという話だが、あくまで社内の話である。


僕は出向という…どんだけ離れた場所に出向しているのかという話もあるのですが、僕には社内規定など無いに等しいので。


「まぁ…ちょっと考えておきます。場所をお借りしての参加ですのであまり派手な事は出来ないと思いますが」


おそらく干物精霊達も参加すると思われるので彼女達にまた何か面白いネタを振ってみるのも良いかもしれない。


他力本願万歳!


いつぞやの干物精霊による結婚式の寸劇はとても好評だったようで、その部分だけの切り抜き動画の再生回数がけっこうな数字になっている。


端末を渡している人は百人にも満たないのに数千回再生されているんですよね。


今からネタを仕込むのも大変なので流行の曲をカラオケで歌ってもらうとか…。


干物精霊達にも地球のエンタメは非常に人気でお屋敷にあるカラオケルームがたまに使われたりしますので。


少し前までラブレターの解析のために資料が雑然と広げられていたカラオケスペースですが、データ解析用にサーバーを用意し、紙の資料は片っ端からスキャンしてデータベースに食わせたので目で確認する工程が不要となった。


あのラブレター。なんとなくだが大枠は読み取れそうな雰囲気となっているが、使われている古代文字が今まで解読されているどの文字とも互換性が無く、本当に手探りな状態だ。


繰り返し使われている図形にしか見えない文字をキーに、意味の通りそうな文章を無限に生成してAIが査定し、少しでも文脈が理解出来ればそれをとっかかりとして他の部分を読み解くという方法が取られている。


地球で行われている文章の解読手法を真似てみようと思ったのだがやはりパターンマッチングが主流のようで今やっている事とあまり差が無かったり。


有名なロゼッタストーンのような対となる別の言語で書かれた文章が存在すればもっと早く解読できそうだが、ラブレターは今のところ単一言語で書かれていると思われる。


他の遺跡で見つかった書籍は複数の言語を同じ紙に印刷してあり、1冊で数言語分のデータが詰まっていたりして、こちらも解読に手間取っており。


ことばのちからを使うと複数の言語が絡み合って表示されるので逆に読み取れないという罠が。


こちらもAIに丸投げして24時間体制でもって解読を進めているが、今のところは目立った成果は出ていない。


すこしアプローチの方法を変えようかなと思っていますが…。


カラオケの話から脱線した。


「勇者さま!かーらおけでしたらお任せください!」


心の声が漏れていたのだろうか。姫さまからカラオケを歌いたいという話が出た。


「今から練習してもよろしいでしょうか?」


ななや旅館にもカラオケの機械が存在する。というかインストールした。


VR内で楽しめるよう独自のライセンスが付与されており、著作権料などもきちんと徴収されるしくみのようで。


まさか地球とは異なる環境下で運用されているとはリース会社も思っていないだろう。


機材が使われた履歴はクロツキテクノロジーのサーバー内使用として処理され、境界の地の情報が漏れる心配は無いというので。


そんなわけで懐かしの歌謡曲から最新JPOP、アニソンまで幅広く楽しむことが可能だ。


「それではロイヤルシスターズが歌います!ラージソードガール!お聞きください!」


姫さまたちロイヤルグループで結成されたアイドルユニットとでも言おうか。


DSOVR内でダンスを披露したところ、それを見たDSOの運営会社からオファーが来て、DSOVRベータバージョンの発表イベントに姫さま達の映像が使われるという話で。


あれ?ミラーボールなんてあったんだ。


ステージに煌びやかなライトが落とされ、デュエット曲を姫さま、フィリー、アルマ、サフラン、鈴の5人が歌う。


バックダンサーは干物精霊達が務め、光の粒子が舞い踊るという幻想的なものとなった。


突然始まったライブに派遣メイドさんたちもびっくりである。


この映像はアーカイブされ、明日の朝には王族チャンネル全体で共有されるだろう。


「エイトさま、私にも出来ますでしょうか?」


本日は珍しくオパール王妃も参加されている。カラオケに興味があるというので何か一曲歌っていただければと。


「エイトさま、隣でご指導を…」


なんか無難なデュエット曲ってあったかな?


すまほーちゃんでAIを使ってよさげな楽曲を探すのだが、なんか不穏な歌詞の曲しかヒットしない。


人妻と歌うのはどうかという曲ばかりリストアップされるのは何故だろう。


一旦そこから離れてとAIに依頼してなんとなくまともそうな曲が並んだ。


「サブロー、わしにも歌わせてほしい。もふもふさまと一緒に」


セクハラ前提のデュエットは今の時代ご法度ですからね。


デュエハラとでもいうのだろうか。上司に無理やり肩を組まされてという社員の話をどこかで聞いたような。


そういえば社員旅行に行った際にひなちゃんと歌ったような記憶もあるのですが。


もちろんハラスメントなどはしておりませんが。

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