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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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2622/2628

梅干しの種にこだわる姫さまと勇者

露天風呂の金ビキニ大会は幕を閉じ、第二回があるのかは謎ですが集会場へと戻って軽食を取ることにした。


さすがに毎晩宴会料理では薫先生が言うように新鮮味が薄れるという感じで。


薫先生は年1回の特上うなぎを大変楽しみにしていらっしゃるという、それも校長の自腹らしくいったいどういった席を設けているのか聞きそびれていましたが。


「だんなさま、おみずを」


どりあーどさんがミネラルウォーターを持ってきてくれた。


というかまだ金色なんですね。金バニースーツってそういえばあったよなぁと思い出し。


お風呂上りに水分補給、塩分は塩昆布や梅干しで補うことに。


ここにも昆布や梅干しの自販機が生えており、大粒の梅干しが個別包装されたお徳用パックが人気となっている。


ちなみにライスリッチフィールドでも梅干しに似た食べ物が存在し、おにぎりやの3人がおにぎりの具として使っている。


何の実なのかは不明だが、梅干しと言われればそうかなという感じの食感で。


境界の地の梅干しは地球に存在する自販機をリスペクトしたものらしいが、僕自身は梅干しの自販機など見たことが無いので…。


おそらく境界の地のシステムがネット検索をしてこうであろうという姿で実体化させたと思うのですが。


思いついた物は大体自販機で買えるので大変助かっていますけれど。


「益田、何かあればすぐに連絡をよこせ。夜中でも構わない」


何か。というのは例の宇宙船の事だ。それもライスリッチフィールドの宇宙船、そしてサブロニアの宇宙船。


それにしても僕は一体どれだけの地球外知的生命体の痕跡を見つければ気が住むのだろうか。


直接、間接を問わなければ6か所か7か所くらい。もしかしたら気が付かないだけでもっとあるのかもしれないけれど。


現在進行形ではお魚婦人の所属する星間連合ユニオンやファンタジー世界、サブロニアがありますし。


ファンタジー世界はユニオン傘下という可能性があるが、そのユニオンからはどうも見えていない場所にあるらしく。


サブロニアに至っては同じ宇宙に存在するかもしれない程度にしか分かっていないが。


所在地を確認するための探査もまだなのですが、想定外の事ばかりおこるのでなかなか時間を割けないのですよね。


今日も金色の魔獣に丸一日振り回されてしまいましたし。


結局のところ、肝心の金色魔獣は影も形もなく。


その代わりというのかはわかりませんが、金ビキニの集団で目の保養はしましたけれど。


今夜はオパール王妃が不在で良かった。彼女の金ビキニなど直視できる勇気は無いですよ。


ユークレス王妃はなんというか。いてえ。


「サブロー。何か良からぬ気配を感じたが」


座っていた僕の後頭部にユークレス王妃から良い感じの蹴りがめり込んだ。


本当に敏感ですよね。もしかして心の声駄々洩れとか?


それならばもっと露骨に反応されると思うのですが。


「勇者さま、このうめぼしの種を持ち帰ったら何か生えてくるのでしょうか?」


姫さまが食べ終わった梅干しの種をしげしげと見つめている。


「おそらく芽を出すことは無いと思いますが…何年も塩漬けにして種がダメになっているかと」


もしかして姫さまは梅の木を育てて梅干しを作ろうとしているのだろうか?


「ひめゆぶでもうめぼしの種を育てる話がありましたので、もしかしたらと思ったのですが」


あちらの世界の姫様がうめぼしの種に魔力を籠め、本来芽を出さないはずの種が芽吹いたらしい。


「とりあえず持ち帰ってみますか?」


果たして種の持ち出しは出来るのだろうか?


制限付きで食べ物も持ちだせるようにはなっていますが。


あとは大き目のぬいぐるみも持ちだせるようになり、お屋敷にプライズのぬいぐるみがいくつも飾られている。


僕が持ち込んだクレーンゲームで取れる景品と似たようなものなので、境界の地から持ちだされたとは気付かれていないはず。


境界の地を知る人間はライスリッチフィールドでは僕達家族と派遣メイドさん、隠密メイドさんくらい。


あとは各国の王族と騎士が何人か。


仮想世界という概念を説明するのが難しく、はっきりとした夢を見られる世界として説明をしているがどこまで伝わっているのかは不明だ。


まぁ、今夜も大勢の派遣メイドさんが参加し、うめぼしを口にしては酸っぱい!と騒いでいたりしますけれど。


とりあえず今夜は特に急ぎの用事も無いのでこのまま境界の地から各自ログアウトすることに。


---


「おはようございます勇者さま。うめぼしの種を持ちだせました!」


僕に馬乗りとなって梅干しの種を見せてくる姫さま。


魔素で形作られた梅干しの種は果たして本物の種だろうかという疑問も生じるのですが。


どうしても確認したいというので朝食の後で派遣メイドさんに依頼をして小さな植木鉢と土を用意してもらい、そこに梅干しの種を植えることにした。


みなさんチャレンジされるんですね。


お屋敷の庭の日当たりの良い場所に40個近い植木鉢が並び、皆思い思いに水を与えている。


どりあーどさんが魔蔦を延ばし、植木鉢に何かしてますけれど…。


忘れそうになるが彼女は元々もく魔獣、ドライアドと呼ばれる古木の精霊だったりしますけれど、今はどういうわけか人の姿を得てうちの子に。


大体僕のせいなんですが。


今日の迷宮探索は大事を取ってお休みとし、代わりにツクヨミ神社へ奉仕作業に出ることとした。


僕は王城郊外にある宇宙船の調査に行くつもりです。

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