2足歩行する着ぐるみっぽい何かを発見する勇者
今日確認できたのは宇宙船内部に広がる大平原のごく一部。
索敵の為にドローンを飛ばしているが、いまだ大平原の全容はつかめていない。
入り口付近に点在している謎のサイボーグと畜舎はその他の場所では見つかっておらず、平原と時折湖のような水源が点在するだけとなっている。
ちなみに今の時間帯、夜間になっても空に登った偽の太陽はそのままでどうも昼夜の区別が無さそうだというところまでは分かった。
もしかすると1日が24時間では無くもっと長いスパンなのかもしれないが、そこは今後の調査次第ということに。
ドローンのエネルギー源であるエーテルについては問題ない濃度で存在しており、親機は無制限に飛行可能、子機は数時間おきに充電の為戻る必要があるが30機程度を1グループにして運用、随時入れ替えながら24時間運用を行っている。
現時点での地表探索結果が表示され、草原が存在する場所は小型の惑星ではなかろうかという中間報告が出た。
微妙にカーブを描く地表をトレースし、おおよそのサイズを割り出すと地球の1/4ほどの球体に近い物体らしいという推測結果も出た。
ちなみにライスリッチフィールドの存在する惑星の大きさは地球の1.2倍程度と予想され、驚くべきは自転速度がほぼ24時間、ズレはほぼ無い。
サイズに関してはライスリッチフィールドの反対側に位置するヤーフナ村との通信ラグからおおよその値が割り出された。
この世界についてもまだ調べるべき部分はいくつもあるのだが、まずは目の前にぶら下がった大平原の調査を優先することに。
ドローンはこのまま飛行を続ければおそらく明日の午後には惑星らしき物体を一周すると思われ、大まかな地表の様子が分かると思われる。
地形を総当たりするにはさらに多くの時間がかかるが、まずは球体か否かの結論を出すのが先だろう。
もしかすると惑星が半分だけで残りは何もない空間が広がっているかもしれませんし。
大昔に考えられていた世界の端が現実に存在しているというのもロマンがあって良いかもしれない。
そもそもこの宇宙船の中に大空間を作り出した人が何の情報も残していないので全ては予想に過ぎないのですが。
「もふもふさまじゃ…」
ユークレスさんが反応したので何事かと思えばたしかにもふもふしている。
それも二足歩行をするもふもふさまだ。
見た目は羊そのもの。というより着ぐるみにも見えるけれど。
あれ?あんな個体いたっけ?
「星美、今の映像はいつ撮影を?」
「今から1クロックとすこし前となります。地球時間ですと2時間半前ですね!」
このクロックも割と曲者で地球時間で2時間から3時間の間で変動をするのだ。
大海原を渡る民が基準とした時間単位らしいのだが、宇宙船の移動速度によって時間の伸び縮みがあるらしく同一船内におけるクロックは保証されるが他の船とのコンパチは無いとの事で。
星海を行き来する船は独自の時間管理をしていたようだ。
そもそもが他の船と出会う確率はほぼゼロに等しく、時間を合わせる必要もなかったと。
話がそれたが、二足歩行をするような謎の物体を放置するわけにはいかず、明日の朝一番で確認する事となった。
ちなみに二足歩行する物体は畜舎に入ってそのまま出てこない様子なので今から行くのもどうかと思いましたので。
後は星美から新たに見つかったセクションについていくつか報告を受けた。
船内の洗濯物を一手に引き受けるクリーニングブロックが見つかったとか。
一度にこなせる洗濯の量が分かれば宇宙船に乗っていた人数の割り出しに役立ちそうな気がする。
本当に何もわかっていないので貴重な情報源となるだろう。
これも明日軽く下見をする予定だ。
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「とまぁ、調べれば調べるほど謎が深まるばかりで」
「小僧、こそばゆいから早く出るのだ」
お風呂の後、やってきたのはいつもの境界の地。
今夜の十六夜さんのおぱんてぃうすさまはかわいらしいポップなひつじがいくつもプリントされたキャラショーツでした。
これも存在Nによる準備なのかなと思うのですが。
おぱんてぃうすさまのひつじの数を数えていたら十六夜さんから早く出るようにと。
30匹くらいまでは数えられたのですが、仕方ないのでスカートの外へ出ることに。
「益田よ、何度も言うがアリスの下穿きも見てやってくれ。毎晩どれを履くかなやんでおるようだぞ」
「お、おばさま!」
本当はおばあさまなのだが、おばさまと呼ぶのはアリスちゃん。
十六夜さんの股下ログインは不可抗力なのでそのまま楽しませてもらっているが、アリスちゃんのおぱんてぃらさまを覗いたら事案にしか…。
現実世界であれば大変なことになるが、ここは何処に存在しているのかすら謎な境界の地。
一体どこの世界の法律が適用されるのか、いつも不思議に思っているのですが。
DSOVRに関してはゲームの規約が適用され、厳格に守られてはいますけれど。
例えば身体への接触は赤の他人ではパーソナルスペースとして設定された1m以内には入れず、フレンドであっても直接触れることは不可能。
対して境界の地はパーソナルスペースなど存在せず、設定も不可能となっている。
接触も可能だし、めくろうと思えばスカートもめくり放題だが、特にやる必要も無いので。
アリスちゃんが何かを決心したらしく、自分のスカートに手を掛けたところで「勇者さま!」と姫さまから声がかかった。




