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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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佐々木社長にドローンの閲覧権限を解放する勇者

お昼過ぎ、宇宙船の調査とゴイサギゴーレムの調査報告を聞いた僕達はお屋敷に戻ってちょっと遅い昼食を取ることに。


メニューは珍しく鳥が出ている。フライドチキンバーガーとでも言おうか。


僕が地球からもたらしたメニューをセントラルキッチン側でアレンジしたものとなる。


地球のレシピ本を何十冊かさいせいくんRXに転送し、いつでも見られるようにしてある。


けっこうな数のさいせいくんRXをお渡ししたような記憶もあるが。


地球にしかない調味料は試行錯誤の上で再現しているというのだから驚きである。


そういえばセントラルキッチンの責任者が僕と会いたいという話でしたが…。


ジューシーなチキンを味わいつつ、ランチミーティングの最中。


お屋敷の食堂にあるモニタには佐々木社長の姿が。


例の宇宙船にいる間、深緑の慈悲のカメラからブロードキャストしていた内容について詳しく尋ねたいということで、佐々木社長の他にも各国の代表の姿が映っている。


皆さん、公務は大丈夫なんでしょうか?


それどころではない?


異星人の文明に関する情報の方が重いに決まっていると佐々木社長から。


今のところ分かっているのは亜空間内に独立した星らしきものが存在する事。


その星はおそらく人工的に作られたもので、重力も0.9Gほど。


そういえばコンパスが効くかどうか見てなかったな。


別窓に現在調査に当たっているドローンのスクリーンを展開するとあの星に関する情報がリストアップされた。


大気組成は地球とほぼ同じ。理由は分からない。


コンパスは動くようだがそもそも星の南北も分かっていないのでこのデータは今のところ、この星に鉄に近いコアを持っているという予測をたてる程度にしか役立たない。


土壌や大気、動植物のサンプルもこれから取るところだが、動物に関しては純粋な生き物では無くバイオテクノロジーと機械工学が融合したサイボーグのようなものだと一次解析で判明。


寿命などもこれからの調査になるのだが、もしかすると宇宙船の資材を効率よく生産するための半自立型生産工場なのでは?という個人的予想をしている。


おそらくバイオプラントのような完全自動型では実現できないような事をあの場所で行っていると思われるが、どうしてあの設計思想が生まれたのかは設計者に尋ねなくては分からないだろう。


多分数千、いや数万年前にここへ訪れたであろう未知の高度文明に接触する機会があればですが。


残念なことに宇宙船のストレージは船を動かすための最小限の情報しか残っておらず、いつ、誰が、なんの目的の為にここに宇宙船を埋めたのかすら分かっていない。


一つ、わかっているのは星喰いと呼ばれる生体兵器から逃れるために何かしらの行動をしていたという点。


星美にも星喰いの情報だけは残されており、僕達がいろいろな偶然を積み重ねて退治したと報告したらしばらくフリーズしましたし。


『益田よ、ドローンの情報を直接参照出来ないか?』


「はい。でしたら取得用アプリを公開しますので」


ドローンの参照専用アプリをビルドし、佐々木社長へと送る。


公開するドローンは…この際この星で活動しているドローン全てを見られるようにしておくか。


『なんじゃこのリストは!』


長い…。ちょっとやそっとじゃスクロールが終わらない。


一体どれだけのドローンを放っているんだ。これ、親機のリストだよね。


子機を入れたらどれだけになることやら。


「すいません、全部共有掛けてしまって。宇宙船のドローンリストを絞り込んだものを今送りますので」


宇宙船のあの空間にいるドローンは親機が30あまり。子機は3000といったところか。


もちろんすべての映像を精査できるわけでは無いのでAIがフィルタを掛けて重要そうな情報のみをピックアップする。


ちなみにそれぞれの国には短期間の天気予報を行う簡単なアプリをお配りしており、向こう一週間の天気を6割程度の精度で表示できるようにしてある。


今まで天気といえばその土地に住む人間が長年積み重ねたカンを頼りに肌で感じ取っていたという話で。


特にタングラートでは嵐の前兆を捕えることが出来る人が何人もいて、彼らが天気予報士として機能していたという。


その為預言書の出す大きな嵐の予兆などは不要と考えられ、長い間預言書の間が閉じられていたと。


結果的に預言書を軽視していた為に必要な他の預言も見る機会が無く、未読が溜まりに溜まっていましたし。


預言書の重要性を説明してからは不寝番を置くようになったと言いますが。


例の枯れ木の病、渇きの病についても預言書の勇者が道を開くであろうという預言を出していたのをスルーしており…。


まぁ、僕が偶然にも大黒屋さんを助けたのがきっかけとなり、他の患者も救うことが出来たのですが。


もしも預言書がきちんと機能していれば僕はあんな莫大な魔力を放出することなく彼女を助けられた可能性もあるわけで。


起こってしまったものは仕方ない。15分以上フルバーストで魔力放出してましたけど。


未だ続く海の幸の豊漁は海中の魔素濃度が落ち着くまでは続くと思われる。


こちらもドローンを放って定点観測をしているが、魔素濃度は減る気配が無いんですよね。


海中の魔獣が活性化し、漁船を襲うのではと危惧していたのですがそのような兆候もなく。


ちなみに海にいるのはほぼ魔獣。


プランクトンですら魔獣の1つとなり魔素の濃度上昇は海の生態系全てに影響を及ぼしている。


僕はこの世界の環境を破壊するために呼ばれたのではないのですが…。


ちなみに双子にも依頼を掛けているが魔素を中和する方法は今のところ見つかっていない。


グランディオーラ周辺の海底そのものに魔力だまりが発生し、手を付けることも難しいと。


自然に減衰するのを待つのみである。

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