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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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気象観測衛星の打ち上げを考える勇者

グランディオーラの国営鉱山を後にした僕達はアトレーンへと飛ぶ。


街の被害は最小限に抑えられたと聞いているが、念の為の確認を行う事にした。


そして前回発見した遺構調査の日程確認。


現在、遺構内部には大量の水が溜まったままとなっており、水がはけてからの調査となるが、最初に人選などを行っておけばスムーズに進むのではという考えで。


遺構の調査には冒険者ギルドからも人を出すというような話を聞いているのでそちらとも調整を取らなければならない。


いつものようにアトレーン王城の車寄せへとアヒルちゃんワンボックスを降ろした僕は出迎えてくれたラダさんと共にフリードリッヒさんの執務室へと向かう。


たった今は街の復興の為の手続きに大忙しということで一応顔だけ出すことに。


「預言書の勇者様!」


書類を書く手を止めて椅子から立ち上がるフリードリッヒさん。


「被害状況の確認と遺構調査の予定を聞きに来ただけですのでどうかそのままで」


お仕事の邪魔をしてはいけない。


傍にいる文官たちも非常に忙しそうにしているので軽く話をするくらいに留めたほうが良さそうだろう。


大雨の被害は街中に集中しており、公共施設へのダメージが多かったせいか修繕の為の見積もりを精査し、プライオリティをつける作業の真っ最中のようで。


後は一般住居に出た被害に対しての見舞金をどう分配するかの打合せもあるとの事で、遺構の調査に関する話は日を改めることにした。


今のところは特に危険な魔獣の気配もない。警戒用のドローンは常に飛ばしており、何かあればアラートが上がるようにしてある。


「大したおもてなしも出来ず申し訳ない…」とフリードリッヒさんが謝るがこればかりは仕方ない。


遺構調査については街の復旧プランが決まった後に行う事とし、アトレーン城を出ることに。


「姫さま。これからライスリッチフィールドへ戻ります」


『ではお昼をご一緒いたしましょう』


気付けばもうお昼である。


午後は散歩の代わりに南の平原迷宮へ向かう予定ですが。


---


グランディオーラ、アトレーンの被害状況を聞きたいとオパール王妃が昼食に参加し、ランチミーティングとなった。


ライスリッチフィールドでは幸いというか、被害が出たのが南の平原迷宮だけで王城と城下には殆ど被害らしい被害は無かった。


どれだけ狭い範囲で雨が降っていたのか、上空に放っているドローンのログをまとめたのだが、大体5キロくらいの楕円形の雨雲がゆっくりと北上しライスリッチフィールド、アトレーン、グランディオーラへと大雨を振らせた後、魔導結界の外へと出ていった様子。


局所的な低気圧の塊、台風のようなものが生まれたとしか思えないのだが、発生のメカニズムまでは把握できていない。


どうも魔導結界の反対側で生まれた雨雲が急発達した兆候があるが、ドローンの観測範囲外の為、詳細は不明だ。


ちなみに魔導結界の外にも観測網を広げる予定ではあるが、ドローンなどの魔力を使った装置は結界の外にいる魔獣を刺激する恐れがあるので使わないことにしている。


やるのであれば衛星軌道上に観測衛星を打ち上げ、様子を見るくらいにしようと。


宇宙船で衛星を直接送り込む方法を取ろうと思っていますが。


後はドラゴンウォールの内部にあるマスドライバー基地を完全復活させて無人のシャトルを打ち上げるか。


あそこも調査が完全に終わったわけでは無く大量のシャトルの整備、そして重力加速リングの修理も進んでいないですし。


後はサブロニアでデータを入手したカブトムシ型宇宙船もありましたね。


空へ上がるための手段ばかり増えている気がしますが、もしかしてこの世界を救うのに宇宙へ出る必要があるのでしょうか?


ちなみにやろうと思えば70m級でも重力圏離脱可能ですが。サブロニアで実証済みですので。


肝心の災害復旧の件、人手が足りないようならライスリッチフィールドとサンダッティアから騎士団の派遣も考えているという話で。


その辺は王族チャンネルで擦り合わせを行うということに。


---


「とりあえず迷宮内の散策がメインです。魔獣はオートで殲滅しますので各自ワンドだけ構えていてください」


入坑手続きをして南の平原迷宮へと入った僕達。


普段管制業務をしてくれる非戦闘員ですが、たまには前線に立ってレベル上げをしていただこうかと。


ちなみにこの世界に明確なレベルの概念は無く、総合戦闘指数と呼ばれるものと冒険者ランクがその代わりとなる。


レベルが見えるのは僕だけ。ちなみに自分自身のレベルは確認できない。


総合戦闘指数は以前にも話したと思うが何も鍛えていない成人男性の素手による打撃を1とした指数で武器や防具を装備し魔獣との戦闘を繰り返すことでこの指数が上昇していく。


冒険者ランク査定の目安となり、トップレベルの冒険者は5000以上の指数を叩きだす。


マッスルキングさんは測定不能らしいですが。ギルドの魔導具の測定範囲を超えているということで。


僕は生身だと500から2000くらいと非常にばらつきがあり、原因は分かっていない。


深緑の慈悲を着れば測定不能となるのですが。


ちなみにうちの子達もアヒルちゃんを纏っていれば測定不能領域に達し、並の魔獣では怪我をすることすらない。


完全に接待プレイとなっているが、うちの子達の安全は第一ですし。


ハイキングコースというにはちょっと無理のあるじめじめとした迷路の中を進む僕達。


今日は大黒屋さんのグループに入っている。


発令所には積極的な戦闘を避けるようにはお願いしているが、それでもエンカウントは避けられない。


『ガンマチーム、100歩先に魔獣反応が3つ。あ、待ってください。同一座標に微弱な魔獣反応。オートカウンター発動します!』


大黒屋さんの手にした女児ワンドが光ると、足元にラメ色のビームが撃ちだされた!

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