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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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通信妨害対策として有線ドローンを投入する勇者

大人の方はプライバシーの問題もあり基本すまほーちゃんのGPS情報を無効にしている。


今回は緊急事態ゆえにリモートでマッスルキングさんの位置情報をオンにしたが「位置情報を特定できません」というメッセージが返ってきた。


端末自体は生きているようだがこちらからの呼びかけには応答がない。


ご本人が気絶しているか、あるいは端末が手元に無いか…。


ちなみに投入したドローンからは映像が送信されていたが数分でデータロスト。


壁の亀裂の向こうはもしかしたら電波というか魔力が届かないエリアなのか?


マッスルキングさんの端末についているカメラをリモートでオンラインにしたのだが、信号は届くが無音で真っ暗な画面しか映らない。


このまま僕が入ると二重遭難の危険があるが、かといってこのまま戻ってくるのを待っているわけにもいかない。


「こんなときに何かしらインベントリに生えてきそうなんだけど…」


存在Nが気を利かせて何か入れてくれるといいな…と念じながらインベントリを探ると有線コントロールのドローン一式が生えていた。


有効範囲は約50キロメートルらしい。単位が変換されているので端数がでているけれど。


反重力で飛ぶ有線ドローンを壁の亀裂から部屋の奥へと送り込み、操縦系を深緑の慈悲へ接続。


バイザーでモニタリングしながらマッスルキングさんの痕跡を追うことにした。


未踏区域らしく、一人分の足跡が残っているのが見えるのが幸いといいますか。


---


有線ドローンを飛ばすこと10分あまり。


映像にややノイズが走るようになった。もしやと思いドローンのセンサーを使って内部の魔素濃度を確認すると通常の迷宮の20倍から30倍とかなり多めの値になっている。


いつぞやの魔獣暴露に繋がるほどの濃度ではないが、気を付けるに越したことはない。


ちなみに魔獣には一度も遭遇していない。ドローンには自衛手段が無く、本体にダメージが入るか線を切られたらそこで終了。


途中、争ったような形跡もなく一定の歩幅で足跡が続いている。


マッスルキングさんに何があったのだろう。


遭難した場合、うかつに動き回るのはマイナスでしか無いのだが…。


右へ左へと曲がり角を何度もターンし、ドローンの飛行限界に近づいたころ豪華な装飾が施された金色に光る大きな扉にぶち当たった。


高さは3mほどだろうか。


---


ドローンを滞空させ、みすかすえっくすを使った透視を行ったが扉に阻まれて内部の様子が見えない。


「オパール王妃さま。ドローンでの探索はこれ以上出来そうにないので僕が直接確かめに行きます。ドローン用の線を引っ張っていくので通信が途切れる心配は無いと思いますが」


ドローンのセットには追加のケーブルが付属しており、アダプタを使えば深緑の慈悲にも接続可能。


僕の見ている映像を有線経由で監視してもらいながら内部へ潜る計画だ。


早速ヘルメットカメラに線を接続し、亀裂内部へと突入。


どりあーどさんとござる侍にはこの場に残した中継装置を守ってもらうことにした。


目に見えない亀裂から内部に入るとあきらかに空気が違うのが分かる。


プレッシャーというのだろうか。殺意とは異なる重圧感が深緑の慈悲ごしに伝わってくるのだ。


僕からしてみれば微々たる変化にしか感じないが、ござる侍が一緒に来ていたらちょっと大変なことになっていたかもしれない。


ちなみにどりあーどさんなら余裕で耐えられると思われる。魔力の塊みたいな人ですし。


うちのメンバーだと精霊女王も大丈夫かなといった感じでちょっと人を選びそうな場所には違いない。


ドローンの残したワイヤーを目印に迷宮内を移動。


走っていると時間がかかるのでアヒルちゃんATVを久々に召喚し、迷宮内を爆走する。


直線部分が割と長いのでかなりの時短になったと思う。


---


20分ほどかけてドローンが到達した最深部へとやってきた僕。


外との通信は正常で、お屋敷にいるみなさんと話をしながらここまでやってきた。


ちなみに迷宮は縦横3メートルほどで天井全体が淡く黄色に光っているので中の様子を確認するのは問題ない。


ただ、この迷宮がどこに存在するのかが不明だ。


試しに無線で外部と接続しようと別の回線を開いたが、通信が全く安定せず即切断されてしまう。


線が切れたらそこで終了なので気を付けないと。


ちなみに線の残りは数キロメートルほどでこれ以上先があるようなら一度立ち止まってアダプタをつなぎ直す必要がある。


なんとなくこの扉の先もありそうな気がしたので思い切ってここでエクステンドを行う事に。


一応3セット、150キロくらいまではエクステンドできるようだがそれ以上になったら通信無しで進むことに。


さすがにそこまで広くは無いだろうとは思うのですが。


一瞬通信が切れることをみなさんに伝えた後、アダプタを外して延長ケーブルをつなぎ直す。


問題はこの扉にケーブルが挟まれても問題ないかというところだが、手持ちのモノで扉がしまらないよう細工をしていくべきか。


インベントリに眠っているネタ武器を探していると巨大なグラビティハマーが出てきたのでこれを扉に挟むことにした。


見るからに頑丈そうですし。


さて、問題はどうやったら扉が開くかですが。

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