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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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パーフェクトみっちゃんさんへの遠い道のりと勇者

「勇者さま!一体何があったのですか?マイアさん、なりませぬ!勇者さまにくっつきすぎです!」


気付けばうちの子全員が王妃様の執務室へなだれ込む事態に。


姫さまのお小言を聞いたマイアさんはしがみついたまま。


がにまたで迫ってくる姫さま。一国の姫さまがなんとはしたない。


王城に寄ってからお屋敷に帰ると言ったままなかなか戻ってこない僕を心配した姫さまが様子を見に来た次第で。


「サブローよ!わしを呼ばぬとはどういうことだ!」


ユークレス王妃が激おこである。ただしお酒の件ではない。


オパール王妃直属の隠密メイドさんの中にいつもの御開帳さまがいらっしゃるのだ。


立派なきつねみみとおしっぽさまをお持ちの方なのでユークレス王妃がもふらせろと。


いや、そういう集まりではないのですが。


お酒が飲める方は試飲会になだれ込んだ。


ユークレス王妃、ジョッキ一杯の生ビールを飲んで正気を保っていられるのだろうか?


缶ビールも1本飲めば顔が真っ赤になるというのに。


夕食前に宴会になってしまいましたが、大丈夫でしょうか。


姫さま達は自販機でソフトドリンクを買い求め、執務室の中に散らばり、自販機で買ったおかしを摘まみつつ話を始めた。


夕べの大雨のその後が気になっているようで、星美にまとめさせたレポートをダウンロードして見ているらしい。


アトレーンではいくつかの商店、飲食店で数日休業レベルの被害が出たほかは人的被害はなし。


早期に排水手段が見つかったのが功を奏したようでよかった。


グランディオーラは王城や周辺都市部への影響はほぼなく、国営鉱山の坑道が多数水没したとの事だが作業員は水没前に避難したことでけが人なども出ていない。


こちらは復旧に長いところで10日ほどかかるようだが、僕が何か手伝えるわけでは無いので様子見となっている。


格納庫式の避難所は設置したままとし、坑道復旧用の拠点として使ってもらうよう連絡を取ってある。


鉱山から街につながる峠道は清掃に2,3日程度かかるようで、溜まった土砂さえ取り除けば馬車の通行が可能になると。


夕べ避難してきた人たちはそのまま坑道の復旧作業に入るようだ。


街からの応援を待っていては復旧に遅れが出るという話なので。


お弁当をもう少し置いて来ればよかったかな。みなさん水が引いたら下山するものだと思い込んでいましたので。


その辺は明日の様子次第で動こうかと。


峠道の途中までを馬車で移動し、そこから人力で荷物を運ぶという案も出ているとの事。


これは冒険者への緊急依頼となり、僕が入ると仕事を横取りすることになるので不測の事態が起こらない限りは静観することにした。


---


「御夕飯は軽めにするにゃ…」


調子に乗ってジョッキを傾けていた虎娘がよっぱらってしまったのでおぶってお屋敷へ戻ることに。


背中になにかやわいものが当たっていますが特に感想などは無い。


同じくらい飲んでいたオパール王妃さまはけろっとしていたのにこの差は一体。


ユークレスさんはジョッキ1杯で出来上がってしまったのでソネッタさんが運んでいる。


「エイトよ、あれを屋敷に置かぬのはどうしてだ」


「お子様の教育によろしくないと思いまして、よっぱらいを量産するようなものを置くのは」


遅れた分を取り戻す勢いで飲んでいたマイアさんはけろっとしている。


というかおさけくさい…。背負った人もそうだけどマイアさんも相当にアルコールのにおいが。


お屋敷にアルコール自販機は置かないことにしている。ただでさえのんべいが多いのにお屋敷で管を巻かれては大変ですし。


ちなみに食前酒としてセントラルキッチンから運ばれてくる薄いワインのようなものは許可している。


冒険者ギルドでも飲めるもので水の代わりになるくらいの薄さだが、僕が飲めばたぶん倒れる。


そのくらいアルコールの耐性が無いのだ。他の異常耐性は持ち合わせているのに。


「エイトくん、おねえさんも生ビール飲みたかったのに」


みっちゃんさんが不満そうに僕の服を引っ張る。


「みっちゃんさん、一応未成年扱いなのでだめですよ」


「おねえさんの今の見た目はアレだけど本当は大人なのよ!たまにはビールくらいいいじゃない!」


今日は何故か絡んでくるみっちゃんさん。飲んでもいないのに絡み酒とはいかに。


ちなみにこちらの世界では16を過ぎれば飲んでも良いことになっているが、そもそもがアルコール度数2パーセントくらいの薄いお酒が主流ですので。


今のみっちゃんさんは推定年齢14くらいと見積もっているのでアルコールは解禁していない。


早くアーケードマシンを集め、パーフェクトみっちゃんさんに進化させて記憶を取り戻してもらわないとならないのですが。


必要なピースはあと5つ。3番目に見つかったSTGをやりこむことで実績解除の報酬として他のアーケードマシンの地図が得られるというのだがこれも殆ど進んでいない。


このゲームをやるのも派遣メイドさんの仕事となっており、お屋敷のゲーセンでメイドさん数人が筐体を囲んでプレイする様子はなんと言えばよいのか。


彼女達はゲーム機で遊ぶ仕事を実家へどう報告しているのかちょっと聞きたいなぁ。と。


週に1度、自分の仕事ぶりを伝える為、実家へ手紙を出すことが義務付けられているようでして。


「シロさん、着きましたよ」


「サブロー、このまま連れていくにゃ…」


しかしまぁ、脱力した人を運ぶのって本当に難しいですよね。

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