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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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メイド寮への自販機設置と勇者

「どうして飲めないにゃ…」


シロさんは30種類くらいある地酒の試飲をおちょこ5杯くらいでギブアップした。


「アルコールはそのまま血中に吸収されますけど、ノンアルは水ですからねぇ…」


ビールはたらふく飲めるのにソフトドリンクはそれほど飲めない理由はそのあたりが原因だと何かで見た気がする。


素人の付け焼刃な知識ですので詳しくはWebで。


あまり長居しても城主さんご夫妻にご迷惑をおかけすることになるので適当なところでタングラート城から辞去することに。


ちなみにどりあーどさんは自販機のおいしい水を何本か一気飲みしていた。ラベルを見ると聞いたこともない山から取水しているようで。


イオン山脈って日本にあるイオンじゃないですよね?謎ですが。


アトレーンとグランディオーラは昨晩の大雨処理で忙しそうなのでお伺いは日を改めることにした。


妖精国、精霊国、魔人国についてはアポすら取ってなかったので日程調整の後で。


特に妖精国と魔人国は表敬訪問を先延ばししすぎて調整もへったくれもない状態。


大体こちら都合といいますか、行くタイミングで何かしらの事件が勃発するので大変申し訳なく。


今日はライスリッチフィールドのメイド寮とオパール王妃の執務室へ自販機を届けて終了することに。


南の平原迷宮に行っている時間は無さそうなのでこちらも明日に順延を。


---


そんなわけでライスリッチフィールド王城のメイド寮へとやってきた僕達。


本来であれば男子禁制のメイド寮だが、僕は特別に許可をもらって中に入れる。


あと男子禁制と言えば新バラドク、バラの騎士独身寮も。


以前、相談に乗ってほしいと言われてお部屋にお伺いした際はクローゼットの上段から下着の雨が降ってきて大変なことになりましたが。


どうしてあんな場所に下着を詰め込んでいたのか…女性の生活事情など何も知らないので。


ちなみにメイド寮では個室に入る必要もなく、あのような事件に巻き込まれる心配はない。


星海の学び舎と名付けられた特別室にコンビニ自販機とソフトドリンクの自販機を設置し、動作確認を。


お昼は十分に食べたはずなのに小腹が空いたので、サンドイッチを購入。


やきそばとハムカツが挟まったジャンキーなサンドイッチを食べていると部屋の様子を覗きに来た派遣メイドさんと目が合った。


「こちらの自販機は自由に使っていただいて構いません。ちなみに無料ですので」


需要があればレンチン機能付き冷凍食品の自販機も置こうかな。その辺はオパール王妃さまに確認を取ってからですが。


僕が借りているお屋敷でしか手に入らない食べ物がメイド寮に設置されたと聞きつけたみなさんが徐々に集まりつつある。


お屋敷に派遣されるメイドさんは面接による選考が課せられており、メイド寮にいるメイドさん全員がお屋敷に来られるわけではない。


今まで他のメイドさんのお土産でしか手にすることの出来なかった食べ物に興味津々と言った感じで。


この自販機の情報は実家に話してもよい事になっている。元々お屋敷の自販機も情報公開してましたし。


サンドイッチやおにぎり、菓子パンなど足の速いものは持ち帰れないが、日持ちのするスナック類は節度さえ守っていただければ持ち帰っていただいてもOKとした。


ちなみに転売などを考えるような人はそもそもこのメイド寮には入れないというのでそこは安心材料か。


あとはほどほどに…という感じで。


一応寮の消灯時間後は買えないようタイマーをセットさせていただくことに。


駄菓子の食べ過ぎで健康を損ねるようなことがあっては大変ですので。


この世界、嗜好品が殆ど無いんですよね。


お菓子と言えば小麦粉に少量の砂糖を練り込んで焼いた棒状の謎物体くらい。


イモの素揚げなどは一応あるけれど酒の肴か副食くらいにしかカウントされないので。


派遣メイドさん達に自販機の使い方を改めて説明し、メイド寮を後にした。


---


「オパール王妃さま、自販機をお持ちしました」


王妃の執務室の一角はどこぞのゲーセンかといった感じに様変わりしている。


ソフトドリンク、アルコールの自販機にスロットマシン、全自動麻雀卓等々。


その隣にトルネードビアサーバーと利き酒自販機が設置され、カオス度がアップ。


ちなみにマッスルキングさんは所用で王宮を出ているらしく不在でした。


南の平原迷宮に視察と称して魔獣狩りに行ったらしいと。


「シロが説明するにゃ!」


説明という体で飲むつもりですかね。その辺はオパール王妃さまと交渉していただきたく。


シロさんはお酒飲みたさにとある国の内情を売り払ったとか。内容までは聞いてませんけれど。


国の暗部が動いて裏どりの最中らしいですが。隠密メイドさんが何人か不在なのですがその件ですかね…。


「サブロー、もうがまんできないにゃ。アルコール入りで説明するにゃ!」


まぁ、散々お預けくらってましたし、今日くらいは…というのが甘やかしになるんでしょうけれど。


元恋人の頼みは断り切れませんね。ちなみに今は家族ですが。


オパール王妃も本日の執務は強制終了し、二人でトルネードビアサーバーに良く冷えたジョッキをセット。


僕はとりあえずつまめそうなものを自販機から見繕うことにした。


しょっぱい豆菓子で様子を見ますか…。


---


隠密メイドさんの手によってサイドテーブルに広げられたおつまみ各種をかじりながら2杯目に突入したお二人。


大ジョッキの中身があっというまに消えましたからね。二人ともちょっとペース早くないですか?


「これが本当の生ビールにゃ!缶のビールには戻れないにゃ!」


毎晩通いになるんですかね。その辺もご相談のうえで決めていただきたく。


昔は生ビールの2リッター缶のようなものがあったような。


子供の頃、父親が仕事帰りに買ってきて母親と飲んでいたような記憶が。


父母がお酒を飲む様子を遊びに来ていたマイアさんが食い入るようにして見ていたような。あの頃から酒豪の気配があったのか。


これ、マイアさん達を呼ばないと後から絶対文句が出る奴じゃないですか!


急ぎのんべいを召喚と思ったら背中になにか押し付けられるような感触が。


「エイトよ、わらわを差し置いて何を楽しんでおる」


20歳モードのマイアさんが出現し、僕を背後から羽交い絞めに!

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