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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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ドワルの証言を解析する勇者

迷宮内宮殿を後にした僕たちはアヒルちゃんスクールジェットに乗ってそのままお屋敷へと戻ることに。


帰路の途中、すまほーちゃんに着信が。


「はい!」


運転中なのでハンズフリーで通話を受けると意外な方から電話が。


『預言書の勇者様、ラダです。商業ギルド長がついに口を開きました』


アトレーンの商業ギルド長なんて名前だっけな…。


「ドワルにゃ」


そうそう。いかにも悪そうな感じの…シロさんナイスアシスト。


「非常に強情な方だとお聞きしましたが」


『先程急に人が変わったかのように。いるはずのないゴーストの声が聞こえると』


ああ、あっちでも定住精霊が何かやからしたのか。


ゴーストさわぎは大体定住精霊くらいの中途半端に覚醒した精霊が起こしていると思われる。


これは僕の仮説だ。


まだ事の善悪がつかず、人の声を真似て遊んでいる段階というべきか。


定住精霊も年を重ねると人の世界の成り立ちを知り、無駄に干渉するのをやめるようですが。


僕が知る定住精霊は僕の魔力目当てに役立ちそうな話をいろいろと持ってきてくれるので助かっていますけれど。


「ドワルの聴取に立ち会おうと思いますが姫さま達はどうします?お屋敷に一度戻りますか?」


「でしたら私共は聴取を見学させていただきます」


ということでアヒルちゃんスクールジェットは行先をアトレーンに向けることに。


今の時間からあちらにお邪魔すると夕食に間に合わないと思われるため、同時進行でキャンセルの通達も。


たぶん時間的に仕込み前と思われるので問題ないとは思いますが。


---


30分ほどでアトレーン上空へと到達し、いつものように城内にある車寄せへとバスを降ろす。


車寄せで出迎えのメイドさん達が驚いていらっしゃるようですが。


そういえばスクールバス形態でお邪魔するのは初めてでしたね。


アヒルちゃんジェットも大概だと思うのですが、この形で空を飛ぶのもどうかと。


「きゃあああああ!!!」


ジェットエンジンの排気が地面を荒れ狂い、車寄せに出ていたメイドさんたちのスカートをまくりあげる。


これ、サンダッティアでは恒例行事のひとつになっているんですよね。


アトレーンでは初ですけれど。


淑女の下穿き事情はいろいろかもしれませんが、こちらのメイドさんは比較的おとなしめのものを着用なされている。


サンダッティアのメイドさんたちはそれはもう眼福といわんばかりに花畑状態となるのですが。


話がそれた。


そんな突風がふきすさぶ中、どういう原理かは不明だがラダさんだけが落ち着いて立っていらっしゃる。


さすが年の…。ちょっと言葉が続かない。強制的に思考が遮断された。何だったのだ今のは。


とりあえずジェットエンジンを停止し、風が落ち着いたところで皆さんを車外に送り出す。


---


「では姫さまたちは城内でお待ちを」


僕にはいつものようにシロさん、どりあーどさんが護衛として付き、姫さま達は城内にある大会議室の一つへと通されることに。


直ちに40人近くを収容できる場所がそのくらいしかないのだ。


一応来賓用のスペースもあるらしいがそれなりに準備が必要との事で、ラダさんが申し訳ないと謝っている。


事情聴取の様子は深緑の慈悲のカメラを通じてライブ配信され、姫さま達はもちろん、王族チャンネルにも同じ内容が流れる。


アトレーン商業ギルドのトップが絡んだ事件ゆえ、関心を持つ人も多い。というか全員か。


ちなみに僕自身がドワルに会いに行くと多分口をつぐんでしまうと思うので隣室から様子を伺うことにする。


深緑の慈悲を見た時の怯えっぷりは一体何だったかと。


城の地下にある特別な牢が収められた場所へと足を踏み入れることに。


---


「やはり大教会の息が…」


ドワルは夕方から自らの罪を語り始めかれこれ1ニール、2時間ほどしゃべりっぱなしだという。


アトレーンでは僕が録音機材を貸すまでもなく、言霊こどだまの壺と呼ばれる録音装置が作られており、聴取の様子はすべて記録されていると。


1つの壺で大体30分くらい録音できるとの事で、先に録音された壺から内容を聞くことにした。


ドワルと大教会との接点が今一つ不明だったが、彼の奥方が大教会で信仰をしていたという話が聞こえてきた。


本人が直接大教会に関わっていたパターンではなかった。


奥方の尻に敷かれたドワルが言われるままに商業ギルドの内情を大教会に漏らし、今回の魔導具値上げの件も大教会からの打診だったようだ。


大教会は顧問料として魔導具の売上から何割かを巻き上げる算段だったらしく、今回の新素材を使ったヒールリングを2倍の価格で売るように吹き込んだのも彼らだったと。


あちらは台所事情が芳しくないらしい。


大教会は魔導結界内5か国から祈りの形としてふさわしくないと認定され、新たに信者を獲得する事を禁じられた。


目減りする信者、そしてお布施として徴収される会費も少なくなり、大教会を維持するための金策の一つとしてアトレーンの商業ギルドが狙われたようだ。


ドワルは精神を操る魔導具を身に付けさせられ、半ば強制的に動かされていたようで。


たった今は城から兵を出してドワルの奥方の身柄を押さえにいっているらしい。


まさか家族も共犯、いや主犯なのか。


無事に捕まってくれると良いのですが。さすがにドローンを駆使しての捜索はもうこりごりですし。

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