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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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とあるお昼のバラエティ番組を思い出す勇者

どこからともなく聞こえる声の主は先ほど天界の天使を名乗った少女らしい。


「勇者さま!客間の壁が!」


姫さまが示した先、客間の壁の一部が金色に輝きはじめた。


とりあえずうちのこ達を下がらせて様子を見ていると丁度ドア1枚分のサイズの金色の穴が開き、見る間に煌びやかな扉へと姿を変える。


左右にラッパを吹く天使があしらわれたゴージャスな扉が出現した。


しかし、うちのこ達はそれほど驚きもしない。


装飾で言えば精霊国と繋がっているドアのほうが数段上だからだ。


入手不可と言われる大ぶりな精霊石をいくつもあしらい、まるで秘密の花園を切り抜いたかのような装飾が施された扉が使用人が使う地味目な通路の壁に光り輝いており、夜間はそこだけ照明が不要となっている。


精霊女王が何を思ったのかは知らないが、屋台料理を食べる為だけに値段もつけられないようなアーティファクトをふんだんに使用した次元扉を勝手に設置したのだ。


たまに精霊女王のおかあさまもお見えになられ、うちのこに混じって夕食を食べていたりしますが…。見た目が幼いころの精霊女王そっくりなんですよね。


彼女達はいわゆる単性生殖によって自分の分身を生み出して繁栄してきたという。


ごくまれに他の種族の血を入れることで遺伝情報のエラーを修正しているとかそんな話も聞き、精霊女王はその多種族の血を受け入れる準備も出来ていると。


僕の婿入り先の一つとなっている。


精霊族の個体の寿命は地球時間に換算して大体数千年という話だが、精霊女王はうちに来た時はまだ10歳にも満たない幼子だったらしい。


何故彼女が僕の前に姿を現し、しばらくして姿を消したのかは分かっていない。


僕の小学生時代に起こった事件はいまだ完全には解明されず。


とまぁ、そんなことを思い出しているうちに金色の扉は完全に実体化。


扉が開くと先程うちでスイーツを食べていた天使が姿を現した。


「まだ名前も聞いていなかったわね」


「この地ではサブローと名乗っています」


「サブロー…なんか地球人っぽい響きが」


「ええ、地球出身ですが…どうして地球人が出てくるんですか?」


「うちに出向している地球人がいるのよ。なんて名前だったかしら…そうそう。これを渡そうと思って」


天使が差し出したのはまぎれもなく名刺だった。


「株式会社 天界総業…」


「一応人材派遣業で通じるかしら。異なる世界間のエネルギー収支を保つために各地に魔王や勇者を送り込んでいるのよ」


そんな会社が?エネルギー収支とはいったい…。


天界ってそんな場所でしたっけ?


「うちの統括マネージャーがこの世界について詳しく知りたいと言っていたわ。近いうちに時間を取ってもらえないかしら。もちろん相応の対価は払うわよ」


「統括マネージャー…」


どんな人?いや天界人か。もしかしたら世界の異変について何か聞けるかもしれない。


なにしろ魔王や勇者を派遣するようなとんでもない会社の人だし。


「事後で申し訳ないけれど召喚用の扉を付けさせてもらったわ。毎回空中に放り出されるのは肝が冷えるし」


まぁ、あれは完全な事故だったんですけれど。


「これが扉の鍵。無くさないようにね。まぁ落としても手元に戻ってくるようにしてあるけれど」


クレジットカードサイズの虹色に光るスマートキーを手渡された。


「またあのお菓子を出して頂戴。それなりの働きはするわよ」


そういって天使はドアの向こうへと消えていき、ゴージャスな扉だけが残った。


---


こうしてお屋敷にまたしても別次元へ通じるドアが増えてしまった。


精霊国へ通じるドア、そしてお魚婦人のいる世界に繋がるドア、今度は天界へ…。


このお屋敷は一体どこを目指しているのだろう。


「勇者さま。おかあさまがお見えになられるそうです!」


いきなりの訪問者のあとにこれですからオパール王妃さまも様子を見に来たくなるのも分かる。


「あ。通信手段を渡しておけばよかった」


ふと、先程もらった名刺を見るとメールアドレスらしきものと電話番号のような数字の羅列が。


ちょっとメール送ってみるか…。


挨拶のメールを送ったら数秒後に何かのリンクが。


これ踏んでも大丈夫かな?すまほーちゃんは強固な電子防壁によって守られていますが。


リンクをタップするとメッセージアプリが起動。


「ラファエルさんとイイトモになりました!最初のメッセージを送ってみましょう」


なんだろうこの…昔のお昼のバラエティの定番みたいな。


何を送ろうか悩んていたら音声のコールが。


---


『ねえ、どうやったら天界のネットワークに入れたの?』


「頂いた名刺にあったメールアドレスっぽいものにメッセージ送ったんですが」


『そんなはずは…名刺のコールアドレスは天界内でしか使えないはずなのに…』


あれ?僕なにかしちゃいましたか?僕というより双子の作ったシステムですけれど。


『あなたのコールアドレス、統括マネージャーに教えてもいいかしら?直接話してもらったほうが話が早そうだし』


「ええ、問題ないですよ。是非お伝えください。連絡手段をどうしようかと悩んでいたので」


端末に「ラファエルさんがあなたのコールアドレスを共有します。よろしければ「はい」を押してね!」と表示されたので「はい」を選ぶ。


「統括マネージャーとイイトモになりました!」と新たなメッセージが。


このシステム考えたの絶対地球人、しかも日本人だよな…さっき話に出ていた派遣の人じゃないか?

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