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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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社員旅行に誘われる勇者

「益田が地球に帰ってきたらVR課全員で社員旅行決定じゃな」


本当にいつ帰れるのか謎なんですが。


VR課は僕が在席していた汎用アプリ開発部門がそのままクロツキテクノロジーに吸収され、主にフルダイブ型デバイスのアプリ開発と試験を担当しているらしい。


今のところのメインコンテンツはDSOVR。


DSOVRのエリア構築は外部委託で行っており、VR課はコンテンツのテストがメインとか。


課長は相変わらずヘルメット型デバイスを被って日中のほとんどを過ごしているようで。


VR課の特徴は全員にオフィスビル上層階にあるワンルームマンションが1部屋ずつ割り当てられ、そこにフルダイブシステムを1台ずつ設置。


ひなちゃんは日中は境界の地で例のエリクサー試験を行い、滞在可能時間の半分くらいを消費するという。


この滞在時間、最初のうちは3時間程度だったが徐々にリミットが伸びており、今は半日程度の余裕が出来たと。


ちなみにこのリミットはDSOVRには何故か適用されない。


潜っていようと思えばいつまでも居られるという。


そのため3時間ごとの休憩と1日のダイブリミットを6時間としており、被験者に必要以上の負荷がかからないよう配慮されている。


現在のアルファ版ユーザーのほとんどが睡眠中のプレイをしているというが、夜中に一度起きるのは苦にならないのだろうか。


「みなさん、そろそろリミットのようですね…」


クロツキ組は残り15分のアラートが出ている。宴会場ではしゃぎ過ぎたか。


「薫先生はまだ大丈夫そうですが」


「明日も仕事だからこの辺で…」


リミットぎりぎりまで滞在すると、起床時間とかぶってずっと起きていたような感覚になるんですよね。


徹夜していたわけでもないのにちょっと疲労感が残るというか。


境界の地をログアウトして少なくとも3時間は寝ないと寝た気にならないという落とし穴が。


そんなわけで薫先生をDSOVRに送ることに。


---


「お刺身の船盛なんていつぶりかしら…」


「明日の晩もやりましょうか?」


「舌が肥えて普段の食事が味気なくなりそうだから…」


食べようと思えば毎晩贅沢し放題なんですよね。仮想世界ですけれど。


食べたという記憶は残るわけで、DSOVRでは以前ほどの勢いはなくなったがうなぎのかば焼きがまだメインコンテンツとなっている。


この先のエリアでもしもミノタウルスが実装されたら牛丼やステーキがドロップするのだろうか。


あのうなぎも実装されていたドロップでは無いというのだから。


僕が勝手に存在Nと呼んでいる人物?は一体何を考えてDSOVRに干渉してくるのだろう。


最近検証に行ってないので追加の武装などは生えてこない。


というかインベントリ内がネタ武器で溢れかえっていていつ使うんだという感じになっていますし。


高周波ブレイドはなかなか使い勝手が良くて重宝しているのですが、その他のロマン武器は出番が無さそうですね。


現実世界ではうっかり試射も出来ないですし。


弾頭が小型ミサイルになっているマシンガンなんてぶっぱなした日には地形が変わるのではといった感じで。


「ま…サブローくん。さっきの話、本当に帰ってこられそうなの?」


「今のところは手掛かりなしですね…そろそろ帰省したいとは思ってますが」


「帰省…」


「誰かは分からないですがあちらの世界の異変を収束させてほしいと頼まれているのでそれを収めるまでは」


十六夜さんはあくまでも預言書という立場で僕を召喚している。


実際のところ、主犯はみっちゃんさん本体なのではと思っているのですが確たる証拠があるわけでもなく。


存在Nも実はみっちゃんさんという線が濃厚なんですが、分身たる今のみっちゃんさんに尋ねたところで何の回答も得られず。


「帰ってきたらうちの両親に…」


一体何組のご家族とお話しないとならないんでしょう。


薫先生からは正式に2回もプロポーズされていますので。1回目はお酒が入っていて忘れていたという。


「ご両親が納得してくださると良いのですが」


僕、元教え子なんですけれどね…ちなみに薫先生のご両親はフルダイブシステムの接続深度シアーが低く、境界の地へは来られない。


ヤマさんのようにご家族と事前にお話が出来るとスムーズに事が進むと思われるのですが。


ちなみにひなちゃんのご両親も同じ現象が起きているらしく、ご対面かなわずといった感じで。


薫先生をDSOVRに送っていくだけのつもりが随分と話し込んでいた。


「サブロー君、気を付けてね。くれぐれも無茶な事は…」


「大丈夫です。生身でロボに乗るような事は今後一切やりませんので」


「昨日も随分と無茶なことを」


模擬戦で相手の船体をハイジャックしに行ったのがまずかったか。


一応活動報告としてライブラリが解放されているので僕の関係者はいつでも見られるんですよね。


「ええ、気を付けます」


「サブロー君になにかあったら…」


「あ!運営さん!今日は黒竜ちゃん居ないんですか?」


女性プレイヤーから声を掛けられ、薫先生があわてて僕から離れる。


「黒竜はもう寝てる時間なので。今度早い時間に連れてきますね」


「おねがいしまーす!」と行って去っていく女性プレイヤー。


ハンドルネーム「おはぎ」さんですか。何か思い入れでもあるんだろうか。


「それじゃあ薫先生、また明日!」


ちょっと涙目になった薫先生がうつむいたままログアウトしていった。

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