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異世界に呼ばれた僕は姫様を食べるようお願いされた。  作者: まなみ5歳


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小惑星帯での腕試しと勇者

サブロニアから離れること大体2時間。


あちらの単位では1クロックというらしい。正確に2時間かどうかは謎ですが。


70m級の出せる速度は不明だ。


重力圏の離脱に使った大型ブースターはパージしており、自前の推進装置、これも背中から生えてきたロケットブースターを使っての移動。


宇宙空間なのに翼が必要なのかちょっと考えたのですが、それはお約束みたいなものなので深く考えず。


到着したのは小惑星帯だろうか。


大小さまざまな岩の塊が恒星の光を反射し、それぞれがぐるぐるとその場で自転をしている。


『サブローさま。こちらを腕試しの場に』とタマヨさんから通信が。


適当な岩の塊…直径500mくらいはあるだろうか。


そんな小惑星を標的にして自身の武装でどこまで粉砕できるかを指標としたいと。


これ、デブリの発生源にならないんだろうか?


サブロニアから2時間しか離れていないのに散らかした破片が引き寄せられたら大惨事になると思うのですが。


『破片に関しては問題ない。外軌道をめぐる大型のガス星へと引き寄せられる』


太陽系でいうところの木星と同じような星があるらしく、飛び散ったデブリはそちらへ流れると。


なんというかしくみが太陽系そっくりなんですよね。


もしかするとガス星も作り出されたものかもしれませんが。


ちなみに攻撃方向については指示があり破片の向きが外へ向かうようにとの事で。


『では、対星喰い兵器から』


ちなみに例のカブトムシには誰も乗っておらず、リモコン操作と半自立制御での操船となるらしい。


さすがに星喰いと対決するのに有人機はどうかという話があったらしく。


光を殆ど反射しない全長100mのカブトムシがスラスターを使って方向変換し、すこし離れた場所にある小惑星に照準を定めたようだ。


「ばしゅ!」


宇宙空間なのに兵器の発射音が聞こえるのは無線機に乗るノイズだと誰かが言ってた気がする。


実体弾の発射音が聞こえるかは不明だ。


ビームかレーザー兵器と思われる光の束が直径500mほどの小惑星に到達し、照射された部分が一瞬で蒸発。


100mほどの大穴が貫通、その穴を中心に亀裂が走って小惑星は音もなく崩壊した。


こっぱみじんという感じではなく、数十mほどの岩の塊に分散した形となるが。


レーザーの照射が終わり、放熱モードへ入ったと思われる機体。


次はこちらの番だが、さて何を使おう。


---


光学兵器には光学兵器で対抗するのが一番か。


「ジャッジメントレーザースタンバイ!」


70m級の胸部ハッチが左右に開き、2門の砲身がせり出す。


どうみてもおっぱいレーザーにしか見えないんですが仕方ないですよね。


いま気付いたんですが、これ、対おけら戦の再現とは全く異なるんですが。


タマヨさん的には僕の実力を示せばよいという感じらしいので大丈夫か。


「ジャッジメントレーザー照射!」


ずばしゅ!という感じで放たれた2本の極太光の束が500mサイズの小惑星へと命中し、小惑星は瞬く間に全体が青白い炎に包まれる。


燃える成分は全く無いと思うのですが。真空ですし。


やがて小惑星は爆散するように消滅し、後には細かなチリが残るのみ。


『いったい何が起こった!』と無線に割り込んできたのはあちらの科学者チーム。


ちなみに科学者チームの代表だけがタマヨさんの船に乗り込んでおり、あちらの兵器は地上からリモコン操作されていると。


穴をあけてばらばらにしただけの科学者チーム。


小惑星をまるごと消し飛ばした70m級。


『この模擬戦、サブローさまの勝利とする』


『まだだ!あれの実力はこんなものではない!』


あちらの科学者代表、かなり荒れている様子。


シャトルには護衛もたくさん乗り込んでいるので問題は無いと思うのですが。


それまで沈黙をしていたカブトムシのブースターに火が入り、こちらへ向かって来る。


『対星喰い兵器の力、その身で味わうが良い!』


直接対決ですか?聞いてないんですけれど。


---


「ジャッジメントトマホーーーーーーーク!」


分厚い鉄塊のような斧を取り出し、カブトムシの攻撃をいなす。


カブトムシは割と小回りが利くようですぐさま体制を建て直し、角による攻撃を放ってくる。


『すぐにあれを停めろ!直接攻撃は認めていない』


あちらはあちらでなんとかこのカブトムシを止めようとしているらしいがそんなことはお構いなしに突っ込んでくるカブトムシ。


これ、壊しちゃっても良いのかな?


対オケラ用というだけあって割と頑丈そうなんですよね。


こちらが防戦一方なのを良いことに好き放題暴れるカブトムシ。


『自立駆動モードに変更した!もう停めることはできない』とお科学者チームの代表がとんでもないことを言い出した。


『サブローさま、それは壊してしまってもかまわない!悪食無き今、無用の長物』


タマヨさんからは破壊指令が。


ということで破壊OKとなったけれどちょっともったいないというか。


鹵獲してうちのラインナップに加えてしまうのはどうだろう。


「シース、レーネ。カブトムシのrootを取りに行くのでサポートよろしく!」


『『らじゃーなの』です』


とりあえずトマホークを収納し、暴れるカブトムシの背中へとしがみついた70m級。


「さて、アクセスポートはどこかな」


操縦レバーをすべてロックし70mをしがみつかせた状態にして僕はコクピットの外へ。


初の宇宙遊泳がこんな形で実現するなんて。仮初の体ですけれど。

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