第19話 - ヤカズィク・ムザキ - 呼吸の仕方を忘れた教師
第2巻 - 第7話
[ナレーター:すでに溺れている人が誰かに教えを説こうとするのを見る時に感じる、独特の悲しみというものがある。今日、私たちはその人物と出会う。今日、私たちはいくつかの傷は癒えないのだと知る――ただ、別の形のまま存在し続けることを学ぶだけなのだと。そして今日、リユラは自分の持ち味であるはずの楽天主義に限界があることを発見する。それも、押し付ければ深く切り刻むような、鋭く痛みを伴う限界を。]
間違った存在の仕方をする教師
ヤカズィク・ムザキによる金曜朝の数学の授業は、授業というよりは、時折数字が混ざる「実存的絶望についての瞑想」だった。彼は黒板の前に立ち、震える手にチョークを持ち、10分前に自分で書いて、明らかにその存在を忘れてしまった数式を見つめていた。
「二次方程式」と、彼は遠い声で言った。「Xは……マイナスBプラスマイナス……何か。平方根。忘れた。教科書に載っている。ページ……どこかのページだ。そのどれか」
彼はチョークを置いた。机に座った。壁を見つめた。
クラス全員が、非常に居心地の悪そうな視線を交わした。ムザキ先生と過ごす3日目だが、日が経つごとに懸念は深まるばかりだった。
昨日彼は幾何学を説明し始め、「角度」という言葉にたどり着いたところで、窓の外を見つめながら「間違った角度」や「曲がらない金属」について15分間ぶつぶつと呟き続け、生徒にやんわりと現在地を思い出させられるまで止まらなかった。
「先生?」リユラが、まるで傷ついた動物に近づくかのように慎重に手を挙げた。「教科書の問題を解きましょうか?」
ムザキの目が、カメラのレンズが調整されるようにゆっくりと彼に焦点を合わせた。「問題」と彼は繰り返した。「そうだ。問題。47ページ。いや57ページか。数字。しばらく経てばどれも同じに見える。問題と言えば、私は多くの生徒の死に対処してきたが、それもすでに十分な問題だ。私をもっと知るために、別の話を聞きたいか?」
彼の両手はさらに激しく震えていた。
「しばらくするとすべてが同じに見える。顔も。場所も。日々も。ただ、どこへ向かっているのか、なぜ向かっているのかも分からないまま進む、終わりのない存在の奔流の中にいるだけだ。だから、私が話をする意味なんてないだろう」
「先生――」ミヤカが心配そうな声で言いかけた。
「大丈夫だ」ムザキは自動的に言った。だがその表情は、「大丈夫」という言葉の意味を何年も前に失ってしまったことを示唆していた。「ただ疲れているだけだ。いつも疲れている。睡眠でさえ、もう助けにはならない。目を閉じれば記憶が待ち構え、開ければ現実の方がもっとひどい。だからただ……存在するだけだ。その狭間で」
彼は突然立ち上がり、コーヒーマグを倒した。茶色の液体が書類に広がるが、彼は気づきもしないし、気にしてもいないようだった。
「私は――」彼は曖昧にジェスチャーした。「――別の場所にいないと。問題を解くとか、何とかだ。どうでもいい。大局的に見れば、何事も実際にはどうでもいいことだ。私たちは皆、避けられない終焉へのカウントダウンをしているだけだ。いつか皆、老衰で死ぬ。そして時には、ストレスを感じたら喉にコーヒーを流し込むのが一番いい。私にはそれが効くからな。いや、少なくとも、かつてはそうだった」
彼は出て行った。ただ去っていった。教室のドアが閉まる音は、まるで諦めのような柔らかいクリック音だった。
[リユラの独白:あれは普通の教師の振る舞いじゃない。人間としてさえ普通じゃない。実際の意識がどこか別の、完全に闇の中へ行ってしまっている状態で、自動操縦で動いている人だ。逃げ出すことのできない場所へ。]
「誰かに言うべきかな?」生徒が不安そうに尋ねた。
「誰に言うんだ?」漫画頭のヘダヤミが、いつものクリップボードにメモを取りながら答えた。「教師が深刻な心理的苦痛を抱えていると? 管理職はすでに知っている。それでも雇ったんだ。採用基準は、どうやら『まだ呼吸していること』らしい。もっとも、これでは学習に支障が出るがね。シューヘッドを除いてだが。あいつは授業中、一度も話を聞かずに靴を食っているだけだ」
「彼は、かろうじて呼吸しているに過ぎない」ヤカミラが静かに付け加えた。リユラは立ち上がった。窓からの光を反射して、曲がった赤いボウタイが輝く。星型の黄色い瞳には、決意と恐怖の間にある何かが映し出されていた。
「彼を追いかける」
「なぜ?」スバラシイが聞いた。「彼は教師だ。大人だ。彼なりのサポートシステムがあるはず――」
「あるのか?」リユラが遮った。「僕に見える限り、彼は何一つ持っていない。サポートも、システムもない。ただ一人で押しつぶされるまで抱え込み続けているトラウマがあるだけだ」
「全員を救うことはできない」ヤカミラが、つい最近の自分自身の忠告を繰り返した。
「分かってる」リユラはドアへと向かいながら答えた。「でも、それでも挑戦しないと。それが僕というものだから」
[ナレーター:ああ、その通り。主人公の古典的な欠陥だ。親切心と決意があれば何でも解決できると信じている。ネタバレ:そんなことはできない。だが、その教訓を以前にも増して学ぶ彼の姿は、地獄のように痛々しいだろう。]
記憶が住まう屋上
リユラは校舎の屋上でムザキを見つけた――もちろんそうなるはずだ。ジェレミー高校でのあらゆる感情的危機は、トラウマを引き寄せる磁石のように、最後には必ず屋上へとつながる。
教師は金網フェンスに背を預け、膝を抱えて何も見つめていなかった。冬の風が、手入れされていない彼の髪をなぶる。その手はまだ震えていた。
「先生?」リユラはゆっくりと、慎重に近づいた。「大丈夫ですか?」
「いや」ムザキは振り返らずに言った。「だが、それはすでに知っているだろう。誰もが知っている。私は目に見えて壊れている教師だ。反面教師であり、トラウマを適切に対処しなかった時に何が起こるかという例だ。巨大なリンゴを喉に詰め込んでやれたらいいのだが」
教師は、空虚で苦々しい笑い声を上げた。
「それでも彼らは私を雇った。なぜか分かるか? 彼らが必死だからだ。教師が足りない。基準は『たいていの日は出勤する』というだけで有資格と見なされるほどに低下している」
リユラはあまり近づきすぎず、かといって遠すぎもしない距離に座り、存在することでスペースを分け合った。
「何があったのですか?」彼は静かに尋ねた。「バスの事故だったことは皆知っていますが――」
「詳細を知りたいのか?」ムザキの声が鋭くなった。「恐怖の全容を知りたいのか? いいだろう。話そう。口に出せば、終わりのない悪夢ではなく、ようやく現実として感じられるようになるかもしれないからな」
彼は震える息を吐き出した。
「6年前だ。遠足だった。生徒は20人。素晴らしい日だった。博物館へ行く途中だった。危険なことは何もない。リスクも何もない。ただ遠足に胸を躍らせる子供たちと、外の楽しさを教えることにワクワクしていた私だけがいた」
彼の拳が握りしめられる。
「運転手が心臓発作を起こした。ハンドルを握ったまま倒れたのだ。私たちは山道から逸れた。落下する感覚……」彼の声が裏返った。「……その感覚は永遠に続くかのように思えた。時間が引き延ばされるようだった。まるで宇宙が、私に恐怖の一秒一秒を完全に味わわせようとしているかのように」
リユラは胸が締め付けられるのを感じた。
「渓谷の底に激突した。金属が歪む音、ガラスが砕ける音、生徒たちの叫び声。バスは横転していた。ドアは詰まり、窓は割れたが、子供たちが通り抜けるには小さすぎた」
涙がムザキの頬を伝い落ちる。
「非常口をこじ開けた。一人ずつ引きずり出した。8人だ。8人救った。だが、まだ12人いた。金属が内側に食い込んだ後ろの方に閉じ込められていた12人が。そして私は……」彼の声が絶望で高ぶった。「……彼らに手を届かせようと必死だった。曲がらない金属を曲げようとして自分の手を折った。届かない助けを求めて叫んだ」
彼の呼吸が速く、パニックになっていく。「彼らは私の名前を叫んでいた。『先生! 先生、助けて! 痛いよ! 怖いよ! 死にたくない!』なのに私は――救えなかった――」
彼は身を屈め、喘いだ。「エンジンから火が出た。あまりに早く燃え広がった。そしてあの12人は……叫ぶのをやめた。大丈夫になったわけじゃない。彼らは……」
彼は最後まで言えなかった。リユラ自身の顔にも涙が流れていた。
「消防隊が到着した時、手遅れだった。彼らは遺体を引き上げた。12の遺体。博物館での昼食について笑い合っていた子供たち。生きている喜びを感じていた子供たちが、担任が何もできずに見ている前で焼け死んだのだ」
ムザキは、空虚さ以外何も宿していない目でリユラを見上げた。
「12人全員の葬儀に出た。親たちは私を殺人鬼を見るような目で見ていた。彼らの子供を殺したのは私だと言わんばかりに。実際、彼らは正しい。救うべきだった。もっと強く、速く、優れた人間であるべきだった。20人いた中で8人だけ生き残らせて、自分だけ生き延びるのではなく、彼らと共に死ぬべきだったんだ」
「そんな――」リユラが言いかけた。
「やめろ」ムザキが平坦に言った。「私のせいではないなどと言うな。ベストを尽くしたなどと言うな。生存やトラウマについての平凡な言葉で、この状況を良くしようとするな。私のおかげで8人生きた。私のせいで12人死んだ。それはただの計算だ。単純で、恐ろしい計算だよ」
楽天主義と動かざる悲嘆が衝突する時
リユラは沈黙の中に座っていた。彼の持ち味である明るさは、ムザキのトラウマの重みの前ではあまりに無力だった。
[リユラの独白:何と言えばいい? この深い痛みに対してどう反応すればいい? いつもならジョークや視点の転換で、闇の中に光を差し込める。だがこれは? これは呼吸をすることを覚えた闇だ。誰かの心に住みつき、去ろうとしないものだ。僕には……それをどう扱えばいいのか分からない。]
「先生」リユラがようやく口を開いた。小さな声だった。「すみません。あんなことが起きて、本当に申し訳ありません」
「誰もがすまないと言う」ムザキが答えた。「すまないと言っても彼らは戻らない。すまないと言っても悪夢は止まらない。すまないと言っても、私は機能できるようにはならない」
「でも、先生はここにいる」リユラは試みた。「まだ教えている。まだ努力している。それは何か意味があるはず――」
「意味があるか?」ムザキは彼を直視した。「私の視点からすれば、『努力する』というのは避けられない結末を先延ばしにしているだけだ。私は癒えていない。良くなっていない。ただ……存在しているだけだ。ひどい形で。周囲が、私がどれほど壊れているかを気づかないふりをしてくれている間にね」
彼はゆっくりと立ち上がった。30代だというのに、老人かのように関節が軋んでいる。
「リユラ、君はいい子だ。前向きで、明るい。おそらく君は、私を助けられると思っているのだろう。私を笑わせ、生きる価値があると思い出させられると」彼の表情は、その空虚さゆえに痛々しいほどだった。
「だが、無理だ。誰にもできない。問題は私が幸せのなり方を忘れたことではない。すべてが燃え尽きる前に、自分がどれほど幸せだったかを正確に覚えていることだ。そしてその記憶――かつての自分と今の自分の間の隔たり――それは、どうしようもなく巨大なんだ」
「ですが――」リユラも立ち上がり、必死に言葉を探した。「トラウマを克服する人はたくさんいます! セラピーを受けて、向き合って――」
「6年間セラピーを受けている」ムザキが遮った。「6年間の対話、投薬、コーピング戦略、曝露療法、グループセッション。すべてだ。そして私が何を学んだと思う?」
彼は笑った――温かみの欠片もない、恐ろしい笑顔で。
「ある種のトラウマは癒えないと学んだ。それはインフラの一部になるんだ。荷重を支える悲嘆だ。それを取り除けば、完全に崩壊してしまう。だから、背負い続ける。永遠に。そして、それが生きていることと同じだと振る舞うんだ」
屋上の風がうなりを上げ、救いにはならない言葉を吹き飛ばしていった。
「君の気遣いはありがたい」ムザキが言った。声は穏やかだが、距離は遠いままだった。「本当に。だが、私を直そうとするな。プロジェクトにしないでくれ。私は救いを必要とする君の友人ではない。ただの壊れた教師だ。生徒の前で完全に崩壊せずに一日を乗り切ろうとしているだけの」
彼はドアへと歩き出し、立ち止まった。
「全員を救うことはできないんだ、リユラ。時には、止めるべき時を知ることが一番の親切ということもある」
彼が去った。屋上には、あまりに多くのトラウマが積み重なった場所に、リユラが一人取り残された。めったに感じることのない感情、すなわち「無力感」が彼を支配していた。
ホストを壊した会話
昼休み、リユラは友人たちと座っていたが、いつになく静かだった。
紫色の髪はいつもの尖った混沌とは違い、ぺしゃりとしていた。赤いボウタイはいつも以上に曲がっており、彼の内面状態を映し出しているようだった。星型の瞳は、手つかずの食事を見つめたまま動かない。
「彼、本当に大丈夫じゃないみたい」ミヤカが心配そうにリユラを見つめる。「あんなに静かなリユラを見たことがない」
「彼はムザキ先生を助けようとした」ヤカミラが説明した。「そして失敗した。彼にとって、癒えないトラウマとの最初の現実的な遭遇なんだ」
「すべてのトラウマは癒えるよ」スバラシイが抗議した。「友情と決意の力で――」
「いや」ヤカミラが遮った。「癒えない。永遠に消えない痛みはある。リユラはその教訓を最悪の形で学んだんだ。以前にも向き合ったことはあるが、今回は、その『欠陥』が今まで以上に重くのしかかっている」
靴紐を静かに食べていたシューヘッドが口を開いた。「ムザキ先生は一度言っていた。もう眠れないんだと。夢の方が起きているより悪いから、ただ目を閉じて朝を待っているだけだとな」
「なんて恐ろしい……」ミヤカがささやいた。
「それはPTSDだ」シューヘッドが答えた。「セラピーでも完治させられず、コントロールすることしかできない、骨の髄まで浸透した本物のPTSDだ」
ようやくリユラが口を開いた。声は擦れていた。
「彼を笑わせようとしたんだ。最高のジョークを言った。彼は、以前は知っていたはずなのに今は忘れてしまった言語を聞かされているかのような目で僕を見た」彼は拳を握りしめた。「生きる価値があると言い、世界にはまだ美しさがあると言い、8人の命を救ったことは意味があると言おうとした。彼が何と言ったか分かるか?」
全員が言葉を待った。
「『8人が生きることは、担任が他の12人を焼かせたことを知って大人になるということだ。それは勝利ではない。別の種類の失敗だ』と言われた」リユラの声が震えた。「どう返せばいい? 癒えない罪悪感を自分自身の同一性の核に構築してしまった人を、どうやって助ければいい?」
「助けられない」漫画頭のヘダヤミが静かに言った。「無理だよ。一部の人々は、助けの手が届かない場所で存在している。助けを拒んでいるからではなく、彼らの痛みが、慈悲というフォーマットでは変換不可能な形式だからだ」
テーブルが沈黙に包まれた。
[ナレーター:これだ。すべての楽天主義者を最終的に壊す教訓:深く関心を持ち、必死に努力し、持てるすべてを捧げても、失敗することがあるということ。手が届く場所にいながら、誰かが溺れるのを見ているしかないということ。そして、自分の無力さという石を心の中に感じること。]
受容の夕べ
放課後、リユラは再び屋上にいた。会話が生まれ、真実が浮かび上がり、大きすぎる感情を抱え込めるだけのスペースがある場所。
ヤカミラが誘われずとも隣に座った。二人はしばらく沈黙し、冬の雲が淡い午後の空を流れていくのを眺めていた。
「失敗したよ」リユラが言った。
「ああ」ヤカミラが同意した。「そうだな」
「慰める言葉を言ってくれてもいいんだよ」
「嘘をつくのは苦手だ」
すべてが崩壊しているにもかかわらず、リユラは微笑みそうになった。「一番最悪なのはさ」リユラが続けた。「僕がずっと信じていたことだ。親切心があれば、何とかできるって。十分に関心を持ち、十分に努力し、そばに寄り添い続ければ、誰でも助けられるって。でも、今は――」
「今は、それが嘘だと分かったんだ」ヤカミラが締めくくった。「そして、それが痛いんだろう」
「……ああ」
二人は雲を眺めた。
「だが」ヤカミラが慎重に言った。「助けるということは、治すことではないのかもしれない。ただ目撃者になることかもしれない。痛みを奪おうとはせず、そこに居合わせるということだ」
リユラは兄を見つめた。「いつからそんなに哲学的になったの?」
「完璧になろうとするのをやめて、誠実になろうとし始めてからさ。それに、二人のためにセラピーの本を読んでいたからな」
「……それ、すごく優しいね」
「誰にも言うなよ。評判が下がる」
今度はリユラが微笑んだ――小さく、悲しいが、本物の笑みだった。今日、彼は改めて、言葉では表現しきれないほど深いトラウマを抱えた相手に対しては、親切心ですべてを解決することはできないという教訓を学んだ。
「ムザキ先生はこれからも苦しみ続けるだろうね」リユラが言った。「おそらく一生。僕にはそれを直せない。良くすることもできない。彼に良くなろうと思わせることすらできない」
「そうだな」ヤカミラが同意した。
「なら、どうすればいい?」
「そばにいるんだ。彼と一緒に存在しろ。彼の痛みが目に見えるようになっても、ひるむな。壊れているからといって、基本的な人間的思考の対象から外れるわけではないと証明するんだ。例え、彼らのトラウマを直せなかったとしても」
ヤカミラの淡い灰色の瞳が、消えゆく光を反射していた。「それが、私たちにできることのすべてだ。期待せず、下心を持たず、ただ……そこにいること」
リユラはゆっくりとうなずいた。
「それだけじゃ、足りないような気がする」
「十分ではないだろう」ヤカミラが言った。「だが、何もしないよりはマシだ。時として、それこそが私たちが提供できる唯一のものなのだから」
日が沈み始め、空をオレンジと紫に染め上げた。希望と諦念、挑戦と受容の狭間のような、昼と夜の間の特別な青色だった。眼下では、ヤカズィク・ムザキが空っぽの教室で、ノートに書き連ねられた12の名前を見つめていた――彼が暗記し、一生忘れることのない、罪悪感と悲嘆と、生き残ってしまったという恐ろしい重圧という名の幽霊に追われ続ける名前。
屋上で、リユラは学んだ。陽気なホストとして、楽天的な友人として、光をもたらす存在であるということは、時には自分の手では消せない闇を認めることだと。
時には、誰かの痛みにただ寄り添い、それを消し去ろうとしないことだと。
時には、自分の助けには限界があると受け入れることだと。それが、何よりも辛い教訓だった。
[ナレーター:ヤカズィク・ムザキの紹介はこれで終わる。呼吸の仕方を忘れた教師。心の中に12の死を石のように抱える男。生と死の狭間にある名前のない場所で存在する教師。彼はこの巻で良くなることはない。一生ないかもしれない。だが、彼の存在には意味がある。周囲の人々に、生存とは必ずしも勝利ではないと教えているのだ。時にはそれは、ただ死なないというだけの状態だ。時にはそれは、全身が消え去りたいと叫んでいても、そこに立ち続けることだ。そしてそれもまた、ひどく恐ろしい形ではあるが、一種の「強さ」なのだ。]
TO BE CONTINUED...




