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ブラック企業に潰された俺が、異世界で‘’リライフ‘’する話~≪解析≫スキルがチートすぎる件~  作者: AI+


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【第三百六十九話】崩れ始めた均衡の内側

一体を失ったことで、空気が明確に変わった。

残る気配がわずかに動揺している。


静かな均衡は崩れた。

だが完全に乱れたわけではない。


敵はまだ連携を保とうとしている。

位置を微調整し、互いの距離を詰め始めた。


リクはその動きを捉える。

視線の奥で、分岐が揺れる。


このまま同じ手を繰り返す場合。

一気に仕掛けて崩しきる場合。


どちらも成立する。

だが消耗とリスクが違っていた。


リクは小さく息を吐く。

焦りを抑え、思考を整理する。


「……少しだけ速める。同じやり方だと、固められる」


短く判断を下す。

状況の変化に合わせる。


ミナが軽く頷く。


「了解。さっきよりもテンポ上げるってことね。合わせるよ」


動きに迷いはない。

すでに次の準備に入っている。


メイは視線を巡らせる。


「敵の再配置を確認。中央に集まりつつある」


簡潔な報告だった。

囲いを強める意図が見える。


リクは地面の感触を確かめる。

足場と距離を頭の中で再構築する。


分岐が広がる。

複数同時に仕掛ける場合と、個別に崩す場合。


一瞬だけ迷いが生じる。

だがすぐに消えた。


「……分ける。二方向から圧をかけて、崩れた方を叩く」


はっきりと言い切る。

先ほどより踏み込んだ選択だった。


ミナがわずかに笑う。


「いいね、それ。分断できれば一気に楽になる」


理解は早い。

動きのイメージも共有されている。


メイが短く補足する。


「分散誘導を確認。成功確率は高い」


判断に問題はない。


リクは一歩踏み出す。

今度は隠れず、あえて存在を見せる。


敵が即座に反応する。

視線がこちらへ集まる。


その瞬間、ミナが逆側から動く。

別の圧が加わる。


敵の動きが分かれる。

一瞬だけ判断が遅れる。


そのわずかなズレを、リクは見逃さない。

分岐が一気に収束する。


「そこだ」


低く言い切る。

迷いのない一歩を踏み込む。


一体が反応しきれない。

防御が間に合わない位置にいた。


リクは間合いに入る。

無駄のない動きで攻撃を叩き込む。


短い衝突。

決着はすぐに訪れた。


二体目の気配が消える。

均衡はさらに崩れた。


ミナも同時に距離を詰める。

残る一体へ圧をかける。


敵は後退する。

だが完全には逃げ切れない。


メイが位置を調整する。

逃げ道を塞ぐように動く。


「退路封鎖を確認。逃走は困難」


冷静な宣告だった。


リクは息を整える。

残る分岐は少ない。


戦いの流れは、すでに決まっている。

あとは終わらせるだけだった。


「……これで終わりにする」


静かに告げる。

その声には確かな確信があった。

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